【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
業績等の概要
(1) 業績当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの新たな変異株により感染拡大の影響を受けながらも社会経済活動が緩やかに再開した一方、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響や中国における感染拡大の影響に十分注意する必要があり、依然として先行き不透明な状況になっております。当社グループの属する小売・サービス業界は、消費者の購買行動が新型コロナウイルス感染症拡大前の状態に徐々に戻り始めつつありますが、エネルギー価格や原材料の仕入価格高騰及び円安による物価上昇、人件費の高騰などが懸念されており、厳しい状況になっております。また、2022年の訪日外客数は前年同期比1458.6%増加(出典:日本政府観光局(JNTO))しておりますが、2019年同期比では88.0%減少(出典:日本政府観光局(JNTO))しており、まだインバウンド消費は回復しておりません。このような経済環境の下、当社は「日本のカルチャーを世界へ」を経営理念に、「日本文化を感じるモノを作り販売する」モノ事業と「日本文化の良さを体験してもらう」コト事業、及び、その他事業、の3つの事業の強化に引き続き取り組みました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、出店計画の見直し、店舗の閉鎖を余儀なくされる状況となりました。当連結会計年度においては、経済活動の制限が徐々に緩和されたことにより来店客数が前年同期比112.0%と戻りつつあるため増収となりました。出退店につきましては、当連結会計年度において、出店はなく、退店が16店舗あり、期末の店舗数は合計29店舗(前年同期比16店舗減)となりました。一方で、店舗の閉鎖やコスト削減により、販売費及び一般管理費は953,192千円(前年同期比20.2%減)となりました。なお、コト事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、来店客数も感染症拡大前の状態にはなかなか戻らず、収益性が悪化しました。モノ事業及びその他事業にリソースを集約し、経営資源の再分配を行う必要があり、2022年12月29日公表の「着物レンタル部門の事業譲渡に関するお知らせ」のとおり、コト事業を事業譲渡しました。この結果、当連結会計年度の業績は、売上高996,843千円(前年同期比10.5%増)、営業損失203,296千円(前年同期は487,961千円の損失)、経常損失220,584千円(前年同期は493,389千円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失82,884千円(前年同期は554,756千円の損失)となりました。各セグメントの業績は、次のとおりです。(モノ事業)モノ事業においては、既存の店舗で在庫をメインに営業を進めました。家賃減額交渉も継続して行い、催事を強化することにより収益向上を図った結果、増益となりました。当連結会計年度末における店舗数は、〔かんざし屋wargo〕9店舗(前連結会計年度末比2店舗減)、〔The Ichi〕2店舗(同2店舗減)、〔北斎グラフィック〕7店舗(同5店舗減)、〔箸や万作〕2店舗(同1店舗減)、〔猫まっしぐら〕2店舗(同1店舗減)、合計22店舗(同11店舗減)となりました。その他、ネット通販、OEMサービス等も行っております。この結果、当連結会計年度におけるモノ事業の売上高は734,037千円(前期比1.4%減)、セグメント利益は131,148千円(前期は84,968千円の損失)となりました。(コト事業)コト事業においては、当連結会計年度末における〔きものレンタルwargo〕の店舗数は7店舗(前連結会計年度末比5店舗減)となりました。この結果、当連結会計年度におけるコト事業の売上高は219,109千円(前期比49.8%増)、セグメント利益は716千円(前期は50,933千円の損失)となりました。(その他事業)その他事業においては、静岡県を中心に空き家をリノベーションした不動産賃貸業及び宿泊施設を運営しております。この結果、当連結会計年度におけるその他事業の売上高は43,696千円(前期比229.9%増)、セグメント損失は1,977千円(前期は20,499千円の損失)となりました。
(2) キャッシュ・フロー当連結会計年度における資金は122,638千円(前年同期比比4,188千円減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果支出した資金は126,130千円(前年同期比185,101千円増)となりました。この主な要因は、税引前当期純損失64,968千円、持分変動損益79,477千円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は49,193千円(前年同期比20,691千円減)となりました。この主な要因は、事業譲渡による収入61,600千円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は72,748千円(前年同期比42,227千円減)となりました。この主な要因は、株式の発行による収入73,813千円等によるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(2) 商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)
仕入高(千円)
前年同期比(%)
モノ事業
260,009
189.9
(3) 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
モノ事業
207,170
127.6
33,774
276.7
(注) 1.モノ事業で行っているOEM販売について集計しております。
(4) 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)
売上高(千円)
前年同期比(%)
モノ事業
734,037
△1.4
コト事業
219,109
49.8
その他事業
43,696
229.9
合計
996,843
10.5
(注) 1.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積もりとは乖離が生じる可能性があります。なお、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
① 資産流動資産は、前連結会計年度末に比べて53,851千円増加し298,877千円となりました。これは主に商品が44,712千円増加したことなどによります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて45,097千円増加し366,923千円となりました。これは主に関係会社株式が60,198千円増加したことなどによります。その結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて98,949千円増加し665,801千円となりました。
② 負債流動負債は、前連結会計年度末に比べて231,556千円増加し871,299千円となりました。これは主に買掛金が79,710千円、1年以内返済予定の長期借入金が123,110千円増加したことなどによります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて124,174千円減少し236,322千円となりました。これは主に長期借入金が123,806千円減少したことなどによります。その結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて107,382千円増加し1,107,621千円となりました。
③ 純資産純資産合計は、前連結会計年度末に比べて8,432千円減少し△441,820千円となりました。これは主に利益剰余金が82,884千円減少したことなどによります。
(3) 経営成績の分析(売上高、売上原価及び売上総利益)当連結会計年度における売上高は996,843千円となりました。経済活動の制限が徐々に緩和されたことにより来店客数が前年同期比112.0%と戻りつつあるため増収となりました。出退店につきましては、当連結会計年度において、出店はなく、退店が16店舗あり、期末の店舗数は合計29店舗(前年同期比16店舗減)となりました。また、売上原価は246,948千円となりました。その結果、売上総利益は749,895千円となりました。(販売費及び一般管理費並びに営業損失)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、店舗の閉鎖やコスト削減などにより953,192千円となりました。その結果、当連結会計年度における営業損失は203,296千円となりました。(営業外損益及び経常損失)営業外収益は、受取利息13千円、受取手数料6,000千円、その他の営業外収益2,061千円により合計8,074千円となり、営業外費用は、支払利息4,684千円、為替差損1,095千円、持分法による投資損失19,571千円、その他の営業外費用10千円により合計25,362千円となりました。その結果、当連結会計年度における経常損失は220,584千円となりました。(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損失)特別利益は助成金収入17,202千円、固定資産売却益596千円、持分変動利益79,477千円、関係会社株式売却益31,794千円により合計160,500千円となりました。特別損失は減損損失3,292千円、固定資産除却損1,592千円により合計4,884千円となりました。また、法人税、住人税及び事業税16,658千円を計上しました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は82,884千円となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析運転資金及び設備投資資金など必要な資金需要に対応するため、金融機関からの借入及び資本市場からの資金調達などにより必要資金を確保する方針であります。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、市場環境・競合・経済情勢等の様々なリスク要因があり、それらが当社の業績及び財務状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しております。
(7) 経営戦略の現状と見通し当社グループのモノ事業は主に店舗運営により行っております。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、インバウンド需要の消失、外出自粛、消費マインドの悪化等、当連結会計年度は厳しい状況で推移いたしました。その結果、出店計画の見直し、店舗の閉鎖を余儀なくされる状況となっております。見通しにつきましては、新たな変異株の登場など今後も予断を許さない状況ですが、お客様や従業員の安全を最優先し、経営環境に対応しながら営業を続けてまいります。モノ事業及びその他事業にリソースを集約し、経営資源の再分配を行う必要があり、コト事業を譲渡しました。モノ事業では、赤字店舗の閉鎖、催事の強化を進めますとともに、アフターコロナを見据えた出店に関しましては、立地条件、契約条件、競合、収益性等を精査しながらスクラップアンドビルドを進めるとともに、家賃減額交渉も継続しながら、周辺領域への新規展開も行うことで収益の多様化を図ってまいります。コスト面につきましては、全店舗について家賃減額の交渉、人件費の削減、本社機能の縮小などを行ってまいりました。本社及び店舗の運営費用の削減等引き続き経費の削減に努力してまいります。
(8) 経営者の問題認識と今後の方針について経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり現在の事業環境並びに入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善な経営戦略の立案、経営課題に対する施策の実施に努めております。また、当社が最も重要な経営資源と考える人材については、出店計画に応じて綿密に人員計画を策定することで採用活動を適時に行うほか、教育研修制度を充実させることで必要な人材の確保に努める方針であります。
