【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
(単位:百万円)
前第3四半期
連結累計期間
(自2021年4月1日
至2021年12月31日)
当第3四半期
連結累計期間
(自2022年4月1日
至2022年12月31日)
増減
増減率(%)
営業収益
15,362
18,386
3,024
19.7
営業費用
12,549
14,850
2,301
18.3
営業利益
2,812
3,536
724
25.7
税引前四半期利益
2,920
4,640
1,720
58.9
法人所得税費用
860
1,134
274
31.9
四半期利益
2,060
3,505
1,446
70.2
親会社の所有者に帰属する四半期利益
2,047
3,498
1,451
70.9
(注)1.前連結会計年度の「営業収益」及び「営業費用」は表示方法の変更により一部組替をしております。
2.当連結会計年度より、主要な営業活動の成果としての損益表示をより明確化する観点から、営業収益と営業費用の差額を営業利益として表示しております。
当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの実現を目指し、主要取引先である自動車販売店や自動車整備工場に対して、クレジット、故障保証に加え、「クルマ」に関する様々な工程において、お役立て頂けるオートモビリティサービスを複合的に提供することで取引接点を拡大し、業容・収益の成長を加速させるとともに、新たな成長モデルの実現に向けた様々な取り組みに挑戦しております。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数の拡大が一服し、行動制限が緩和され経済活動の正常化に向けた動きが見られました。しかしながら、同感染の収束が未だ見通せぬ中、ウクライナ情勢や急激な円安進行による景気減速への懸念が強まり、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような経済環境下、当社グループを取り巻く中古車販売市場の売上動向は、世界的な半導体不足の影響による新車販売の減産を受け、中古車の在庫不足による価格の高騰がなお続いております。当社グループでは、引き続き状況を慎重に判断しながら、ニューノーマル(新常態)に適応した行動様式に対応していくことで、経済環境の影響を最小限に留めるよう努めてまいります。
当第3四半期連結累計期間の当社グループの業績については、次のとおりであります。
営業収益は、基盤事業の順調な進捗により、18,386百万円(前年同期比19.7%増)となりました。
営業費用は、グループ間取引やDX施策による業務効率化が奏功した一方で、オートモビリティサービス事業の拡大に伴う原価の増加により、14,850百万円(前年同期比18.3%増)となりました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、営業利益は3,536百万円(前年同期比25.7%増)、税引前四半期利益4,640百万円(前年同期比58.9%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益3,498百万円(前年同期比70.9%増)となりました。
なお、前年同期比での税引前四半期利益の増加の主な要因は、タイの関連会社であるEastern Commercial Leasing p.l.c.(現持分法適用関連会社、所在地:タイ王国バンコク都、 CEO:Danucha Verapong、以下「ECL」という。)の業績及び株価が回復したことにより、2020年3月期に行った減損処理の戻入れを第2四半期連結累計期間に行ったことによるものであります。
以下、事業セグメント別の概況は次のとおりであります。なお、セグメント間の内部営業収益は含まない実績を表記しております。また、当社グループは第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更し、第2四半期連結会計期間よりセグメントの利益または損失の算定方法を変更しており、前第3四半期連結累計期間のセグメント情報を修正再表示しております。
〔ファイナンス事業〕
ファイナンス事業は、契約書のペーパ―レス化による営業活動の効率化や、会員制サービスの営業活動促進を図った結果、クレジット取扱高は前年及び前々年を上回る実績となりました。また、組織体制の刷新及びDX推進に伴うシステムツールの導入による延滞債権回収の効率化や連結子会社である中央債権回収株式会社の回収業務が順調に推移したことも寄与し、営業収益は、11,097百万円(前年同期比14.2%増)、セグメント利益は3,947百万円(前年同期比63.2%増)となりました。
〔故障保証事業〕
故障保証事業は、自社商品及び提携商品の販売促進及び取引先の拡大により、取扱高は前年及び前々年を上回る実績となりました。その結果、営業収益は4,792百万円(前年同期比14.4%増)、セグメント利益は事務所利用料の増加等があったものの原価抑制も寄与し、442百万円(前年同期比9.7%減)となりました。
〔オートモビリティサービス事業〕
オートモビリティサービス事業は、車両卸販売が伸長したことにより、営業収益は1,933百万円(前年同期比61.3%増)、セグメント利益は257百万円(前年同期比225.9%増)となりました。
〔カープレミア事業〕
カープレミア事業は、有料会員組織カープレミアクラブの会員数が順調に増加したことにより、営業収益は560百万円(前年同期比124.3%増)、セグメント損失は0百万円(前年同期は69百万円のセグメント損失)となりました。
(2)財政状態の分析
(単位:百万円)
前連結会計年度(2022年3月31日)
当第3四半期
連結会計期間
(2022年12月31日)
増減
資産合計
81,800
89,505
7,705
負債合計
71,987
76,724
4,737
資本合計
9,814
12,781
2,967
親会社の所有者に帰属する持分合計
9,710
12,751
3,040
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ7,705百万円増加し、89,505百万円となりました。これは主に、金融債権が5,456百万円増加したこと、無形資産が1,307百万円増加したことによるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ4,737百万円増加し、76,724百万円となりました。これは主に、クレジット事業の事業拡大に伴い金融保証契約が4,610百万円増加したこと、借入金が738百万円増加したことによるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ2,967百万円増加し、12,781百万円となりました。これは主に、事業成長に伴い利益剰余金が2,776百万円増加したことによるものであります。親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末に比べ3,040百万円増加し、12,751百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
前第3四半期
連結累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年12月31日)
当第3四半期
連結累計期間
(自 2022年4月1日
至 2022年12月31日)
増減
営業活動によるキャッシュ・フロー
1,641
1,329
△312
投資活動によるキャッシュ・フロー
△703
△1,778
△1,075
財務活動によるキャッシュ・フロー
△2,131
△558
1,574
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動による収入1,329百万円(前年同期は1,641百万円の収入)、投資活動による支出1,778百万円(前年同期は703百万円の支出)、財務活動による支出558百万円(前年同期は2,131百万円の支出)でした。この結果、当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は10,428百万円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における営業活動の結果、獲得した資金は1,329百万円となりました。収入の主な内訳は、税引前四半期利益4,640百万円、金融保証契約の増加額4,609百万円であり、支出の主な内訳は、金融債権の増加額5,457百万円、法人所得税の支払額1,337百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における投資活動の結果、使用した資金は1,778百万円となりました。支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出1,321百万円、有形固定資産の取得による支出300百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における財務活動の結果、使用した資金は558百万円となりました。収入の主な内訳は、長期借入金の借入による収入4,630百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出4,820百万円、配当金の支払額720百万円であります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありませんが、各種コストの削減に努めるとともに、ノンアセットビジネスであるオートモビリティサービス事業の推進、自動車販売店・整備工場向け会員組織の運営や推進を行う新規カープレミア事業に注力し、取り組んでまいります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた事項はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
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