【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において当グループが判断したものであります。なお、当第1四半期連結会計期間の期首より、不動産事業に係る収益及び費用等の処理方法に係る会計方針の変更を行っており、遡及処理の内容を反映させた数値で前年同四半期連結累計期間及び前連結会計年度との比較・分析を行っております。詳細につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」をご参照下さい。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 財政状態の状況当第1四半期連結会計期間末における総資産は、受取手形及び売掛金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ1,032百万円減少し、16,044百万円となりました。負債につきましては、買掛金等の減少などにより、前連結会計年度末に比べ943百万円減少し、10,291百万円となりました。また、純資産は、利益剰余金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ88百万円減少し、5,753百万円となりました。
② 経営成績の状況当第1四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により経済活動は万全ではないものの、行動制限や水際対策が3年ぶりに緩和されたことなどにより、経済活動の正常化と回復の兆しが見られました。一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、エネルギー・原材料価格の高止まりなど、先行きについては不透明な状況が続いております。製パン業界におきましては、食料品価格の値上げが相次いだことにより、消費者の生活防衛意識や低価格志向が強まる中で、顧客の獲得競争は一段と激しくなっており、これまで以上に厳しい経営環境が続いております。当第1四半期連結累計期間の売上高は6,265百万円と前第1四半期連結累計期間に比べ446百万円(前年同四半期7.7%増)、営業損益は、DPS(Daiichi-pan Production System:第一パン生産方式)活動の継続による生産効率の向上、原材料費の効率的運用による抑制、販売管理費では物流コストの低減に努めましたが、原材料価格及び電気・ガス料単価の高止まりなどにより、59百万円の損失(前年同四半期は69百万円の営業損失)、経常損益は71百万円の損失(前年同四半期は83百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損益は81百万円の損失(前年同四半期は490百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。当第1四半期連結会計期間より、2022年12月末をもって横浜工場(神奈川県横浜市)を閉鎖した跡地を有効活用することを契機に、従来の単一セグメントから、「食品事業」、「不動産事業」の2区分に変更しております。なお、当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
〈食品事業〉主軸のテレビアニメキャラクター商品は、昨年11月のリニューアル以来、売上の伸長を継続しております。また、プライベートブランド(PB)商品は、外食産業の復調により業務用食材パンが堅調に推移したほか、コンビニエンスストア向け新商品やスーパーマーケット向け食パンも好調に推移しました。加えて、コロナ禍において不調が続いていた自社ブランド(NB)商品は、主力品のリニューアル及び配荷の拡大など、本年度より刷新した販売戦略の効果が徐々に表れてきており、売上高は前年を上回りました。一方、新領域の商品群(ロングライフ商品のパン、OEM商品の冷凍ケーキ、冷凍ピザ生地など)については、販売アイテムの絞り込みなどにより、売上の伸長には至りませんでした。以上の結果、売上高は、6,224百万円(前年同期比7.7%増)、セグメント営業利益は194百万円(前年同期比14.2%減)となりました。
〈不動産事業〉千葉県松戸市に賃貸物件を保有しており、売上高は、40百万円(前年同期比-%)、セグメント営業利益は24百万円(前年同期比16.7%減)となりました。
(2) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① 主要な資金需要当グループの資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料の購入、商品の仕入及び、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業経費によるものであります。営業経費の主なものは、委託運送費、広告宣伝費などであります。また、当グループは、生産設備の合理化・更新など継続的に設備投資を実施しております。
② 重要な資本的支出の予定重要な資本的支出の予定はありませんが、生産設備などの更新564百万円の設備投資を計画しております。これらの資金需要につきましては、自己資金及び金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて充当する予定であります。
(3) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、33百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。