【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における総資産は5,261,369千円となり、前連結会計年度末と比較して463,563千円減少いたしました。これは、主に売掛金及び契約資産が482,356千円減少したことによるものです。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債は2,411,947千円となり、前連結会計年度末と比較して318,262千円減少いたしました。これは、主に長期借入金が392,119千円増加した一方、買掛金が381,584千円、短期借入金が300,000千円減少したことによるものです。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は2,849,421千円となり、前連結会計年度末と比較して145,301千円減少いたしました。これは、主に親会社株主に帰属する四半期純損失112,571千円を計上したこと及び配当金の支払い50,200千円によるものです。
(2)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、ウクライナ情勢や為替変動の影響による原材料を中心とする物価高の影響はあるものの、5月8日をもって新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したことを受け、各企業の経済活動活発化はもとより、個人の活動も含めた社会全体の活性化もかなりのスピードで進展し、経済全体の回復基調は明確なものとなりつつあります。
当社グループでは、こうした中、2021年10月に公表した中期経営計画において当社グループのプロジェクトを「レギュラープロジェクト(注1)」「プロポーザルプロジェクト(注2)」「リーディングプロジェクト(注3)」の3つに分類し、「レギュラープロジェクト」を収益基盤としつつ、独自組織として設置している「山下泰樹建築デザイン研究所」を中心に「プロポーザルプロジェクト」「リーディングプロジェクト」で新たな事業の形、新たなデザインの価値を自ら創出する取り組みを推進してきました。
これらの活動をベースとする当社グループが提供するデザインへのニーズは、企業の経済活動活発化ならびに社会全体の活性化とシンクロしていく中で顕在化とその具現化が進展し、当第2四半期連結累計期間の売上高は3,905,230千円(前年同期比125.8%)と好調に推移しました。内訳としては従来からの主戦場である「オフィス」領域が1,771,081千円(前年同期比81.2%)、「商業施設・都市開発・環境設計・その他」領域が2,134,148千円(前年同期比231.2%)となっており、当社グループの収益ルートはより多様なものとなっています。
当第2四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、DAFT about DRAFTのミラノサローネ等大型展示会への出展費用や旧オフィス二重家賃等のオフィス移転関連費用、陣容拡大に伴う人件費増などが計画通りに発生しておりますが、売上高が計画を上回ったことにより、営業利益は計画よりも良化した96,429千円の損失(前年同期比4,451千円の良化)となりました。ここに、為替差損等による営業外損失が加わり、経常利益は112,439千円の損失(前年同期比1,223千円の良化)、オフィス移転に伴う固定資産除却損を特別損失として加味したうえでの、親会社株主に帰属する当期純利益は112,571千円の損失(前年同期比12,853千円の拡大)となりました。
※ 用語解説
(注)1.「レギュラープロジェクト」は、クライアントからの依頼により獲得する受注型プロジェクトで、高い評価を得ているオフィスデザイン等、当社グループの業績の基盤を形成しております。
2.「プロポーザルプロジェクト」は、「レギュラープロジェクト」と「リーディングプロジェクト」の中間に位置し、当社グループが自ら企画・提案し、場合によっては先行投資を行うプロジェクトで、受注型とは異なる収益モデルを実現いたします。
3.「リーディングプロジェクト」は、大規模な建築コンペティションや設計競技を通して挑戦するプロジェクトで、新たなデザイン領域を開拓し、当社グループの設計技術及びブランド価値を向上させる取り組みです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べて26,524千円増加し、1,522,159千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は213,274千円(前第2四半期連結累計期間は761,666千円の使用)となりました。これは、主に売上債権の減少額491,002千円、仕入債務の減少額381,584千円及び法人税等の還付額150,240千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は445,993千円(前第2四半期連結累計期間は224,600千円の使用)となりました。これは、主に有形固定資産取得による支出539,361千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は257,884千円(前第2四半期連結累計期間は187,912千円の獲得)となりました。これは、主に長期借入による収入750,000千円、短期借入金の減少額300,000千円及び長期借入金の返済による支出139,889千円があったことによるものです。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。