【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績に関する説明
当第1四半期累計期間におけるわが国経済は、記録的な暑さが続き、人流の抑制が懸念されましたが、一般消費者の消費行動は正常な状態に戻りつつあり国内はもとより訪日外国人の旅行やスポーツ、イベント参加等の経済活動が活況を呈する状態で推移いたしました。他方、円安の進行からエネルギーやあらゆる物の価格が上昇し、賃金、給与の上昇機運が高まることとなりました。
当業界においては、日本卸電力取引市場の取引単価は猛暑のわりに昨年、一昨年のような暴騰は見られず比較的安価で安定した状態が続きました。一般消費者の電力料金については、値上げに対する緩和施策として2023年1月分より導入された電気・ガス価格激変緩和対策事業は、2023年9月分以降も継続して実施されることとなりました。
このような状況のもと、当社の省エネルギー支援サービス事業に関しては、既存プロジェクトに関する売上高は小規模ながら継続し一定の成果を上げております。
グリーンエナジー事業における発電事業においては、落雷による送電停止や一部発電所においてトラブルによる計画外停止が発生したものの、エフオン新宮発電所が昨年8月より本格稼働に移行し当四半期会計期間の業績に寄与したことで全体としての送電量は前年同期を大きく上回る実績となりました。エフオン白河発電所は、2023年1月よりFIP制度(フィードインプレミアム(Feed-in Premium))に移行しております。前年度実績はFIT制度(フィードインタリフ)であり、売上高は当四半期累計期間ではFITを上回る業績となりました。これらにより連結売上高は、対前年同期比で増収となりましたが、木質チップ燃料の調達に関してはチップになる原木の流通量が低下した状態が継続していることに加え、調達単価の上昇から依然として苦戦する状況が継続しております。また、将来の定期メンテナンスの実施に備え各発電所において合理的に見積もられるメンテナンス費用は、例年に比べ増加の見込となったことから当四半期において負担すべき費用の額が増加しているほか、日常の保全費用や灰処理に係る費用等が増加し、収益は前年を大幅に下回る結果となりました。当社グループの山林事業では、これらの調達環境の変化を補填する目的で積極的な伐採施業を推進しグループ発電所への未利用木材の供給に一定の役割を果たしているものの、施業に係る外部委託費や荷役、運搬等のコストが増加しております。これらの結果、グリーンエナジー事業セグメント利益に関しては、売上高の伸びに反して原価が大幅に増加し対前年同期比減益となりました。
当社の電力小売事業ではグループ発電所の発電する電力をトレーサビリティ付の非化石証書と合わせグリーン電力として顧客へ販売する取り組みを推進しておりますが、当四半期会計期間においては、安定してきた電力市場価格に連動した販売契約の獲得に注力し黒字転換を達成することが出来ました。
当社グループの当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高4,551百万円(前年同期比9.7%増)、営業利益170百万円(前年同期比56.5%減)、経常利益101百万円(前年同期比79.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益99百万円(前年同期比70.9%減)となりました。
(省エネルギー支援サービス事業)
当第1四半期連結累計期間においては、既存の継続プロジェクトの業績は堅調に推移しており一定の利益水準を維持しております。前連結会計期間におけるセグメント間の内部売上高はグループ内発電所建設に係るもので、完工により当連結会計期間では計上しておりません。
当第1四半期連結累計期間の本事業セグメントの業績は、売上高では56百万円(前年同期比79.6%減)、セグメント利益7百万円(前年同期比45.0%減)となりました。
(グリーンエナジー事業)
当第1四半期連結累計期間においては、エフオン日田及びエフオン新宮において落雷による送電停止が発生したほか、エフオン新宮でボイラー補機にトラブルが発生し約1日の計画外停止を実施いたしました。当四半期連結累計期間では、エフオン白河、エフオン豊後大野、エフオン壬生発電所は順調に高稼働率を維持できました。一方、原価に関して木材市場の高騰から木質チップ燃料の積極的な調達を推進しておりますが、良質の燃料を得られず各発電所での燃料調達量及びコストは増加が継続いたしました。事業環境を維持するための様々な費用の価格上昇がコストを押し上げ、主に発電所へのチップ輸送、山林事業の外部委託費、灰処理費用等の増加したことにより、本事業セグメントの売上高は増加したものの、利益は減少する要因となりました。
当第1四半期連結累計期間の本事業セグメントの業績は、売上高では4,379百万円(前年同期比5.7%増)、セグメント利益182百万円(前年同期比60.6%減)となりました。
②財政状態に関する説明
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、エフオン新宮発電所の稼働による売掛金の増加の一方、減価償却費の計上により有形固定資産が大幅に減少し、前連結会計年度末に比べ191百万円減少し45,526百万円となりました。
負債の合計は、発電所の定期メンテナンスに伴う引当金や仕入資材等に係る買掛金が増加し、発電所建設に係る長期借入金が返済により減少しております。前連結会計年度末より118百万円減少し27,409百万円となりました。
純資産合計は、利益剰余金について親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による増加と配当金支払による減少により、前連結会計年度末より73百万円減少し18,117百万円となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
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