【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績当社グループは、“快適で健康なヒューマンライフの創造に貢献する”という企業理念のもと、健康・医療をメインテーマに、事業を通して社会課題解決に取り組み、サステナブルな社会の実現に貢献してまいります。
当社は、株主価値の持続的向上を目指すため、資本政策の基本方針を改訂いたしました。「資本効率性」「株主還元」「財務健全性」をバランス良く実現し、企業価値を高めてまいります。資本効率性につきましては、ROE(自己資本利益率)10%以上を目指し、株主還元につきましては、DOE(株主資本配当率)3%を基準とした累進的な配当を実施することといたします。当方針に則り、2022年5月12日に公表した2023年3月期配当予想を、1株当たり60円から20円増配して80円(DOE 3.0%)といたします。また、当第2四半期の業績が計画に沿って推移したこともあり、今年度40周年を迎えたことを記念して1株当たり40円の記念配当を実施することとし、合わせて120円(DOE 4.5%)の配当を実施する予定です。
当第2四半期連結累計期間における当社グループの売上高は9,081百万円(前年同期比8.0%増)、営業利益は1,220百万円(同0.6%増)、経常利益は1,294百万円(同3.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は847百万円(同41.8%減)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益の前年同期比減につきましては、前期において、中国病院運営事業関連の債権譲渡及びステムセル研究所の株式売り出しにより税金費用が減少した特殊要因があったことによります。売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益ともに、期初計画に沿って進捗いたしました。
また、中長期的な企業価値向上を目指し、以下の3点を重点的に取り組んでまいります。 1.主事業である整水器販売事業の直接販売部門の効率化を伴う量的拡大 2.整水器販売事業の卸・OEM部門における海外展開の拡大 3.世界に先駆けた電解水透析の普及と、保険適用も視野に入れた研究開発等の活動
セグメント別の業績は以下のとおりであります。
[ウォーターヘルスケア事業]整水器販売事業では、整水器のアクティブユーザーを現在の約85万件から300万件(浄水カートリッジのみで年間20,000百万円の売上を想定)へと拡大することを目指しております。そのステップとして、現在年間約8,000百万円の整水器売上を、2027年3月期に20,000百万円とする目標を掲げており、以下の取組みを推進いたします。1.2023年6月に、職域販売部門で5,000台/月・取付紹介販売部門で1,700台/月を実現できる体制構築に向けた人員増強、営業力強化2.人材紹介会社等をも活用した職域セミナーを安定的に大量に取得するための取組み3.卸・OEM部門の拡大(海外含む)
整水器販売事業の部材調達コスト増への対応として、本年6月から主力商品であるトリムイオンRefineの直売時の特別価格を引き上げたことにより、当第2四半期(7月-9月)におけるセグメント利益率は15.5%となり、第1四半期比で3.9ポイント改善いたしました。また、部材調達コストの増加が今後も継続する見通しであることから、整水器は2023年3月から、浄水カートリッジその他部品等は2023年4月から値上げすることを予定しております(詳細は2022年11月8日リリース「価格改定のお知らせ」をご参照ください)。値上げにより整水器販売事業の営業利益率がさらに改善する見通しですが、当期業績への影響は軽微であると想定しており、業績予想の変更はございません。
整水器販売事業の直販部門におきましては、まだコロナ禍による影響の余波はあるものの、総じて営業環境は良くなっており、今後、回復から成長へと繋げてまいります。卸・OEM部門では、当期はベトナムを中心とした海外向け整水器の販売が増加いたしました。ベトナム以外の国からの引き合いも多く、さらなる海外販売拡大に向けた新たな商談を進めており、新規大口代理店の獲得に注力しております。WEBマーケティング部門では、オウンドメディア(自社メディア)の育成に注力するとともに、販売支援ソフトを導入し、購買率の向上にも取り組んでおり、その成果が現れつつあります。ストックビジネスである国内カートリッジ販売の当第2四半期の売上高は2,582百万円(前年同期比1.4%増)となりました。カートリッジ販売の安定的成長に向け、前述の販売体制強化による新規顧客獲得に注力するとともに、顧客フォロー体制を強化して交換率向上に取り組んでまいります。
インドネシアでボトルドウォーター事業を展開するPT.SUPER WAHANA TEHNOでは、コロナ禍の収束によりペットボトルの販売数が回復するとともに、各家庭へのガロン販売が堅実に伸長し、売上高は前年同期比10.9%増(現地通貨ベース)となりました。今後もパートナーのシナルマスグループと全面的に協働し、生産体制の強化も進めてまいります。
研究開発においては、理化学研究所、東京大学、東北大学等と、電解水素水の効果とその機序解明とともに新たな事業シーズ探索を目的とした共同研究を進めております。本年10月に理化学研究所との共同論文が科学誌「Nutrients」に掲載されました。電解水素水の日常的飲用は腸内炎症を抑制し、炎症性腸疾患の症状緩和に効果が期待されることを示唆する内容です。炎症性腸疾患は腸の炎症が原因で、下痢、血便、腹痛、倦怠感などの症状を繰り返す病気で、その代表的疾患である難病指定の「潰瘍性大腸炎」の患者数は140,574人、「クローン病」は47,633人おられます(厚生労働省「令和2年度 衛生行政報告例」)。それらの方々のQOL(生活の質)改善が期待されることから、今後、ヒト試験も検討してまいります。本年度は当論文を含め4報を発表しており、さらに現在、理化学研究所との共同論文を1報投稿中です。
ウォーターヘルスケア事業において、売上高は増加したものの、営業利益は前年同期比減となりました。これは整水器販売事業において、企業価値・認知度向上を目的としたCM費用の発生や、体制強化に向けた人的投資、部材調達コストの増加などによります。部材調達コスト増への対応につきましては、上述のとおり製品の値上げを予定しており、営業利益率は回復していく見通しです。
以上の結果、ウォーターヘルスケア事業の売上高は7,926百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益は1,082百万円(同4.3%減)となりました。
[医療関連事業]電解水透析(*1)事業では、本年7月、「Renal Replacement Therapy」に、聖路加国際病院、日鋼記念病院等と、電解水透析による透析患者の重度疲労感低減に関する共同論文を発表いたしました。多くの透析患者が最も苦しんでいる疲労感を抑制することは、透析患者の家庭復帰や社会復帰に繋がり、QOL改善によるWell-being実現は、社会的、経済的にも大変大きな意義があります。引き続き、エビデンスのさらなる強化に努め、電解水透析の普及拡大に取り組んでまいります。
現在、電解水透析は、29施設(929床)に導入されており、約2,700名の方々が電解水透析治療を受けておられます。上半期は、新たに2施設の導入がありましたが、下半期には現時点で6施設の導入を予定しております。次期以降につきましても、60施設以上に見積もりを出し、具体的な折衝を行っております。透析施設は、国内約4,500施設あり、普及拡大に向けて引き続き注力してまいります。
再生医療関連事業では、ステムセル研究所が、一昨年より実施しているデジタル・マーケティング活動の強化、昨年4月より新たに開始した、日本初の「さい帯保管サービス」が着実に業績の向上に貢献し、当四半期及び第2四半期連結累計期間においても、過去最高の売上高を計上いたしました。現在、アフターコロナ時代における検体数の増加を見据えて昨年稼働させた、従来の3倍の規模の横浜細胞処理センター及び第二保管センターの運用体制を強化し、今後の更なる業績の拡大に対する備えを行っております。「さい帯血」を用いた再生医療分野につきましては、本年8月に高知大学医学部附属病院小児科より、国内初となる脳性麻痺児に対する自家臍帯血投与の臨床研究(第Ⅰ相試験)の良好な結果が論文発表されました。大阪公立大学大学院医学研究科発達小児医学教室を中心とした、多施設共同研究により進められている、低酸素性虚血性脳症(HIE)児に対する自己臍帯血幹細胞投与(第Ⅱ相試験)につきましても、初の症例に対する投与が無事終了する等、臨床研究が進展しております。米国においては、デューク大学での第Ⅱ相試験の良好な結果を受け、同大学にて脳性麻痺や自閉症スペクトラム障害へのさい帯血投与プログラムが進められており、ステムセル研究所にさい帯血を保管されている方が参加される例が増加しております。「さい帯」を用いた研究開発につきましては、当期、大阪大学大学院医学系研究科スポーツ医学教室と「運動器スポーツバイオメカニクス学講座」を設立し、新たな半月板治療法の開発を推進しております。また、東京大学医科学研究所セルプロセッシング・輸血部及び東京大学医学部附属病院ティッシュ・エンジニアリング部との小児形態異常等の先天性疾患に対する治療法の開発も推進しております。今後は、新たな細胞ソースとして「月経血由来幹細胞」を利用した再生医療の開発や、「さい帯血」及び「さい帯」の培養時の生産物を利用した事業や、大手事業会社との女性の健康に対する総合支援を行うフェムテック事業等の新しい事業開発も積極的に推進して参ります。
中国の病院事業につきましては、外来患者数が約300名/日、入院床は100床、血液透析では50床が稼働しております。
以上の結果、医療関連事業の売上高は1,154百万円(前年同期比23.1%増)、営業利益は137百万円(同70.0%増)となりました。
(*1)電解水透析とは、透析治療で使われる透析液の希釈水を、当社の技術による電解RO水にすることで、透析液に水素を溶存する特性を持たせた次世代新規治療法。世界で初めて溶媒である水の機能に着目した従来にない技術です。通常透析と比べ、治療後の投薬量減少や透析患者の粗死亡率が低いというデータを取得しており、注目を集めております。
② 財政状態当第2四半期連結会計期間末の資産は27,529百万円となり、前連結会計年度末に比べ938百万円増加(前期比3.5%増)いたしました。主な要因は、有価証券が502百万円、流動資産のその他に含まれる未収入金が278百万円減少した一方、現金及び預金が1,013百万円、受取手形及び売掛金が573百万円、投資有価証券が99百万円増加したことによるものであります。負債は6,174百万円となり、前連結会計年度末に比べ386百万円増加(同6.7%増)いたしました。主な要因は、前受金が185百万円、流動負債のその他に含まれる未払消費税等が97百万円、固定負債のその他に含まれる長期預り保証金が60百万円増加したことによるものであります。純資産は21,354百万円となり、前連結会計年度末に比べ551百万円増加(同2.7%増)いたしました。主な要因は、配当により460百万円減少した一方、親会社株主に帰属する四半期純利益847百万円の計上及び非支配株主持分が124百万円増加したことによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より1,013百万円増加して12,892百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、得られた資金は1,177百万円(前年同期は254百万円の収入)となりました。これは主に売上債権の増加545百万円及び法人税等の支払額118百万円があった一方、税金等調整前四半期純利益1,324百万円、減価償却費192百万円及び前受金の増加185百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、得られた資金は231百万円(前年同期は659百万円の収入)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出128百万円及び関係会社株式の取得による支出100百万円があった一方、有価証券の償還による収入500百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は486百万円(前年同期は801百万円の収入)となりました。これは主に配当金の支払459百万円によるものであります。
(3) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は106百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
