【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者数が7月~8月にかけて急激に増加しておりましたが、その後順調に減少していることを受け、各種制限が段階的に緩和され、経済活動正常化へ向けた動きが進みました。10月11日より入国規制が完全撤廃され、インバウンド需要の急速な拡大が期待されます。諸外国においても、経済活動の規制緩和や出入国の規制撤廃の動きが進み国境をまたぐ人の往来の回復が進んでおり、COVID-19以前の水準にむけて回復を図っています。一方で、ウクライナ情勢の長期化や急速な円安進行に伴う原材料価格の上昇や金融資本市場の変動等が続き、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く環境は、2022年4月~9月におけるパソコン出荷台数は前年比93.2%で推移しました(2022年10月、JEITA調べ)。また観光目的の国際的な移動の制約も依然続いており、2022年4月~9月の訪日外客数は927,902人(COVID-19 影響前の2019年4月~9月比94.3%減、前期2021年4月~9月比643.3%増)となり、出国日本人数は1,418,267人(COVID-19 影響前の2019年4月~9月比81.8%減、前期2021年4月~9月比449.1%増)となりました(2022年10月、日本政府観光局調べをもとに当社作成)。
こうした状況の中、当社グループのAI通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」の国内の販売台数は、国境をまたぐ人の往来に係る規制の緩和が進んだことや円安の進行によるインバウンド需要の拡大や今後の更なるインバウンド・アウトバウンド需要回復への期待もあり家電量販店チャネルを中心に前期比で増加しました。しかしながら、前第2四半期連結累計期間において計上されていた過去の「ポケトーク」販売に係る通信費の按分期間終了に伴う売上高減少の影響で、国内売上高は前期比減となりました。一方、海外については、米国において教育機関、医療機関、公共機関、そのほか企業等における非ネイティブへの対応ニーズといった内需主導によって「ポケトーク」事業の成長が引き続き牽引されました。当第2四半期連結累計期間においては、米国における売上高は昨対比124.4%増となりました。 結果、国内と海外の合計売上高は、前期と同水準となりました。
「ポケトーク」ブランドの新製品として、2022年4月に「ポケトークアプリ(iOS 版/ Android 版)」を発表しました。2022年9月には、「ポケトークアプリ(iOS 版/ Android 版)」を、世界26の国と地域において新たに販売開始いたしました。また、2022年10月の新製品発表会では、新製品「ポケトーク同時通訳」(特許出願中)を発表し、今冬の提供開始に向けて取り組んでおります。
そのほかのIoT製品については、2022年4月にKAIGIOシリーズの新製品である360度WEBカメラの自社ブランド製品「KAIGIO CAM360(カイギオ カム360)」を発売しました。これまで取り扱っていた360度WEBカメラ「Meeting Owl Pro(ミーティング・オウル プロ)」と合わせ、360度WEBカメラ市場の開拓と拡大を進めて参ります。「カイギオ カム360」については発売以降評判がよく、「ミーティング・オウル」と合わせた360度WEBカメラシリーズの売上高は前期を上回りました。
また、AIにより音声を自動的に文字起こしするボイスレコーダー「AutoMemo S(オートメモ エス)」の販売が好調であり、「オートメモ」シリーズの売上高は前期比で増加しました。「プレミアムプラン」というサブスクリプション型サービスへの加入率が高く、「オートメモ」端末販売による収益と合わせて、サブスクリプション型サービスから得られる継続的収益の基盤が拡大してきています。
一方で、店頭での販売終了を決定した製品に係る返品の影響により、IoT製品ほかハードウェア全体(「ポケトーク」除く)の売上高は前期比で減少しました。
ソフトウェアでは、当社の主力製品である年賀状ソフト3ブランド「筆まめ」「筆王」「宛名職人」は前期比で売上高が減少しましたが、これは当期より家電量販店における販売方式を、POSレジでの支払い完了時に製品が有効化されるPOSA(Point of Sales Activation)に変更したことに伴い、従来第2四半期における出荷のタイミングで計上されていた売上が、実売に応じて計上される形に変わったことによる影響です。オンラインショップにおける年賀状ソフトの自動継続版の販売は好調に推移し、前期売上高を上回りました。また、同じく当社主力ソフトウェア製品である「いきなりPDF」の販売も好調に推移し、こちらも前期売上高を上回りました。一方で、広告枠減少及びアプリ使い放題サービスの縮小に伴い、大手キャリアへの定額アプリ使い放題サービスへのコンテンツ提供及び販売に係る売上高が前期に比べ落ち込みました。また、パソコン出荷台数が減少するなどパソコンソフトを取り巻く市場が下落していることにより、当社の家電量販店チャネルにおけるソフトウェア製品の全体的な売上高が減少しました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は46億8百万円(前期比7.8%減)、売上総利益21億26百万円(前期比21.5%減)となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、テレワーク体制の定着に伴うオフィス面積縮小による地代家賃の減少や業務委託費の削減などがあった一方で、今後の事業拡大に対応するための人件費の増加、デジタルマーケティングに注力した事による広告宣伝費の増加等がありました。結果、販売費及び一般管理費は34億31百万円(前期比4.7%増)となりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の営業損失は13億4百万円(前期営業損失5億69百万円)となりました。
円安の進行に伴う為替差益2億98百万円の影響により、営業外収益は3億6百万円(前期1億19百万円)となりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経常損失は11億20百万円(前期経常損失5億12百万円)となりました。非支配株主に帰属する四半期純損失が58百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は10億63百万円(前期親会社株主に帰属する四半期純損失4億13百万円)となりました。
当社グループはIoT製品、ソフトウェアの企画・開発・販売及びその他のサービス事業の単一セグメントでありますが、各販売チャネルの営業概況は以下の通りです。
なお、第1四半期連結累計期間より、販売チャネルの区分を変更しております。従来「家電量販店」に区分しておりました他社オンラインショップ販売を「自社オンラインショップ」に追加し、名称を「オンラインショップ」に変更しております。このため、前年同期との比較については、変更後の数値に組み替えて比較を行なっています。
ア)オンラインショップ
当チャネルでは、当社直販サイト及びAmazon等の国内ウェブサイトにおけるオンラインショップで、「ポケトーク」や「オートメモ」をはじめとするIoT製品、年賀状ソフトやセキュリティソフトなどのソフトウェア製品等の販売を行なっております。
当第2四半期連結累計期間はハードウェア製品が当チャネルの売上を牽引しました。「オートメモ」のほか、360度WEBカメラシリーズ(「カイギオ カム360」、「ミーティング・オウル」)の販売が好調に推移しました。
この結果、当チャネルの売上高は24億92百万円(前期比10.5%増)となりました。
イ)家電量販店
当チャネルでは、主に全国の家電量販店において、個人ユーザー向けのIoT製品及びパソコンソフト等の販売を行なっております。
当第2四半期連結累計期間は「オートメモ」、「カイギオ カム360」の販売が好調に推移しましたが、店頭での販売終了を決定した製品に係る返品の影響により、IoT製品ほかハードウェア全体(「ポケトーク」除く)の売上高は前期比で減少しました。「ポケトーク」については、当期における端末販売台数は前期を上回っているものの、過去の「ポケトーク」販売に係る通信費売上の按分計上期間終了に伴う売上高減少の影響がこれを上回り、当チャネルにおける「ポケトーク」の売上高は前期比で減少しました。また、前述の年賀状ソフトの販売方式変更に伴う会計処理の変更とPC出荷台数などの市場下落の影響が大きく、家電量販店チャネルにおけるソフトウェア販売は前期に比べ減少しました。
この結果、当チャネルの売上高は5億91百万円(前期比54.5%減)となりました。
ウ)法人営業
当チャネルでは、法人向け「ポケトーク」を始めとするIoT製品並びにテレワーク関連のハードウェアの販売・レンタル提供や、パソコンソフト・スマートフォンアプリの使い放題サービス等の提供を行なっております。当期より、スマート留守電を中心とするスマートフォンアプリケーションの月額販売にも注力しております。
当第2四半期連結累計期間は「カイギオ カム360」の販売が好調に推移しました。一方、大手キャリアへの定額アプリ使い放題サービスへのコンテンツ提供及び販売につきましては、広告枠減少及びアプリ使い放題サービスの縮小に伴い当社の売上も前期に比べ減少しました。
この結果、当チャネルの売上高は10億83百万円(前期比11.7%減)となりました。
エ)その他
海外では米国や欧州のAmazon及び法人直接販売取引を中心に「ポケトーク」の販売が拡大しております。特に米国では、2021年8月に「ポケトーク」の米国HIPAA(Health Insurance Portability and Accountability Act)への準拠を宣言して以降、セキュリティの高さに関する認知が高まっており大型の法人取引につながっています。また、2020年の米国Newsweek誌「パンデミックにおけるGood company 50社」に選出されて以降「ポケトーク」自体のブランド認知が高まっており、Amazonをはじめとする個人・法人のオーガニックな販売増につながっています。当第2四半期連結累計期間における米国での販売は前期を大きく上回り、売上高3億82百万円(前期比124.4%増)となりました。
この結果、「その他」の売上高は4億41百万円(前期比105.9%増)となりました。
(財政状態)
当第2四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末と比較し24億11百万円減少し、175億70百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少18億86百万円、商品及び製品の減少4億24百万円によるものです。
負債は、前連結会計年度末と比較し14億38百万円減少し、85億83百万円となりました。主な要因は、返済に伴う短期借入金の減少10億円、長期借入金の減少4億31百万円によるものです。
経営の安定性を示す自己資本比率は、当第2四半期連結会計期間末において49.2%(前連結会計年度末48.0%)と、財務の安全性が保持されております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ18億86百万円減少し、35億64百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比べ支出が5億45百万円減少し、2億75百万円の支出となりました。主な要因は、棚卸資産が前第2四半期連結累計期間においては10億74百万円の増加による支出であったのに対して、当第2四半期連結累計期間は4億92百万円の減少による収入であったことによるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比べ支出が13億57百万円減少し、4億7百万円の支出となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出が11億46百万円減少したこと、ソフトウエアの取得による支出が1億49百万円減少したことによるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間が7億12百万円の収入であったのに対して、当第2四半期連結累計期間は14億26百万円の支出となりました。主な要因は、短期借入金が前第2四半期連結累計期間においては11億円の純増加であったのに対して、当第2四半期連結累計期間は10億円の純減少であったことによるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当期見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は2百万円です。
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