【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績に関する説明
当第3四半期累計期間におけるわが国の経済は、企業収益や個人消費、インバウンド需要がともに回復基調で推移し、ポストコロナ時代に向けて経済・社会システムが再構築されていく一方で、不安定な国際情勢や物価高の影響により、社会全体が依然として先行き不透明な状況が続いております。
そのような不透明な状況下においても、ウィズコロナの生活様式の定着によりリモートワークや業務効率化を目的としたクラウドサービス利用の拡大により、当社サービスの需要も高まるものと認識しております。当社は「お金をつなぐクラウドで世の中を笑顔に」というビジョンの下、コアコンピタンスである「決済」を軸としたサービスとして「サブスクペイ」・「請求管理ロボ」を引き続き展開し、企業における様々な課題を解決することを目指して事業運営を進めております。具体的には、以下の通りであります。
ペイメント事業においては、「サブスクペイ」は引き続き商取引のオンライン化という構造的なトランスフォーメーションの影響も受け、新規顧客獲得及び既存顧客の取扱高が好調に推移しております。
フィナンシャルクラウド事業においては、企業におけるDXの推進や、2023年10月1日施行のインボイス制度など法制度改正による請求書を電子化して保存するニーズの高まりを受け、引き続き新規顧客獲得が順調に推移しております。
また、両事業ともに順調に売上高が拡大し、利益創出に向けた費用コントロールをしつつも、将来に向けたさらなる事業拡大のための先行投資も実行しております。
以上の結果、当第3四半期累計期間の経営成績につきましては、売上高1,603,936千円(前年同期比26.7%増)、営業利益181,579千円(前年同期は28,411千円の営業損失)、経常利益181,936千円(前年同期は28,811千円の経常損失)、四半期純利益125,962千円(前年同期は29,214千円の四半期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(ペイメント)
当セグメントにおきましては、商取引のオンライン化や利用者層の広まり等により、わが国におけるEC市場の拡大の追い風を受け、「サブスクペイ」の既存顧客の取扱高や決済処理件数が拡大したことや、継続的なサービス機能拡充、積極的なマーケティング施策の実行、営業体制の強化による営業活動の拡大などを背景とした「サブスクペイ」の新規顧客の獲得により、リカーリング収益が順調に積み上がりました。また、新サービスの請求書カード払いサービス「1click後払い」の収益も寄与しました。この結果、売上高は999,090千円(前年同期比30.2%増)となり、セグメント利益は、主にマーケティングの強化による広告宣伝費の増加、営業人員の増加に伴う人件費の増加を売上高の増収効果が上回り、414,222千円(前年同期比30.8%増)となりました。
(フィナンシャルクラウド)
当セグメントにおきましては、上述したマクロ環境の変化によって、より一層高まっている企業におけるクラウドサービスによる業務効率化ニーズ、デジタルトランスフォーメーションへの関心の高まりなどを受け、「請求管理ロボ」の継続的なサービス機能拡充、積極的なマーケティング施策の実行、営業体制の強化による営業活動の拡大などを背景とした新規顧客の獲得を推進するとともに、既存顧客の解約防止への取り組みを進めることで顧客数を増加させてまいりました。この結果、売上高は604,846千円(前年同期比21.2%増)となり、セグメント利益は、主にマーケティングの強化による広告宣伝費の増加、営業人員や開発人員の増加に伴う人件費の増加があったものの売上高の増加により、59,206千円(前年同期は92,638千円の損失)となりました。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第3四半期会計期間末における流動資産は前事業年度末に比べ380,570千円増加し、4,514,222千円となりました。これは主に、取扱高の増加により前渡金が334,600千円増加したことによるものです。
固定資産は前事業年度末に比べ77,403千円増加し、585,639千円となりました。これは主に投資有価証券の時価の上昇により投資その他の資産が60,076千円増加したことによるものです。
この結果、資産合計は前事業年度末に比べ457,973千円増加し、5,099,861千円となりました。
(負債)
当第3四半期会計期間末における流動負債は前事業年度末に比べ263,353千円増加し、4,344,336千円となりまし
た。これは主に、取扱高の増加により預り金が102,162千円増加したことによるものです。
固定負債は前事業年度末に比べ497千円増加し、6,567千円となりました。これは主に、投資有価証券の時価の上昇により繰延税金負債が6,333千円増加したことによるものです。
この結果、負債合計は前事業年度末に比べ263,851千円増加し、4,350,904千円となりました。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産合計は、前事業年度末に比べ194,122千円増加し、748,957千円となりました。これは主に、四半期純利益125,962千円の計上によるものです。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
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