【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①
財政状態
当第2四半期連結会計期間末は、流動資産が2,060百万円、固定資産が7,115百万円それぞれ増加したことから、総資産は前連結会計年度末比9,176百万円増加の130,858百万円となりました。
負債は、流動負債が403百万円、固定負債が1,569百万円それぞれ増加したことから、前連結会計年度末比1,972百万円増加の36,053百万円となりました。
純資産は、利益剰余金が93百万円減少したものの、その他の包括利益累計額が7,237百万円増加した結果、前連結会計年度末比7,203百万円増加の94,804百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の72.0%から72.4%となりました。
②
経営成績
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、コロナ禍からの正常化に向けた社会経済活動の進展により引き続き回復基調を維持しましたが、インフレ抑制のための金融引き締め政策や地政学的リスクの影響が依然として続いており、回復ペースの鈍化が見られます。
先行きについては、インフレの長期化、中東情勢が加わった地政学的リスク、中国経済の低迷などの要因により、景気減速が懸念されます。また、不安定な円為替も引き続き考慮すべき要因であり、予断を許さない状況が続くことが見込まれます。
このような環境のなか、2022年5月に’21中期経営計画(2021年度~2023年度)の見直しを行い、変化にぶれない強い企業体質の確立を目指し、財務体質の強化から資本効率の向上へと進化を図り、収益向上とバランスシート改善に取り組んでおります。
その結果、当第2四半期連結累計期間の当社グループの経営成績は、売上高42,028百万円(前年同期比1.3%減)、営業利益4,137百万円(前年同期比10.0%減)、経常利益5,611百万円(前年同期比2.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,593百万円(前年同期比8.3%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
〔国内ベルト〕
自動車用ベルトは、前期の半導体不足による減産からユーザーの生産が回復しており、前期を上回る傾向で推移し、売上高が増加しました。
一般産業用ベルトは、金融端末向けの受注が好調でしたが、射出成形機や工作機械などの市場の落ち込みにより、売上高が減少しました。
搬送ベルトは、食品工場向け補修ベルト販売が好調に推移しましたが、物流業界向けは低調であったため、売上高が減少しました。
合成樹脂素材は、半導体製造装置・液晶製造装置の生産減の影響を受けて、売上高が減少しました。
その結果、当セグメントの売上高は13,877百万円(前年同期比2.9%減)、セグメント利益は3,950百万円(前年同期比16.4%減)となりました。
〔海外ベルト〕
自動車用ベルトは、欧米において四輪車用の新規需要獲得により売上高が増加しました。また、アジアにおいても、自動車メーカー組込み向けが順調に推移したことから売上高が増加しました。
一般産業用ベルトは、アジア、中国及び欧州において市況悪化により売上高が減少しました。
また、OA機器用ベルトは、顧客の減産により、売上高が減少しました。
その結果、当セグメントの売上高は22,424百万円(前年同期比4.1%減)、セグメント利益は1,352百万円(前年同期比43.7%減)となりました。
〔建設資材〕
建築防水部門は酷暑により工事の進捗が遅れたため売上高が減少しましたが、土木遮水部門は廃棄物処分場などの大型物件の工事が進んだことにより売上高が増加しました。
その結果、当セグメントの売上高は3,101百万円(前年同期比44.9%増)、セグメント利益は257百万円(前年同期はセグメント損失56百万円)となりました。
〔その他〕
その他には、エンジニアリング ストラクチュラル フォーム、電子材料、仕入商品などが含まれております。日本国内及び中国向けの電子部品需要が低迷しており、電子材料の売上高が減少しました。
その他の売上高は2,624百万円(前年同期比4.6%減)、セグメント利益は72百万円(前年同期比24.1%減)となりました。
(注)
上記の各セグメントにおける売上高は外部顧客への売上高を記載しており、セグメント利益はセグメント間取引消去前の金額を記載しております。
なお、セグメント利益は、営業利益ベースの数値であります。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間と比較して1,149百万円増加の5,975百万円の収入となりました。主な要因は、前第2四半期連結累計期間と比較して仕入債務の減少額が618百万円増加、売上債権の減少額が703百万円減少した反面、棚卸資産の増減額が1,476百万円、法人税等の支払額が1,856百万円それぞれ減少したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間と比較して984百万円増加の1,030百万円の支出となりました。主な要因は、前第2四半期連結累計期間と比較して有形固定資産の支出が889百万円減少したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間と比較して92百万円増加の4,956百万円の支出となりました。主な要因は、前第2四半期連結累計期間と比較して配当金の支払額が520百万円、長期借入金の返済による支出が500百万円それぞれ増加した反面、自己株式の取得による支出が1,202百万円減少したことによるものです。
営業、投資、財務の各活動によるキャッシュ・フローの合計額に為替換算差額1,501百万円を加算し、現金及び現金同等物の増加額が1,490百万円となり、これに期首残高33,494百万円を加算した結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末残高は34,984百万円となりました。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,593百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。