【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済情勢は、世界的な半導体・電子部品の不足や、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料・資源価格の高騰、欧米におけるインフレ加速、急激な為替相場の変動等、先行き不透明な状況が継続いたしました。
このような状況の中、当社グループは、「ベンチャースピリット溢れる企業集団を目指す。」を企業理念とし、グループ本社機能の強化・レベルアップによりグループ全体の間接コストを抑制し、グループ各社の事業展開スピードを向上させ利益成長を加速することを経営方針に掲げてまいりました。
本年度の重点施策として、グループ本社の管理機能を向上させることにより、グループ全体のコストの効率化と財務力の強化を図り、グループ各社の機動的な事業展開を促進してまいりました。また、グループ各社の事業連携の強化を推し進め、シナジーの創出を加速することを目指してまいりました。
この結果、当連結会計年度は、主力事業の大幅な伸長及び為替の影響等で、売上高は548億11百万円と前年度に比べ19.5%の増収となりました。営業利益は、売上高の伸長に伴う売上総利益の増加が販売費及び一般管理費の増加を大きく上回ったことにより、63億3百万円(前年度比36.1%増)となりました。経常利益は為替差益の増加等により70億42百万円(前年度比37.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は貸倒引当金繰入額等の特別損失を計上したことにより、47億52百万円(前年度比26.3%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(SS事業)
SS事業は、売上高234億65百万円(前年度比16.4%増)、営業利益は28億69百万円(前年度比30.3%増)となりました。
防犯関連は、売上高は160億67百万円(前年度比17.7%増)となりました。国内におきましては、警備会社向け及び大型重要施設向けの販売が堅調に推移し、前年度実績を上回りました。海外におきましても、米国及びヨーロッパでの大型重要施設向け屋外用センサーの販売が順調に推移し、前年度実績を大幅に上回りました。
自動ドア関連は、安定した製品供給体制が評価され、国内及び海外の販売が大幅に伸長した結果、売上高は53億10百万円(前年度比19.5%増)となりました。
(IA事業)
IA事業は、売上高297億38百万円(前年度比21.8%増)、営業利益は35億83百万円(前年度比32.7%増)となりました。
FA関連は、半導体、電子部品及び二次電池向けの需要が拡大し、中国を中心とした海外向けの販売が大幅に伸長した結果、売上高は109億94百万円(前年度比13.2%増)となりました。
MVL関連も、半導体及び電子部品業界向けの販売が好調に拡大し、売上高は133億10百万円(前年度比17.1%増)となりました。
IPC関連は、半導体製造装置向けで産業用コンピュータの販売が堅調に推移した結果、売上高は41億21百万円(前年度比23.6%増)となりました。
MECT関連は、売上高は13億11百万円となりました。なお、当連結会計年度より2021年11月に連結子会社化したミツテック株式会社を、IA事業のMECT関連としております。
※MECT:Mechatronics(メカトロニクス)
(EMS事業)
EMS事業における外部顧客への売上高は、生産受託案件の増加により10億6百万円(前年度比33.0%増)となりました。営業利益もグループ内製品の製造量が増加した結果、4億円(前年度比29.2%増)となりました。
b.財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は633億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ55億33百万円増加しました。
流動資産は479億32百万円となり、53億88百万円増加しました。これは主に、前払費用等のその他流動資産が12億57百万円減少したものの、原材料及び貯蔵品等の棚卸資産が46億11百万円、売上高の増加により受取手形及び売掛金が17億77百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産は153億70百万円となり、1億45百万円増加しました。これは主に、償却等により顧客関係資産等の無形固定資産が3億88百万円減少したものの、米国子会社における新リース基準の適用による使用権資産等の有形固定資産が6億27百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は235億67百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億58百万円増加しました。これは主に、短期借入金が15億94百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が5億76百万円、1年内返済予定を含む長期借入金が15億80百万円、未払費用等のその他流動負債が5億26百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は397億35百万円となり、前連結会計年度末に比べ43億75百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が35億80百万円、為替換算調整勘定等のその他の包括利益累計額が7億22百万円それぞれ増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して1億66百万円増加し、172億87百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は16億69百万円(前年同期は31億2百万円の獲得)となりました。これは主に棚卸資産の増加(43億42百万円)、法人税等の支払(24億33百万円)、売上債権の増加(14億7百万円)により資金が減少したものの、税金等調整前当期純利益の確保(65億75百万円)により資金が増加したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3億10百万円(前年同期は28億45百万円の使用)となりました。これは主に保険積立金の解約による収入(14億79百万円)、有価証券並びに投資有価証券の売却及び償還による収入(1億74百万円)があったものの、有形固定資産の取得による支出(11億47百万円)、有価証券並びに投資有価証券の取得による支出(6億1百万円)により資金が減少したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は16億27百万円(前年同期は17億93百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入れによる収入(21億円)があったものの、短期借入金の減少(16億8百万円)、配当金の支払(11億71百万円)、長期借入金の返済による支出(5億27百万円)により資金が減少したものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
対前年度比増減率(%)
SS事業(百万円)
21,182
17.0
IA事業(百万円)
28,986
28.0
EMS事業(百万円)
628
66.7
その他(百万円)
-
-
合計(百万円)
50,797
23.5
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
対前年度比増減率(%)
SS事業(百万円)
748
8.9
IA事業(百万円)
1,467
70.1
EMS事業(百万円)
-
-
その他(百万円)
0
4.5
合計(百万円)
2,216
42.9
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
対前年度比増減率(%)
SS事業(百万円)
306
△3.3
IA事業(百万円)
20,156
19.0
EMS事業(百万円)
500
29.9
その他(百万円)
130
△6.7
合計(百万円)
21,092
18.7
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
対前年度比増減率(%)
SS事業(百万円)
23,465
16.4
IA事業(百万円)
29,738
21.8
EMS事業(百万円)
1,006
33.0
その他(百万円)
600
12.2
合計(百万円)
54,811
19.5
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、連結会計年度末における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りや仮定を使用する必要があるため、過去の実績や法制度の変更など様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績等
売上高は548億11百万円となり、前連結会計年度に比べ89億45百万円増加しました。これは主に、半導体や電子部品等の需給逼迫による製品供給上の課題に対する取り組みが奏功し、大型重要施設向け屋外用防犯センサーや半導体及び電子部品業界向け産業用各種製品の売上高が、国内やヨーロッパで増加したことによるものです。
営業利益は63億3百万円となり、前連結会計年度に比べ16億72百万円増加しました。これは主に売上高の増加に加え、販売費および一般管理費の売上高比率が2.4ポイント低下したことによるものであります。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ9億90百万円増加し、47億52百万円となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおりです。
c.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ.キャッシュフローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
ロ.資本の財源及び資金の流動性の分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料、製商品の仕入れのほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、事業拡大のための生産設備増強などの設備投資、新製品開発、製造のための金型投資、グループ基盤強化のためのM&A投資等であります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、大型の投資案件や長期運転資金につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本に、調達規模や市場環境に応じて柔軟に調達手段を選択していく方針です。
なお、当連結会計年度末における借入金残高は108億82百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は172億87百万円となっております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、連結売上高10%伸長、連結営業利益率15%以上、ROE10%以上を経営指標としております。当連結会計年度は、売上高19.5%増、営業利益率11.5%、ROE12.8%となり、営業利益率を除き目標とする経営指標を上回る業績結果となりました。
世界的な原材料価格や物流諸費用の高騰など厳しい経営環境が継続しているものの、今後とも更なる成長に向けて、グループシナジーの拡大や全体最適視点による経営資源の有効活用に努め、「ソリューション型ビジネス」への変革などに積極果敢に挑戦することにより、経営指標の達成に取り組んでまいります。
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