【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
1.経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、連結子会社であった株式会社XYEEDの重要性が乏しくなったことにより、連結の範囲から除外したため、当事業年度より連結財務諸表を作成しておりませんので、キャッシュ・フローの前期との比較分析は行っておりません。同社は令和4年6月に清算結了しており、以降子会社はありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当事業年度において、案件獲得状況は、オラクル社のNetSuiteの導入支援に関連する新規受注及びJD Edwardsのバージョンアップに関連する大型案件等により順調に推移しました。業績においては、令和4年12月末日で検収を予定していた案件(約8,000千円)の検収が令和5年1月末日にずれ込んでしまったため、業績予想値を売上高、営業利益、経常利益、当期純利益において下回る結果となりましたが、事業構造の改革を実施し、業務効率化を図り製造原価及び販売管理費を圧縮したことにより、当期純利益において黒字化を達成することができました。この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ25,272千円減少し、985,875千円となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べ3,352千円増加し、836,885千円となりました。これは主に、売掛金の増加35,221千円によるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べ28,625千円減少し、148,990千円となりました。これは主に、関係会社株式の減少16,818千円及び投資有価証券の減少9,100千円によるものであります。
当事業年度末の負債合計は、129,681千円となりました。
流動負債は、前事業年度末に比べ7,592千円減少し、105,774千円となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金の減少40,321千円によるものであります。
固定負債は、前事業年度末に比べ23,292千円減少し、23,907千円となりました。これは主に、長期借入金の減少22,188千円によるものであります。
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ5,611千円増加し、856,194千円となりました。これは主に、繰越利益剰余金の増加14,711千円によるものであります。
b.経営成績
当事業年度の売上高は、642,513千円(前事業年度比133.8%) 、営業利益は23,910千円(前事業年度は63,695千円の営業損失)、経常利益は23,867千円(前事業年度は63,982千円の経常損失)、当期純利益は14,711千円(前事業年度は129,416千円の当期純損失)となりました。
新型コロナウイルス感染症の拡大による政府のまん延防止等重点措置の発令以降、当社におきましては、従業員の安全確保を最優先に考えテレワークを推奨しておりますが、業務の遂行において支障は出ておりません。今後につきましても情勢を見極めながら、引き続き一部テレワークによる実務を行う予定です。
各分野別の状況は次のとおりであります。
①業務コンサルティング領域(ERP,HCM等)
当社の主要な事業分野である「ERP コンサルティング」においては、JD Edwards及びNetSuiteに関連の案件が増加しておりますが、リソース不足による機会損失が発生しており事業拡大のためのリソース確保が課題となっております。JD Edwardsは、10年後に販売終了が予定されているため新規案件は無くなりましたが、既存顧客の現行システム延命のため、バージョンアップやクラウド移行、WEB受注系システムとの連携(WEB API)機能の追加など機能強化や法改正(インボイス制度)対応のための案件も増加しております。NetSuiteに関しては、オラクル社、日本アイ・ビー・エム社の紹介による新規案件が前年度の約2倍近く急増しており、新規案件獲得のためにユーザー複数社への提案活動を継続的に実施しております。翌事業年度においては、NetSuite事業本部を設立しコンサル数名の採用を行い、新規案件獲得を強化してまいります。またSAPやIFSなどの他のERP製品の取り扱いを増やし、受注を促進してまいる予定です。
「人事コンサルティング」の分野においては、テレワークの推進によりタレントマネジメント(人材の適材配置及び育成管理)の導入を検討する企業が増え提案件数が増えております。
② 自動化・効率化コンサルティング領域(RPA、AI、DX等)
RPA及びAI領域においては、案件が減少傾向にあるため既存顧客への提案をパートナー中心に行い、当社の技術者は稼働の割合を減少させ、需要が拡大している既存事業領域での稼働を優先させております。
③ M&A及び新規事業領域
既存事業領域における事業の拡大、非IT事業領域への進出に向けた検討、当社との間でシナジーが期待できる企業との資本・業務提携等のM&Aの検討及び交渉を継続し、M&Aや新規事業領域において具体的な進捗がみられ業績予想に影響が生じると判断した場合には速やかに公表いたします。
④ その他
安定的な経営を継続するために、以下の取り組みを積極的に進めております。
1.IT未経験者の採用とコンサルタントへの育成
2.即戦力となるコンサルタントの採用、外部コンサルタントとの協業
3.既存コンサルタントのスキルアップ及び多能化による収益率の改善
4.既存顧客向け付加価値サービスの開発と提案
5.既存サービスの拡張、既存パートナーとの関係強化
6.ERPコンサルティング事業強化のための営業力強化
7.非IT事業領域への進出検討
8.株主還元策の充実
(2)キャッシュ・フローの状況
前事業年度まで連結キャッシュ・フロー計算書を作成しておりましたが、当事業年度からキャッシュ・フロー計算書を作成しているため、前期との比較は行っておりません。
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、698,477千円となりました。当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動で取得した資金は44,942千円となりました。収入の主な内訳は、未収入金の減少額16,948千円及び、棚卸資産の減少額13,467千円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額35,221千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動で取得した資金は15,615千円となりました。収入の主な内訳は、子会社の清算による収入15,875千円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出260千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動で支出した資金は62,509千円となりました。支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出62,509千円であります。
(3)生産、受注及び販売の実績
当社は、ITコンサルティング事業を営んでおり、当社におけるセグメントは、「ITコンサルティング事業」のみの単一セグメントであります。
当事業年度より連結財務諸表を作成していないため、前期との比較分析は行っておりません。
①生産実績
当事業年度の生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称
当事業年度
(自 令和4年1月1日
至 令和4年12月31日)
前期比(%)
ITコンサルティング事業 (千円)
478,538
-
合計 (千円)
478,538
-
(注)金額は売上原価によっております。
②仕入実績
該当事項はありません。
③受注実績
当事業年度の受注実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称
当事業年度
(自 令和4年1月1日
至 令和4年12月31日)
受注高(千円)
前期比(%)
受注残高(千円)
前期比(%)
ITコンサルティング事業
443,633
-
208,060
-
合計
443,633
-
208,060
-
④販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称
当事業年度
(自 令和4年1月1日
至 令和4年12月31日)
前期比(%)
ITコンサルティング事業 (千円)
642,513
-
合計
(千円)
642,513
-
(注)当事業年度の主な取引先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
当事業年度
(自 令和4年1月1日
至 令和4年12月31日)
金額(千円)
割合(%)
シマノセールス株式会社
198,520
30.9
オートリブ株式会社
106,123
16.5
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりましては、決算日における資産及び負債の状況に基づき、将来の費用として発生が見込まれるものにつきましては一般に合理的と認められる方法により、慎重な見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (1) 財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりであります。
(3) 経営成績の分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (1) 財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。
(4) キャッシュ・フローの分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6) 経営戦略の現状と見通し
当社は、独立系コンサルティングファームとして、ビジネスコンサルティング及びシステムコンサルティング事業をもって、国内上場企業、中堅企業、海外企業をお取引先として、ERPやHCMソリューション、働き方改革や業務効率化ソリューションの導入・運用支援のサービスを提供してまいりました。
最近の当社を取り巻く市場環境を見渡してみると、当社の主力事業であるERPソリューションに関連するコンサルティング事業領域においては、既存の顧客である大企業へはバージョンアップやクラウドへの移行、管理会計やデータ活用、セキュリティ強化といった周辺事業領域の商談に力を入れております。また、中堅中規模企業や新興企業へのERPソリューションの導入支援については、クラウドERPを取扱う当社にとって商談の機会の増加が見込めるため、「人的資源の確保と育成」に力を入れ当社の主力事業であるERPソリューションに尽力いたします。
次期事業年度の見通しにつきましては、売上高720百万円(当事業年度比12.1%増)、営業利益35百万円(当事業年度比46.4%増)、経常利益35百万円(当事業年比46.6%増)、当期純利益22百万円(当事業年度比49.5%増)を見込んでおります。
(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金需要のうち主なものは、労務費、外注費等の製造費用及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要としては資本業務提携に係る株式の取得等であります。
運転資金等は、自己資金及び金融機関よりの借入金を基本としております。また、投資を目的とした資金は、
第三者割当による増資を基本としております。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、698百万円となっております。
(8) 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 (6)経営戦略の現状と見通し」に記載のとおりであります。
当社は、中長期経営計画「VISION2025」(令和元年12月期~令和7年12月期)基づき、積極的に企業価値ならびに株主価値の向上を目指し、収益構造の改革及び事業領域の拡大を推進すると共に、長期間において成長し続けるために必要な事業基盤の整備を進めております。
中長期経営計画の基本方針における取り組み状況は以下の通りです。
① 財務基盤の充実と戦略的な投資計画の実行
戦略的な投資を実行するための資金として、新株予約権の行使による増資により156百万円を調達しました。
② 資本・業務提携、M&Aによる短期間での業容の拡大
当社におけるM&A戦略を策定し、複数のM&A仲介会社や銀行の協力を得て、当社との間でシナジーが見込める企業に対して積極的に資本・業務提携やM&Aの検討を進めました。
③ 株主還元策の充実
株主の皆様への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、株主の皆様との対話方法や関係性構築のありかたを含めて総合的な検討を行っております。
④ 人材の拡充、社員の多能化推進、ワークライフバランスの向上
人材の確保・育成に重点を置き、社員の多能化を推進することで、よりお客様のビジネス成長に貢献することができる体制を整えることを目的として、人事制度の改革を進めております。
当初の計画では令和7年度が中期経営計画の最終年度となりますが、新型コロナウイルス感染症による影響を受け営業機会の減少等によって当初計画した業績の達成が困難な状況となりましたため、令和3年12月期に設定をしていた業績目標値を1年間先延ばしました。なお、新型コロナウイルス感染症による影響が長引いているため、事業戦略の変更を策定しております。
中長期経営計画「VISION2025」(令和元年12月期~令和7年12月期)の4年目である令和4年12月期の達成・進捗状況は以下の通りです。
売上高は計画比9,487千円減(1.5%減)となりました。これは、令和4年12月末日で検収を予定していた案件(約8,000千円)の検収が令和5年1月末日にずれ込んでしまったことによるものが主な原因となります。
指標
令和4年12月期
(計画)
令和4年12月期
(実績)
計画比
売上高
652,000千円
642,513千円
△9,487千円(△1.5%)
営業利益
33,000千円
23,910千円
△9,090千円(△27.5%)
当期純利益
20,000千円
14,711千円
△5,289千円(△26.4%)
#C3719JP #ジェクシード #情報通信業セクター
