【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年6月30日)におけるわが国経済は、海外経済の回復ペースが鈍化する中においても、供給制約の影響が和らいだことで輸出や鉱工業生産は堅調に推移しております。企業収益は全体として高水準を維持し、設備投資も着実な増加基調であり、また、雇用・所得環境も緩やかに改善しております。長期にわたり世界経済に大きな影を落とした新型コロナウイルス感染症は、わが国において今なお地域による影響の濃淡は残りつつも、感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同等の5類に移行されたことで、飲食店におけるアクリル板の撤去が進みマスク着用の判断も個々に委ねられるなど、かつての日常への回帰が目に見えるものとなり、人々の経済活動における不安がほぼ解消される状況となっております。この結果、当社グループが主たる事業を営む旅行・観光市場や宿泊・飲食サービス関連市場が順調に回復しております。国境をまたぐ渡航においては、水際対策の規制緩和が進んだことに加え、内外の金融政策の違いが主因となって歴史的な円安水準が継続しているため、これが追い風となってインバウンド市場が急速に回復しておりますが、その一方でアウトバウンド市場復調への動きは鈍いものとなっております。
当社グループにおきましては、長期化したコロナ禍に対処すべく、これまでグループの事業再編や、主力の市販出版物事業における事業構造改革、DXによる業務の合理化及び効率化、そしてグループが保有する資産の有効活用等の施策を実施してまいりましたが、市場環境の回復とともに、前年度においてようやく3期ぶりの当期純利益の黒字化に漕ぎつけました。今後においても持続的成長を実現し、財務基盤をより盤石なものに強化していくことが重要な課題であると認識しております。特にDX推進や脱炭素社会に向けた取り組み等について、改めて当社グループの経営理念「安心な暮らしと楽しい旅をサポートする企業」と軌を一にしたサステナビリティ戦略の一環として位置づけつつ、引き続き、既存事業の効率化、新規事業開発、業務提携による商品・サービス開発等の取り組みに注力しております。
当第1四半期連結累計期間の売上高は、旅行やお出かけの需要拡大期に合わせて新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に移行し、旅行需要が昨年以上に高まったことにより、主に旅行関連の市販出版物や広告の売上が順調に伸び、売上高は1,348百万円となり前第1四半期連結累計期間に比べ121百万円(9.9%)増加いたしました(前年同期は1,226百万円)。損益面におきましては、売上の堅調な増加に比べて売上原価の増加が抑制されていることなどから、営業損失は79百万円となり、前第1四半期連結累計期間に比べ63百万円改善いたしました(前年同期は142百万円の営業損失)。これに伴い、経常損失は43百万円改善し53百万円となりました(前年同期は96百万円の経常損失)。この結果、親会社株主に帰属する四半期純損失は59百万円改善し、67百万円となりました(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失127百万円)。
当社グループのセグメント別の業績は以下の通りとなっております。
[メディア事業]
メディア事業では、市販出版物及び電子書籍・アプリの企画制作販売、雑誌広告・Web広告の販売、特注品の企画制作販売、出版物に由来するブランドや商標権の権利許諾等を行っております。
当第1四半期連結累計期間において、上記のとおり新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に移行したことで人々の消費活動における懸念が解消され、旅行需要が昨年以上に高まったことにより、まっぷるマガジンを中心とした旅行雑誌等の市販出版物の売上が増加、読み放題サービスを含む電子書籍も順調に伸び、また、急速な市場回復を追い風に広告収益も増加したことなどから前年に比べて売上が増加いたしました。市販出版物では、定番の旅行雑誌等の拡充に加え、17のテーマで北海道179市町村を完全ガイドする北海道の旅のバイブル『北海道旅事典』やスイーツ情報アカウント「極上のスイーツ」とのコラボスイーツ本『極上のスイーツ おすすめスイーツ60』などを発売し、また、ご好評をいただいている「スッと頭に入る」シリーズにおいては昨今の国際情勢に合わせて『地図でスッと頭に入る世界の資源と争奪戦』を発売いたしました。
この結果、メディア事業の売上高は979百万円となりました(前年同期は896百万円)。営業利益は28百万円となりました(前年同期は営業損失48百万円)。
[ソリューション事業]
ソリューション事業では、当社グループのコアコンピタンスである地図・ガイドデータベースの販売、同データベースを活用したシステム製品やソリューションの販売等を行っております。
当第1四半期連結累計期間において、引き続き景気動向に左右されにくい警察消防を含む官公庁等向けの受注獲得や民間法人向けストック型商材の契約更新に注力しつつ、業務用カーナビにおいて最新版の『業務用カーナビSDK Ver.8.0』の提供を開始し、また、いわゆる物流業界の2024年問題における課題解決の一助とすべく、ルート配送や収集、点検、送迎といった固定ルートを巡回する業務に特化し、走行ルートをコース化してナビ案内可能で共有や引継ぎの効率化を実現する『MAPPLE ルートナビゲーター』を発売いたしました。なお、長期にわたり滞っていた半導体の供給がようやく回復したことで業務用カーナビの提携先製品の受注残が解消し、当期間の売上増加に貢献いたしました。加えて、最新版のデジタル地図ソフト『スーパーマップル・デジタル24』を発売し、また、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みにおいては、千葉県と『電気自動車充電設備導入促進に関する協定』を締結しております。
この結果、ソリューション事業の売上高は339百万円となりました(前年同期は300百万円)。営業損失は143百万円となりました(前年同期は営業損失133百万円)。
[その他事業]
その他事業では、当社グループが保有する土地建物等の有形固定資産について外部取引先に向けて譲渡または貸与する不動産事業及び販売代理事業を行っております。
当第1四半期連結累計期間において、その他事業は予定通り実施しております。
この結果、その他事業の売上高は29百万円となりました(前年同期は30百万円)。営業利益は10百万円となりました(前年同期は営業損失6百万円)。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、15,701百万円となり、前連結会計年度末に比べ122百万円(0.8%)増加いたしました。この主な要因は、現金及び預金が65百万円、流動資産その他が160百万円、無形固定資産その他が29百万円、投資有価証券が98百万円増加した一方で、売掛金が222百万円減少したことであります。負債合計は、5,181百万円となり、前連結会計年度末に比べ115百万円(2.3%)増加いたしました。この主な要因は、返金負債が42百万円、流動負債その他が116百万円、繰延税金負債が33百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が36百万円、賞与引当金が40百万円減少したことであります。純資産においては、前連結会計年度末に比べその他有価証券評価差額金が68百万円増加したことに加えて親会社株主に帰属する四半期純損失を計上いたしております。これにより純資産合計は7百万円(0.1%)増加し、10,520百万円となりました。
この結果、自己資本比率は67.0%と0.5ポイント低下しております。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物の残高(以下「資金」という。)は、4,806百万円となり、前連結会計年度末と比較して65百万円の増加となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は105百万円となり、前年同期と比べ66百万円減少しました。
これは主に、税金等調整前四半期純損失が53百万円となり、前年同期と比べ61百万円改善したことに加え、売上債権の減少額が70百万円増加した一方で、棚卸資産の増減額が0百万円の増加となり96百万円増加したこと、その他が48百万円の支出となり前第1四半期連結累計期間では110百万円の収入であったのに比べ158百万円減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は39百万円となり、前年同期と比べ9百万円減少しました。
これは主に、無形固定資産の取得による支出が10百万円減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得または使用した資金はありませんでした。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた問題はありません。
(7) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、0百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
資本の財源及び資金の流動性につきましては、当社グループの運転資金需要のうち主なものは製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要で主なものは、データベースやソフトウェア等の固定資産取得及び当社事業戦略に沿った提携先や当社事業との相乗効果が見込まれる事業会社への出資または取得(M&A)によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金は内部資金及び銀行等金融機関からの借入や社債発行を基本としております。
なお当四半期会計期間の末日における有利子負債の残高は770百万円となっております。また、当四半期会計期間の末日における現金及び現金同等物の残高は4,806百万円となっております。
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