【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況① 経営成績の分析当第1四半期連結累計期間における経済環境は、国内では新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に引き下げられ社会経済活動の正常化が進み、個人消費やインバウンド需要の増加によって緩やかな回復基調で推移しました。一方海外では、中国経済は成長が鈍化傾向、米国経済は底堅く推移しており全般的には緩やかな拡大基調で推移しております。しかしながら、ロシアのウクライナ侵攻に伴う資源エネルギー価格の上昇や物価高騰、各国の金融の引き締めによる景気の下振れも引き続き懸念されており、先行きは依然不透明な状況です。当社グループに関係する自動車業界においては、半導体不足等の供給制約が緩和されてきており、特に北米、中国での電動化が急速に進んでおります。また電動化によるサプライチェーンの構造変化は業界全体にさまざまな影響を及ぼしており事業提携や協業、異業種のEV市場参入などにより競争が激化している状況です。この様な環境の中、当社グループは、顧客からの受注増や為替変動に加え、北米での原材料や輸送費高騰分の価格転嫁等により、当第1四半期連結累計期間の売上収益は、482億5千2百万円(前年同期比4.2%増)、営業利益15億2千7百万円(前年同期は営業損失3億8千4百万円)、税引前四半期利益19億7千万円(前年同期比327.2%増)、四半期利益13億2千1百万円(前年同期は四半期損失1億6千4百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期利益11億2千5百万円(前年同期は親会社の所有者に帰属する四半期損失1億1千7百万円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(日本)売上収益は主に海外からの収入増に加え、為替変動により増加、利益面においては、増収効果に加え、費用削減施策の効果等により、売上収益89億4千9百万円(前年同期比7.8%増)、営業損失6千9百万円(前年同期は営業損失5億8千9百万円)となりました。
(北米)売上収益は顧客からの受注増に加え、為替変動により増加、利益面においては、増収効果に加え、原材料や輸送費高騰分の価格転嫁等により、売上収益150億1千万円(前年同期比29.5%増)、営業利益3千1百万円(前年同期は営業損失10億2千8百万円)となりました。
(アジア)主にインドネシアにおいて自動車部品二輪が好調に推移したことにより、売上収益75億1千8百万円(前年同期比38.9%増)、営業利益5億7千6百万円(前年同期は営業損失6千5百万円)となりました。
(中国)売上収益は顧客からの受注増はあったものの製品に含まれる貴金属の価格下落により減少、利益面においては、売上原価も売上収益同様に減少したことに加え、実質増収効果及び要員配置適正化等による利益体質改善等により、売上収益200億9千7百万円(前年同期比17.0%減)、営業利益11億3千4百万円(前年同期比60.8%増)となりました。
(その他)顧客からの受注増はあったものの、スリム化に向けた工場移転に伴う一時的な費用の発生により、売上収益は3億8千3百万円(前年同期比52.9%増)、営業利益4千7百万円(前年同期比25.3%減)となりました。
(注) 上記に記載しているセグメント別の売上収益は、外部顧客への売上収益とセグメント間の内部売上収益の合計であります。
② 財政状態の分析当第1四半期連結会計期間末の資産につきましては、現金及び現金同等物や有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ39億8千9百万円増加し、2,036億2千3百万円となりました。負債につきましては、営業債務及びその他の債務の増加がありましたが、その他の流動負債の減少により、前連結会計年度末に比べ6千9百万円減少し、1,021億4千4百万円となりました。資本につきましては、その他の資本の構成要素の増加により、前連結会計年度末に比べ40億5千8百万円増加し、1,014億7千9百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、334億8千6百万円(前年同期比4.1%減)となりました。当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は25億6千4百万円(前連結会計年度比49.5%減)となりました。これは主に営業債務及びその他の債務の減少による支出がありましたが、営業債権及びその他の債権の減少や減価償却費及び償却費による収入が上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は9億5千6百万円(前年同期比15.5%増)となりました。これは主に合理化投資に伴う有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は16億1千9百万円(前年同期比82.0%減)となりました。これは主に配当金の支払によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は5億7千6百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 生産、受注及び販売の実績当第1四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい変動がありました。その内容については、「(1)財政状態及び経営成績の状況 ①経営成績の分析」に記載しております。
① 生産実績当第1四半期連結累計期間における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
生産高(百万円)
前年同期比(%)
日本
7,193
18.0
北米
12,571
0.1
アジア
7,502
38.1
中国
19,661
△34.9
その他
502
16.9
合計
47,430
△13.3
(注)金額は販売価額(消費税等抜き)によっております。
② 受注実績当第1四半期連結累計期間における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
受注高(百万円)
前年同期比(%)
受注残高(百万円)
前年同期比(%)
日本
6,424
14.6
2,194
△13.2
北米
16,016
21.1
5,143
△8.9
アジア
8,233
46.5
2,870
16.3
中国
19,616
△10.3
8,129
△44.3
その他
409
42.8
114
1.4
合計
50,698
8.8
18,450
△27.2
(注)金額は販売価額(消費税等抜き)によっております。
③ 販売実績当第1四半期連結累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売高(百万円)
前年同期比(%)
日本
6,196
11.4
北米
14,895
29.9
アジア
7,046
37.9
中国
19,732
△17.5
その他
383
53.0
合計
48,252
4.2
(注)金額は販売価額(消費税等抜き)によっております。
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