【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
当第3四半期連結累計期間(以下、当期)におけるわが国経済は、資源高や円安などの影響を受けつつも、新型コロナウイルスの感染抑制と社会経済活動の両立が進むもとで、サービス需要の回復と高水準の企業収益を背景とした設備投資の回復を中心に景気の持ち直しが見られました。
葬儀に関しては、コロナ禍において小規模・簡素化傾向が加速し、今後も感染拡大の波の影響を受けることが予想されますが、当期はこうした傾向にも徐々に落ち着きが見られます。また、故人との大切な最後のお別れの場においては、引き続き適切な感染防止対策を講じたうえで、関係者の安全・安心に配慮すると同時にご遺族等のお気持ちに寄り添い応えることが、葬儀事業者には求められています。
一方、葬儀業界では、各地での新規出店の加速、マッチングビジネスの台頭などにより、特に小規模葬儀をめぐる競争が激化しています。このような事業環境の変化を背景にM&Aが増加しており、今後、葬儀業界のみならずライフエンディング業界全体の再編が進むものと考えられます。
このような事業環境の変化をふまえ、当社グループでは新たに定めたパーパスおよび10年ビジョンの実現に向けて、その基盤づくりの時期と位置付ける3ヵ年(2022年度~2024年度)の中期経営計画を2022年4月にスタートさせました。その中の重点項目の一つである「葬儀事業の拡大」では、3ヵ年で31会館の出店を目指しております。初年度の2022年度中に6会館を開設する計画に対し、2022年9月に「公益社 平野会館」(大阪市平野区)、12月に「葬仙 米原ホール」(鳥取県米子市)および「タルイ会館 塩屋」(神戸市垂水区)の3会館を開設しました。さらに2023年3月には「公益社 経堂会館」(東京都世田谷区)の開設を予定しております。このほかに4会館の出店物件をすでに確保しており、詳細が決まり次第順次公表してまいります。
また、当期においては、当該重点項目達成のカギとなる、家族葬に特化した新葬儀ブランドの立ち上げ準備を進めております。なお、2022年4月に設立した葬祭会社「㈱グランセレモ東京」(㈱広済堂ホールディングス51%、当社49%の出資による合弁会社)については、2022年7月5日より事業を開始しました。
当期のグループ葬祭3社の葬儀施行収入は前年同期比6.3%の増収となりました。グループの全葬儀施行件数は、主に㈱公益社及び㈱葬仙における増加により、前年同期比2.7%の増加となりました。また、葬儀施行単価は、社葬・お別れの会等の大規模葬儀が増加したことに加え、それ以外の一般葬儀においても全般的に持ち直しの傾向が見られたことにより上昇しました。一方、葬儀に付随する販売やサービス提供による収入は、グループ全体では前年同期比減収となりました。
費用については、社葬・お別れの会の増加による直接費の増加、資源・エネルギー価格の高騰による光熱費やガソリン代の増加のほか、広告宣伝費や地代家賃等が増加しました。そのため、営業費用は前年同期比4.9%の増加となりました。また、販売費及び一般管理費は、人材強化のための採用関連費用等の増加により前年同期比9.5%増加しました。
この結果、当期の営業収益は157億8百万円と前年同期比7.1%の増収となり、営業利益は29億69百万円と前年同期比15.3%の増益となりました。経常利益は、営業外費用において「㈱グランセレモ東京」に係る持分法による投資損失21百万円の計上はありましたが、29億36百万円と前年同期比14.1%の増益となりました。そして、税金費用を差し引いた親会社株主に帰属する四半期純利益は19億34百万円と前年同期比16.4%の増益となりました。
当社グループでは、葬祭3社および当社を中心とした会社グループ別の4つのセグメント、「公益社グループ」、「葬仙グループ」、「タルイグループ」、「持株会社グループ」を報告セグメントとしております。なお、「公益社グループ」には、㈱公益社に加え、㈱公益社の葬儀サービスのサポートのほか介護サービス事業や高齢者施設での食事の提供等を行うエクセル・サポート・サービス㈱および終活関連WEBプラットフォーム事業を行うライフフォワード㈱を含んでおります。当期のセグメント別の経営成績は次の通り、すべてのセグメントで増収増益となりました。
ア 公益社グループ
公益社グループの中核会社である㈱公益社においては、葬儀施行件数は前年同期比1.2%増加し、葬儀施行収入は前年同期比5.3%の増収となりました。このうち、一般葬儀(金額5百万円以下の葬儀)では施行件数が前年同期比1.1%増加しました。単価は会葬者数が増加したことなどにより上昇しました。大規模葬儀(金額5百万円超の葬儀)では、主に施行件数の伸びにより前年同期比増収となりました。一方、葬儀に付随する販売やサービス提供は、低価格志向や家族葬志向の強まりを背景として、仏壇仏具、後日返礼品を中心に前年同期比減収となりました。
費用については、㈱公益社やライフフォワード㈱におけるWEB広告費の増加、新規会館に係る地代家賃の増加等のため、セグメント費用は前年同期比増加しました。この結果、当セグメントの売上高は130億6百万円(前年同期比6.7%増)、セグメント利益は18億25百万円(前年同期比22.6%増)となりました。
イ 葬仙グループ
葬仙グループの㈱葬仙においては、米子、松江、鳥取のエリアを中心にすべてのエリアで葬儀施行件数が増加し、全体では前年同期比12.2%増加しました。新型コロナ感染拡大の状況下においても安全に会葬していただける葬儀の提案が奏功したこと等により、葬儀施行単価についても上昇しました。このため葬儀施行収入は前年同期比13.2%の増収となりました。葬儀に付随する販売やサービス提供は、仏壇仏具の販売減少等により前年同期比減収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は10億83百万円(前年同期比10.3%増)、セグメント利益は1億4百万円(前年同期比178.2%増)となりました。
ウ タルイグループ
タルイグループの㈱タルイにおいては、大半の会館で葬儀施行件数が前年を上回り、全体で前年同期比9.0%増加しました。葬儀施行単価についても、一般葬儀の単価の改善および大規模葬儀(金額5百万円超の葬儀)の受託により上昇しました。このため葬儀施行収入は前年同期比10.7%の増収となりました。一方、葬儀に付随する販売やサービス提供は、後日法事・法要の販売増加等により前年同期比増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は13億34百万円(前年同期比10.2%増)、セグメント利益は2億58百万円(前年同期比30.5%増)となりました。
エ 持株会社グループ
持株会社グループの燦ホールディングス㈱においては、主に配当金収入の増加により増収となりました。費用については新規出店に伴う地代家賃等の固定費が増加したほか、持分法による投資損失を営業外費用に計上しました。
この結果、当セグメントの売上高は50億74百万円(前年同期比4.1%増)、セグメント利益は25億14百万円 (前年同期比0.3%増)となりました。
② 財政状態
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は90億71百万円となり、前連結会計年度末(以下、前期末)比3億56百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が76百万円減少する一方、営業未収入金及び契約資産が2億37百万円増加したほか、未収還付法人税等や固定資産税等に係る前払費用が増加したことによるものです。
固定資産は253億39百万円となり、前期末比2億7百万円増加しました。これは主に、新規会館投資等に伴う建物及び構築物などの増加と減価償却の進行によるリース資産の減少の差し引きにより、有形固定資産が9百万円減少する一方、新たな基幹情報システムの稼働等に伴うソフトウエアの増加により、無形固定資産が1億94百万円増加したことによるものです。この結果、総資産は344億11百万円となり、前期末比5億63百万円増加しました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は25億40百万円となり、前期末比4億86百万円減少しました。これは主に、営業未払金が1億37百万円、未払法人税等が2億68百万円それぞれ減少したことによるものです。
固定負債は10億67百万円となり、前期末比1億23百万円減少しました。これは主に、リース債務と長期未払金の減少によるものです。この結果、負債合計は36億7百万円となり、前期末比6億10百万円減少しました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は308億3百万円となり、前期末比11億73百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益19億34百万円を計上する一方、剰余金の配当4億50百万円を支払うことにより利益剰余金が14億84百万円増加したこと、ならびに当期中に自己株式を3億49百万円取得したことによるものです。この結果、自己資本比率は前期末比2.0ポイント上昇し、89.5%となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
また、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針についても重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
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