【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態および経営成績の状況
① 経営成績
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、原材料価格の高騰や為替変動による物価上昇などの不確実性が依然として残る中、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う行動制限の緩和により、経済活動は本格的な回復の兆しを見せました。
このような状況下、コロナ禍で制限を受けていたスポーツ活動の再開が進むとともに、インバウンド観光客の回復により、当社グループでも百貨店、セレクトショップ、アウトレットモールなどの実店舗への集客が増加した結果、直営店および卸先ともに売上が好調に推移し、売上高23,150百万円(前年同期比9.7%増)、営業利益2,263百万円(前年同期比0.1%減)、経常利益4,172百万円(前年同期比23.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益3,347百万円(前年同期比28.6%増)となりました。
② 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は112,512百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,005百万円減少しました。これは主に、電子記録債権2,035百万円、投資有価証券1,709百万円が増加したものの、現金及び預金6,151百万円、受取手形、売掛金及び契約資産2,891百万円が減少したためであります。
・売上債権(受取手形、売掛金及び契約資産、電子記録債権)
当第1四半期連結会計期間末の売上債権回転月数につきましては、前連結会計年度末の1.70ヵ月から当第1四半期連結会計期間末2.00ヵ月となりました。
・棚卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品)
当第1四半期連結会計期間末の棚卸資産は14,697百万円となり、前連結会計年度末と比べ68百万円増加いたしました。棚卸資産回転月数につきましては前連結会計年度末1.53ヵ月から当第1四半期連結会計期間末1.90ヵ月となりました。
・投資有価証券
投資有価証券には、関連会社の株式24,107百万円のほか、長期・安定的な取引関係維持のために所有している主要取引金融機関や主要仕入先等の株式が含まれております。当第1四半期連結会計期間末における投資有価証券の残高は30,604百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,709百万円増加いたしました。
負債合計は、33,129百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,332百万円減少しました。これは主に、未払法人税等3,035百万円、支払手形及び買掛金1,861百万円が減少したためであります。
純資産合計は、79,382百万円となり、前連結会計年度末に比べ673百万円減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益3,347百万円の計上及びその他有価証券評価差額金409百万円が増加したものの、配当金の支払い3,953百万円があったためであります。
・自己資本比率
当第1四半期連結会計期間末の自己資本比率は70.5%となりました。
③ 経営成績の分析
・売上高
当第1四半期連結会計期間においても、THE NORTH FACEなどのアウトドアブランドが全体の成長を牽引しました。ギア関連製品の中には前期での旺盛な需要増による反動減が一部見られましたが、登山需要の本格的な回復に加え、ライフスタイルウエアとして高機能素材を取り入れるトレンドが広がっています。これらのトレンドを受けて、自社ブランドGoldwinもインバウンド観光客からの支持を得たほか、Z世代などの若年層の需要を取り込むことに成功し、アウトドアファン以外からも新規顧客を増やしています。これらの結果、売上高は前年同期比で9.7%増の23,150百万円となり、第1四半期としては過去最高の売上高を記録しました。
・売上総利益
当第1四半期連結累計期間の売上総利益は、11,710百万円(前年同期比5.3%増)となりました。生産リードタイムが6〜9か月かかることから、昨年秋に発注した春夏製品の原材料価格の上昇により、粗利益率は50.6%と前年同期比2.1ポイント低下しました。
・営業利益
売上総利益の増益はあったものの、販売費及び一般管理費について持続的な成長を実現すべく、将来を見据えた経費の執行を進めたことから、営業利益は、前年同期比で0.1%減の2,263百万円となりました。
・経常利益
韓国における持分法適用関連会社であるYOUNGONE OUTDOOR Corporationの業績が好調に推移したことを主因に、前年同期比23.9%増の4,172百万円となりました。
・親会社株主に帰属する四半期純利益
親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比28.6%増の3,347百万円となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
営業店舗の使用価値の算定にあたっては、過去の実績に今後の消費動向等を加味し、概ね同水準の売上高や営業利益率で推移する等の仮定に基づいて各資産グループの将来キャッシュ・フローを見積もっております。
なお、当該見積りに用いた仮定は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の内容から重要な変更はありません。
(5)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第1四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、192百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。