【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要当社グループは「人と企業の可能性を広げ、世界を豊かにする」をビジョンに掲げ、顧客企業の持続的な戦略課題、組織課題を長期的に支援する事業を展開しております。当連結会計年度における事業環境としましては、人的資本経営に対する国内企業の関心が高まる中、経営戦略と人材・組織戦略を適合させる重要度が増しております。顧客企業を取り巻く経営環境が複雑化し、人材・組織開発領域におけるソリューションもその環境変化に合わせ、常に進化を要求されています。当社グループでは、企業経営やコンサルティングファームでの経験を有するプロフェッショナルタレントと連携し、様々な領域における知見を活用したテーラーメード型の人材開発・組織開発を支援しております。顧客課題やその背景にある事業課題を解決する際に自社だけのリソース、ノウハウだけで実現しようとせず、常にその実現に近い外部のプロフェッショナルタレントを複数組み合わせることで、昨今複雑化しサービス品質に対する期待が高度化する顧客側の課題に確り応え、信頼を勝ち得ることができております。昨今の日本企業を取り巻く複雑な経営環境は、顧客ごとにカスタマイズ出来る個社固有のテーラーメード型ソリューションを提供できる当社の差別化戦略が活きやすい事業環境であり、当社グループの成長可能性は高まっていると認識しております。当連結会計年度における、セグメント別の概要は以下のとおりであります。
[人材開発・組織開発事業]ⅰ ㈱セルム、升励銘企業管理諮詢(上海)有限公司、CELM ASIA Pte. Ltd. 当社を中心とした人材開発・組織開発事業においては、コーポレートガバナンスコードの変革を起点とした次世代の経営幹部候補・ミドルマネジメント育成に対する顧客企業側の根強い関心を背景に、個社固有の経営課題に合わせたテーラーメード型の当社ソリューションが顧客企業経営層から高く評価され、当連結会計年度において堅調に推移しました。特に当社の主力顧客である5,000億円以上の売上規模を有する大手顧客市場においては、顧客窓口として人事部のみならず、様々な事業部門と接点を作りながら重層的な取引関係を深耕することが出来ました。 この結果、売上高は6,155,027千円(前連結会計年度比12.5%増)となりました。
ⅱ ㈱ファーストキャリア(内定者から入社5年目までの若手ビジネスパーソン向け) ㈱ファーストキャリアにおいても人材開発・組織開発事業と同様、昨今の人的資本経営における関心の高まりを追い風に、企業グループ内で一貫した人材開発方針の構築を志向する顧客企業との取引を伸長し、業績が堅調に推移しました。本領域においては、これまで人員体制の確保が業績成長上の課題であったものの、人員体制の強化が進捗したことで効率的な営業体制・サービス提供体制が当連結会計年度に構築できていることが業績進捗上、大きく寄与しております。 本領域における売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)は1,050,121千円(前連結会計年度比10.7%増)となりました。
[その他事業] 幼児向け英語教育事業であるRISE Japan株式会社は、2020年2月からの新型コロナウイルス感染症拡大の影響により生徒数が激減し、十分な収益をあげることが難しい状況が続いておりました。これまでの直接対面式を前提とした幼児向け英語教育事業を継続展開していくことは難しく、早期業績の回復見込みが低いことから、株式会社セルムはRISE Japan株式会社を吸収合併することを2022年11月25日付開催の取締役会にて決議し、2023年3月31日付で幼児向け英語教育事業の撤退を実施しました。 この結果、売上高は60,508千円(前連結会計年度比16.8%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は7,265,657千円(前連結会計年度比12.3%増)となりました。売上総利益は3,757,140千円(前連結会計年度比12.5%増)となりました。売上原価の大部分は外部のプロフェッショナルタレントへの支払金額となっています。販売費及び一般管理費は2,820,824千円(前連結会計年度比8.0%増)となりました。主な内訳は、給料手当等の人件費であります。この結果、営業利益は936,316千円(前連結会計年度比28.4%増)となりました。営業外収益は、9,990千円(前連結会計年度比35.9%増)となりました。主な内訳は、顧客都合により案件がキャンセルとなった場合等に発生する受取補償金であります。営業外費用は、26,496千円(前連結会計年度比32.0%減)となりました。主な内訳は、自己株式取得費用であります。この結果、経常利益は919,809千円(前連結会計年度比31.9%増)となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は542,793千円(前連結会計年度比45.3%増)となりました。
②財政状態の状況 (ⅰ) 資産の部当連結会計年度末の総資産は5,001,027千円(前連結会計年度末比1,003,946千円減)となりました。流動資産は2,880,023千円(同736,894千円減)となりました。これは、主に自己株式取得に伴う預け金が458,755千円増加した一方で、現金及び預金が1,234,258千円減少したためであります。固定資産は2,121,004千円(同267,051千円減)となりました。これは、主に無形固定資産ののれんを188,227千円償却し減少したためであります。
(ⅱ)負債の部当連結会計年度末の負債合計は1,693,450千円(同375,552千円減)となりました。流動負債は1,607,899千円(同98,523千円減)となりました。これは、主に買掛金が40,996千円、未払費用が61,905千円増加した一方で、未払法人税等が254,394千円減少したためであります。また、固定負債は85,551千円(同277,029千円減)となりました。これは、主に長期借入金の流動負債への振替により241,776千円減少したためであります。 (ⅲ)純資産の部当連結会計年度末の純資産は3,307,577千円(同628,394千円減)となりました。これは、主に自己株式の取得により純資産が1,050,845千円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益542,793千円により利益剰余金が増加したためであります。
③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,234,258千円減少し、1,698,930千円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動により獲得した資金は699,735千円(前連結会計年度は1,106,667千円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益736,767千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動により使用した資金は41,891千円(前連結会計年度は20,895千円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出42,138千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動により使用した資金は1,905,635千円(前連結会計年度は908,414千円の獲得)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出1,062,964千円及び自己株式取得のための預け金の増加による支出458,450千円があったことによるものであります。
(2) 生産、受注及び販売の実績①生産実績当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載をしておりません。
②受注実績当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、記載をしておりません。
③販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
人材開発・組織開発事業
7,205,149
112.2
㈱セルム、升励銘企業管理諮詢(上海)有限公司、CELM ASIA Pte. Ltd.
6,155,027
112.5
㈱ファーストキャリア
1,050,121
110.7
その他事業
60,508
116.8
合計
7,265,657
112.3
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析 財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析 当社グループの当連結会計年度の経営成績の分析は、次のとおりであります。(売上高) 売上高は、7,265,657千円と前連結会計年度に比べて793,762千円の増加となりました。これは、当社を中心とした人材開発・組織開発事業においては、コーポレートガバナンスコードの変革を起点とした次世代の経営幹部候補・ミドルマネジメント育成に対する顧客企業側の根強い関心を背景に、個社固有の経営課題に合わせたテーラーメード型の当社ソリューションが顧客企業経営層から高く評価され、業績が堅調に推移したことによるものであります。(売上原価及び売上総利益)
売上原価は、3,508,516千円と前連結会計年度に比べて377,144千円の増加となりました。売上原価の大部分は外部のプロフェッショナルタレントへの支払金額となっており、売上高の増加に伴い売上原価も増加しました。この結果、売上総利益は3,757,140千円となり、前連結会計年度に比べて416,618千円増加しました。(販売費及び一般管理費並びに営業利益) 販売費及び一般管理費は、2,820,824千円と前連結会計年度に比べて209,556千円の増加となりました。これは人件費等が増加したことによるものであります。この結果、営業利益は936,316千円となり、前連結会計年度と比べて207,062千円の増加となりました。(営業外収益、営業外費用及び経常利益) 営業外収益は、9,990千円と前連結会計年度に比べて2,639千円減少となりました。主な内訳は、顧客都合により案件がキャンセルとなった場合等に発生する受取補償金であります。営業外費用は、26,496千円と前連結会計年度に比べて12,491千円減少となりました。主な内訳は、自己株式取得費用であります。この結果、経常利益は919,809千円となり、前連結会計年度と比べて222,193千円の増加となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)親会社株主に帰属する当期純利益は542,793千円となり、前連結会計年度と比べて169,251千円の増加となりました。 なお、当社グループは持続的な成長を図るためには、健全な収益水準を意識すべきと考えております。当該指標としている連結EBITDAは1,156,765千円(前連結会計年度比22.3%増)となりました。適切な収益性を投資家と共有することで、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、借入金の返済、法人税の支払等であります。その資金の源泉といたしましては、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入等であります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④経営成績等に重要な影響を与える要因 経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」をご覧ください。
⑤経営者の問題意識と今後の方針について 経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
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