【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当社は前連結会計年度より決算日を3月31日から12月31日に変更しております。決算期変更の経過期間となる前第1四半期連結累計期間は、当社及び3月決算であった連結子会社は2022年4月1日から2022年6月30日の3か月間を、12月決算であった連結子会社は2022年1月1日から2022年6月30日の6か月間を連結対象期間とする変則的な決算としております。このため、当第1四半期連結累計期間と同一期間となるように組み替えた前年同期(以下「調整後前年同期」という。)による比較情報を記載しております。
(単位:百万円)
調整後前年同期(2022/1~2022/3)
当第1四半期
(2023/1~2023/3)
増減
金額
金額
金額
比(%)
受注高
281,585
259,958
△21,627
△7.7
売上高
247,301
248,236
935
0.4
営業利益
16,977
16,157
△820
△4.8
経常利益
17,914
16,359
△1,555
△8.7
親会社株主に帰属する四半期純利益
10,948
10,809
△139
△1.3
受注高
(単位:百万円)
セグメント
調整後前年同期(2022/1~2022/3)
当第1四半期(2023/1~2023/3)
増 減
金 額
金 額
金 額
比(%)
メカトロニクス
51,261
51,769
508
1.0
インダストリアルマシナリー
88,616
70,470
△18,146
△20.5
ロジスティックス&コンストラクション
96,494
98,379
1,885
2.0
エネルギー&ライフライン
43,833
37,748
△6,085
△13.9
その他
1,381
1,593
212
15.3
合 計
281,585
259,958
△21,627
△7.7
売上高及び営業損益
(単位:百万円)
セグメント
調整後前年同期(2022/1~2022/3)
当第1四半期(2023/1~2023/3)
増 減
売上高
営業損益
売上高
営業損益
売上高
営業損益
メカトロニクス
44,593
1,240
53,183
3,172
8,590
1,932
インダストリアルマシナリー
60,433
4,870
68,387
7,093
7,954
2,223
ロジスティックス&コンストラクション
84,928
4,882
87,777
5,960
2,849
1,078
エネルギー&ライフライン
55,870
5,323
37,416
△523
△18,454
△5,846
その他
1,477
621
1,473
453
△4
△168
調整額
―
41
―
1
―
△40
合 計
247,301
16,977
248,236
16,157
935
△820
当第1四半期における当社グループを取り巻く経営環境は、国内においては、製造業を中心に設備投資は緩やかな回復基調の中、半導体市況の軟化等、一部に弱さが見られました。海外においては、米国など経済の回復を背景に設備投資が堅調に推移する一方、世界的な金融引き締めの影響を受け、一部の地域や業種では投資マインドの低下も見られました。中国においても、生産、消費に持ち直しの動きが鈍く、需要は減少傾向にあります。また、これに加え、原材料や調達品の価格上昇と需給逼迫や、ロシア・ウクライナ問題など地政学上リスクの継続など、不透明感が残る状態でもありました。このような経営環境のもと、当社グループは「中期経営計画2023」を推進し、製品・サービスによる社会課題解決を通じて持続的に企業価値を拡大することをめざし、強靭な事業体の構築、企業価値向上のための変革、SDGsへの貢献拡大、環境負荷低減への取組み強化などの施策を推進してまいりました。この結果、当社グループの受注高は2,600億円(調整後前年同期比8%減)、売上高は調整後前年同期並みの2,482億円となりました。損益面につきましては、営業利益は162億円(調整後前年同期比5%減)、経常利益は164億円(調整後前年同期比9%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は108億円(調整後前年同期比1%減)となりました。
各セグメント別の状況は、以下のとおりであります。
① メカトロニクス国内や欧米で中小型の減・変速機やインバータの需要が堅調に推移したことから、受注、売上、営業利益ともに増加しました。この結果、受注高は518億円(調整後前年同期比1%増)、売上高は532億円(調整後前年同期比19%増)、営業利益は32億円(調整後前年同期比156%増)となりました。
② インダストリアル マシナリープラスチック加工機械事業は、中国では電気電子関連の需要が停滞し、国内や欧州においても投資の冷え込みにより受注は減少しましたが、受注残があったこともあり、売上、営業利益ともに増加しました。その他の事業は、半導体市況軟化に伴う顧客の在庫調整や投資先送りの影響等を受け、受注は減少しましたが、受注残が高い水準であったこともあり、売上、営業利益ともに増加しました。この結果、受注高は705億円(調整後前年同期比20%減)、売上高は684億円(調整後前年同期比13%増)、営業利益は71億円(調整後前年同期比46%増)となりました。
③ ロジスティックス&コンストラクション油圧ショベル事業は、中国にて建設需要の減速により市場が縮小したものの、国内は堅調であったことから、受注、売上、営業利益ともに増加しました。その他の事業では、建設用クレーン事業が、北米の需要が底堅く推移したことから受注が増加した一方、部品不足による生産制約の影響があり、売上、営業利益ともに減少しました。また、運搬機械事業は、運搬荷役機械の大型案件が減少したことから受注は減少したものの、受注残があったこともあり、売上、営業利益ともに増加しました。この結果、受注高は984億円(調整後前年同期比2%増)、売上高は878億円(調整後前年同期比3%増)、営業利益は60億円(調整後前年同期比22%増)となりました。
④ エネルギー&ライフラインエネルギープラント事業は、サービス案件の増加により受注は増加の一方、国内のバイオマス発電設備の大型案件の減少により売上は減少、また欧州で大型プロジェクトの採算悪化があったこともあり、営業損失となりました。その他の事業は、前期に実施した一般廃棄物処理事業の譲渡の影響などにより、受注、売上は減少し、営業損失となりました。この結果、受注高は377億円(調整後前年同期比14%減)、売上高は374億円(調整後前年同期比33%減)、営業損失は5億円となりました。
⑤ その他受注高は16億円(調整後前年同期比15%増)、売上高は調整後前年同期並みの15億円、営業利益は5億円(調整後前年同期比31%減)となりました。
(2) 財政状態の状況当第1四半期連結会計期間末(2023年3月31日)における総資産は、前連結会計年度末と比べて受取手形、売掛金及び契約資産が75億円減少した一方、棚卸資産が238億円、有形固定資産が39億円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末比239億円増の1兆1,727億円となりました。負債合計は、有利子負債が96億円増加したことなどにより、前連結会計年度末比130億円増の5,849億円となりました。純資産は、利益剰余金が54億円、為替換算調整勘定が48億円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末比109億円増の5,878億円となりました。以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末比0.1ポイント減の49.4%となりました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社は事業活動に必要な手元流動性について、現金及び現金同等物及びコミットメントラインの未使用額を合わせた金額を流動性として位置づけています。当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は930億円となりました。当社は複数の金融機関との契約によるコミットメントラインも保持しており、当第1四半期連結会計期間末の未使用のコミットメントラインの総額は900億円であります。現預金、未使用のコミットメントライン額の合計で1,830億円を確保しており、当社の手元流動性は十分に確保されていると考えております。 当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、M&Aなどの長期資金需要と当社グループの製品製造のための材料及び部品の購入などの運転資金需要であります。
資金の調達については、調達コストの低減と資金の安定調達の観点から、社債、コマーシャル・ペーパー等の直接金融と銀行借入等の間接金融の比率や、調達期間の分散を図りながら、その時々のマーケットの状況から有利な調達手段を機動的に選択・活用しております。その結果、有利子負債残高は前連結会計年度末より96億円増加し1,703億円となりました。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、52億円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。