【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの影響は収束しつつあり、経済活動は正常化に向け動き出し、景気は緩やかに持ち直しているものの、ウクライナ情勢や急激な為替の変動、原材料等の価格の上昇等により、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
当社グループの組込みソフトウェア事業の主要取引市場である自動車業界では、CASE(Connected つながる車、Autonomous 自動運転、Shared & Service シェアリングサービス、Electric 電動化)と呼ばれる領域が進展しており、同市場は大きな変革期にあります。また、自動車や医療分野を中心に、安全技術への需要が高まっており、機能安全規格の認証取得が求められる傾向にあります。
このような環境の中、当社グループは自動車関連業界をメインターゲットと位置づけ、開発した製品を顧客の要望に応じたエンジニアリングサービスとともに提供するという、ワンストップソリューションの提供に注力するとともに、当社製品に対する研究開発への投資を引き続き行ってまいりました。また、センシングソリューション事業がメインターゲットの1つとしている食肉市場並びに倉庫・物流業界に対し、指定伝票発行用車載プリンタ(以下「車載プリンタ」という。)並びにハンディターミナルの拡販を進めました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高4,667百万円(前年同期比13.6%増)、研究開発への投資により、営業損失24百万円(前年同期は営業損失470百万円)、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)等からの助成金収入103百万円を計上したことにより、経常利益104百万円(前年同期は経常損失397百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益72百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失423百万円)となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(組込みソフトウェア事業)
当事業は、幅広い分野における電子機器向けの自社製ソフトウェア製品RTOS(リアルタイム・オペレーティング・システム)の開発・販売、受託開発を主に行っております。その結果、売上高4,383百万円(前年同期比11.8%増)及び研究開発への投資により、セグメント損失66百万円(前年同期はセグメント損失407百万円)となりました。
また、当セグメントの売上高の内訳としては、ソフトウェア製商品は782百万円(前年同期比6.1%減)、エンジニアリングサービス等は3,601百万円(同16.7%増)となりました。
(センシングソリューション事業)
当事業は、冷菓・冷凍食品市場、食肉市場及び物流市場において、車載プリンタやハンディターミナルの販売、新たなセンサネットワーク関連ビジネスを推進いたしました。その結果、売上高233百万円(前年同期比2.3%増)、セグメント損失15百万円(前年同期はセグメント損失33百万円)となりました。
② 財政状態
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は5,854百万円となり、前連結会計年度末に比べて47百万円減少いたしました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が116百万円、その他の流動資産が105百万円それぞれ増加した一方、現金及び預金が431百万円減少したことによるものであります。固定資産は1,355百万円となり、前連結会計年度末に比べて43百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券が82百万円増加した一方、有形固定資産が14百万円、無形固定資産が18百万円それぞれ減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、7,209百万円となり、前連結会計年度末に比べて3百万円減少いたしました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は1,264百万円となり、前連結会計年度末に比べて48百万円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が60百万円増加した一方、その他の流動負債が111百万円減少したことによるものであります。固定負債は471百万円となり、前連結会計年度末に比べて20百万円減少いたしました。これは主に繰延税金負債が36百万円増加した一方、持分法適用に伴う負債が57百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、1,735百万円となり、前連結会計年度末に比べて68百万円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は5,474百万円となり、前連結会計年度末に比べて64百万円増加いたしました。これは主にその他有価証券評価差額金が57百万円増加したことによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ431百万円減少し、当第2四半期連結会計期間末には3,436百万円になりました。
当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は354百万円(前年同期に使用した資金は75百万円)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益104百万円等の資金増加要因、棚卸資産の増加額161百万円、売上債権の増加額116百万円、その他の負債の減少額182百万円等の資金減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は3百万円(前年同期に使用した資金は64百万円)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は81百万円(前年同期に使用した資金は81百万円)となりました。これは配当金の支払額81百万円等によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、605百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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