【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動規制の緩和や政府による各種政策の効果もあり、緩やかな景気の持ち直しが見られました。一方でウクライナ情勢等の地政学リスク、欧米・中国の景気減速リスク、原材料やエネルギー価格の高騰、為替相場の不安定な動きなど、世界経済は依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループは、建設を進めてきた文具事業の広島工場が2022年10月に竣工し、引き続き抜本的な経営改革を目指しつつ、万年筆・インクを軸に文具・ロボット機器両事業で積極的な販売活動を展開しました。その結果、当第1四半期連結累計期間は、売上高10億5千5百万円(前年同期比12.9%減)、営業損失7千9百万円(前年同期営業損失1千7百万円)、経常損失6千9百万円(前年同期経常損失3百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失7千4百万円(前年同期親会社株主に帰属する四半期純損失1千5百万円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(文具事業)
文具事業につきましては、主力である高価格帯の金ペン万年筆や万年筆用インクを軸に国内外でのブランド価値の向上、新工場建設による生産性向上に全力で取り組んでまいりました。しかし新型コロナウイルス感染症に対する行動規制の緩和等が影響し、Eコマース関連の売上が振るいませんでした。その中でも海外では特に中国向けが好調を維持し海外向け全体では堅調に推移しました。その結果、売上高7億8千7百万円(前年同期比13.9%減)となりました。利益面では、金ペン万年筆製品の値上げにより利益率が改善されましたが、売上の減少が影響し、セグメント損失1千3百万円(前年同期セグメント利益1千6百万円)となりました。
(ロボット機器事業)
ロボット機器事業につきましては、引き続く部品供給不足に伴う製品納期の長期化などから、特に特注装置の売上が振るわず、売上高2億6千7百万円(前年同期比9.7%減)、セグメント損失6千6百万円(前年同期セグメント損失3千3百万円)となりました。
②財政状態の状況
(資産の状況)
資産合計は、前連結会計年度末に比べて3億6千万円減少し、68億6千4百万円となりました。このうち、流動資産は、現金及び預金の減少4億7千8百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少3千4百万円、商品及び製品の増加9千3百万円等により、前連結会計年度末から3億4千1百万円減少して37億9千9百万円となりました。固定資産につきましては、建物及び構築物の減価償却等により前連結会計年度末から1千9百万円減少して30億6千5百万円となりました。
(負債の状況)
負債合計は、前連結会計年度末に比べて2億8千9百万円減少し、30億6百万円となりました。このうち、流動負債は、支払手形及び買掛金の減少1億5千2百万円や賞与引当金の増加1千3百万円などにより、前連結会計年度末より2億3千3百万円減少し、17億1千2百万円となりました。固定負債は、長期借入金の減少2千5百万円や退職給付に係る負債の減少2千8百万円などにより、前連結会計年度末より5千5百万円減少し、12億9千3百万円となりました。
(純資産の状況)
純資産は、前連結会計年度末から7千万円減少して、38億5千8百万円となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費は、3千2百万円となっております。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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