【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当社グループは、Open Doorという企業理念のもと、いまだ誰も突破できていない障壁のある生活に密着した分野で、誰よりも先んじて事業機会を創造し、事業を展開し、産業構造を変え、あるべき社会を実現すべく、さまざまな事業に取り組んでおります。特に、新しいIT技術を活用した通信環境の提供によりフィリピン経済の発展に貢献するため、フィリピンにおいて事業の拡大を図っております。
当第2四半期連結累計期間におきましては、引き続き商品価格・エネルギー価格の高騰が続き、世界的にインフレ鎮静化のために金融引き締めが続いております。また、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化やパレスチナ・ガザ地区での衝突など、経済の先行きに対する不透明感が増しております。日本においては、新型コロナウイルス感染症が季節性インフルエンザと同じ分類に引き下げられ、社会経済活動の正常化が進んでおりますが、円安傾向が続く中、商品価格・エネルギー価格の高騰なども含め、先が読めない状況が続いております。当社グループの主要市場の一つであるフィリピンにおいては、商品価格の高騰や政策金利の引き上げなどにより、2023年第2四半期のGDP成長率は4.3%と、第1四半期の6.4%から低下しております。新型コロナウイルス感染症の影響をきっかけに、リモートワークを前提とした新しい働き方などの社会の変化が続いており、通信回線を介してのコミュニケーションの重要性がさらに増大しております。社会を支える生活基盤としての通信回線の整備・拡充は、日本・フィリピンを始め世界中で急務となっており、今後とも積極的に事業の拡大を図ってまいります。
当社グループでは、フィリピンとシンガポール・香港を結ぶ海底ケーブル(City-to-City Cable System、以下「C2C回線」)の使用権の一部及び各国の陸上回線から成る国際通信ネットワーク(以下「国際通信ネットワーク」)を取得して、キャリアズキャリア(通信事業者のための卸売業者)としてのポジションを確立し、拡大する通信需要に応えると共に、フィリピン国内海底ケーブルを共同建設、フィリピン陸上回線の敷設を進め、フィリピン国内基幹回線の拡充を図るなど、さらなる事業の拡大に努めております。
日本においては、通信トラフィック需要が増加しているコールセンター事業者向けを中心に、ソフトウェア、通信回線及びコンサルテーションを顧客毎に最適化したサービスの提供が拡大しております。
メディカル&ヘルスケア事業においては、昨年6月に設立したShinagawa Healthcare Solutions Corporationが、人間ドック・検診センタ-「Shinagawa Diagnostic & Preventive Care Center」を2023年4月に開院いたしました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は5,248百万円(前年同期比9.3%減)、営業利益は925百万円(同43.5%減)となりました。また、円安の進行に伴い為替差益を687百万円計上(前期は為替差益を740百万円計上)したことにより経常利益は1,558百万円(同34.3%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は954百万円(同42.5%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、「国際通信事業」「フィリピン通信事業」「国内通信事業」「メディカル&ヘルスケア事業」および「その他」の区分について、事業の連携がこれまで以上に高まる「国際通信事業」「フィリピン通信事業」と事業進捗管理が同じ部門である「その他」の区分を「国際通信事業」区分に統合し、「国際通信事業」「国内通信事業」および「メディカル&ヘルスケア事業」に報告セグメントを変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
(国際通信事業)
当第2四半期連結累計期間における国際通信事業は、引き続き当社グループが使用権を保有する国際通信ネットワークC2C回線の販売を強化し、ストック型ビジネスの拡大を図りました。また、InfiniVAN, Inc.の収益の柱であるマニラ首都圏での法人向けインターネット接続サービスの販売の強化を引き続き推進し、2023年6月末の顧客数も同年3月末より109件増加し848件となっております。しかし、通信機器の販売などの計上がなされたものの、前年同期においては大口のC2C回線のIRU提供案件の入金により売上が計上されたことから、年初計画を上回ったものの減収減益になっております。
この結果、売上高は2,349百万円(前年同期比16.6%減)、セグメント利益は351百万円(同60.2%減)となりました。
(注) IRUとはIndefeasible Right of Useの略で、当事者間の合意がない限り破棄又は終了させることのできない長期的・安定的な通信回線使用権のこと。当社は、主に15年間などの長期のIRU契約を締結して国際通信回線使用権を仕入れ、販売しております。
(国内通信事業)
当第2四半期連結累計期間における国内通信事業は、当社が日本国内の販売代理権を持つ、インドのDrishti-soft Solutions Pvt. Ltd.が開発したコールセンターシステム「AmeyoJ」に、大手電気通信事業者が提供している着信課金サービス(フリーダイヤル)を大量に仕入れて、コールセンター事業者向けに秒単位で販売する秒課金サービスを組み合わせたコールセンター向けソリューションにおいて、前期に計上されていたコロナウイルス感染症関係のトラフィックが大きく減少したものの、新規顧客開拓の強化や、電話網のIP化(PSTNマイグレーション)に対応した通信機器の構築、システム開発およびサービスの提供を行ったことにより、前年同期とほぼ同水準となりました。
この結果、売上高は、2,093百万円(前年同期比1.1%減)、セグメント利益は、438百万円(同1.7%増)となりました。
(メディカル&ヘルスケア事業)
当第2四半期連結累計期間におけるメディカル&ヘルスケア事業では、SLACCにおいて、主力であるレーシックにおいて一部競争の激化や物価の上昇によるコスト増加の影響を受けました。
また、昨年6月に設立したShinagawa Healthcare Solutions Corporationにおいては、画像診断など日本が得意とする技術を導入した高品質の人間ドック・検診センタ-「Shinagawa Diagnostic & Preventive Care Center」を2023年4月に開院しました。この事業は、予防医療の重要性をフィリピンの方々に浸透させる必要があり、先行投資としてCTスキャンやMRIなどを導入したため、これに伴う減価償却費などの増加の影響を受けました。
この結果、売上高は804百万円(前年同期比5.3%減)、セグメント利益は132百万円(同61.2%減)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産の状況)
当第2四半期連結会計期間末の流動資産は15,183百万円となり、前連結会計年度末に比べ912百万円増加いたしました。これは主に、売掛金が604百万円、リース投資資産が603百万円増加したことによるものであります。また、固定資産は14,176百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,336百万円増加いたしました。これは主に、設備投資により有形固定資産が3,342百万円増加したことによるものであります。
この結果、資産合計は29,404百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,275百万円増加しました。
(負債の状況)
当第2四半期連結会計期間末の流動負債は12,410百万円となり、前連結会計年度末に比べ160百万円増加いたしました。これは主に、一年内返済予定の長期借入金が727百万円増加した一方、短期借入金が365百万円、買掛金が266百万円減少したことによるものであります。また、固定負債は3,703百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,689百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金が2,667百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は16,114百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,849百万円増加しました。
(純資産の状況)
当第2四半期連結会計期間末の非支配株主持分を含めた純資産は13,289百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,425百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益を954百万円計上したこと、非支配株主持分が295百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は35.7%(前連結会計年度末は37.2%)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,121百万円減少し、当第2四半期連結会計期間末における残高は5,759百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動において減少した資金は875百万円(前年同期は1,856百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益1,559百万円が増加した一方、法人税等の支払額803百万円、仕入債務の減少401百万円、売上債権の増加370百万円、リース投資資産の増加333百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動において使用した資金は2,771百万円となり、前年同期に比べ1,021百万円増加しました。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,791百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動において獲得した資金は2,188百万円となり、前年同期に比べ1,519百万円増加しました。これは主に、短期借入金の増加が2,602百万円あった一方、配当金の支払いによる支出217百万円、長期借入金の返済による支出195百万円によるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
#C4390JP #アイピーエス #情報通信業セクター
