【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスが第5類へ移行し、個人消費やインバウンド消費の回復等により、緩やかな景気回復が続いております。当社グループを取り巻く環境は、エネルギー価格・原材料価格の高止まり等、先行き不透明な状況が続いておりますが、半導体部品の供給制約の緩和、中国・上海のロックダウンによる経済活動の抑制の影響等を受けた前年同期と比べ生産活動は回復傾向にあります。
この様な経済情勢のもと、当社グループでは脱炭素社会への取り組みとして、欧州・中国市場での自動車関連向けの電子部品、産業機器市場向けの電子部品の受注拡大に努めるとともに、高い品質、高い信頼性を必要とされる市場への販路拡大を進めております。同時に、工程の自動化、省力化によるコスト削減を進めながら、新製品の開発に努め、収益力の強化に取り組んでまいりました。
当第2四半期連結累計期間の売上高は3,597百万円(前年同四半期比11.7%増)となりました。
地域別の内訳を示しますと、日本国内では2,864百万円、アジアでは337百万円、欧州では381百万円、その他地域では13百万円となりました。前年同期は、中国・上海のロックダウンの影響により売上は計画比減少しましたが、当期は通常通り営業活動を行っており、国内及び国外向け売上は前年同四半期比で増加しました。
利益面においては、売上は増加しましたが、原材料価格や人件費の高騰により原価が増加し、粗利益率が低下しました。販売費及び一般管理費については、人件費や輸送コストの増加、また新型コロナウイルス感染症が第5類へ移行したことに伴い出張旅費が増加し、全体として前年同四半期比で増加しました。この結果、営業利益は81百万円(前年同四半期比42.0%減)となりました。経常利益については、円安に伴う為替差益の増加により、121百万円(前年同四半期比27.7%減)となりました。
一方、前年同四半期は中国・上海のロックダウンに伴い、新型コロナウイルス感染症による損失を特別損失に計上しましたが、当期は発生していないため、特別損失が大きく減少しました。この結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は69百万円(前年同四半期比190.5%増)となりました。
セグメントの経営成績につきましては、当社グループは電子部品の製造・販売及び付帯業務の単一セグメントであるため、記載を省略しています。
②財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して130百万円増加し、7,721百万円となりました。変動の主なものは、現金及び預金の192百万円の増加、商品及び製品の91百万円の増加、売掛金の64百万円の減少、電子記録債権の63百万円の減少、原材料及び貯蔵品の45百万円の減少、未収入金の70百万円の減少であります。
負債合計は、前連結会計年度末と比較して12百万円増加し、5,581百万円となりました。変動の主なものは、短期借入金の176百万円の増加、支払手形及び買掛金の295百万円の減少、電子記録債務の159百万円の減少、長期借入金の360百万円の増加であります。
純資産合計は、前連結会計年度末と比較して118百万円増加し、2,139百万円となりました。変動の主なものは、利益剰余金の31百万円の増加、為替換算調整勘定の37百万円の増加、非支配株主持分の31百万円の増加であります。
③キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ200百万円増加し、当第2四半期連結累計期間末には1,370百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は242百万円(前年同期は190百万円の使用)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益が118百万円、減価償却費が67百万円となったこと、売上債権の減少額153百万円、仕入債務の減少額△483百万円、法人税等の支払額△47百
万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は78百万円(前年同期は40百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出△81百万円、定期預金の預入による支出△36百万円、定期預金の払戻による収入47百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は487百万円(前年同期は509百万円の獲得)となりました。これは主に短期借入金の純増額104百万円、長期借入れによる収入850百万円、長期借入金の返済による支出△417百万円によるものであります。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は168百万円であります。