【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第1四半期連結累計期間における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが5類感染症(以下、「5類」)へ移行し、経済活動の正常化が一段と進む中、個人消費の持ち直し等により、景気は緩やかに回復いたしました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化、資源価格や原材料価格の高騰による物価上昇、円安の進行等、景気回復の足かせとなる問題は依然として解決されていない状況です。
また、国内の雇用情勢は5月の有効求人倍率(季節調整値)が1.31倍、完全失業率(季節調整値)が2.6%と、各雇用関連指標も企業の人手不足を反映した結果となっております。
このような事業環境の中、当社グループでは既存事業のさらなる拡大とともに、新たなマーケットの開拓、グループ内での連携強化等により、人材に関する顧客企業の課題解決をサポートし、他社との差別化や顧客満足度の向上に取り組んでおります。また、人材への投資による事業基盤の強化も進めております。
この結果、当第1四半期連結累計期間における当社グループの売上高は8,983百万円(前年同四半期比5.1%増)となりましたが、積極的な人材への投資の一環としての社員の待遇改善や新卒及び中途採用の強化に伴う人件費の増加等により、営業利益は3,005百万円(同9.5%減)、経常利益は3,033百万円(同9.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,105百万円(同9.0%減)となりました。
なお、当第1四半期連結会計期間より、事業内容をより適正に表示するため、従来「IT・ネット関連事業」としていた報告セグメントの名称を「HRプラットフォーム事業」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(人材サービス事業)
1.人材紹介
人材紹介では、注力分野である建設や電機・機械、自動車、IT等の分野で企業の採用ニーズが旺盛でした。また、医療・福祉分野における看護師や保育士の採用ニーズも引き続き高水準で推移しました。こうした中、注力職種やエリア等の新たなマーケットの開拓や登録者獲得に向けたプロモーション強化、求人企業及び転職希望者との面談強化、迅速かつ丁寧な対応等に継続して取り組みました。この結果、建設関連職種や各種エンジニア等を対象とした特定の領域の人材紹介は順調に、また、看護師及び保育士の人材紹介は堅調に推移しました。
2.人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等
人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等では、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、コールセンタースタッフの派遣ニーズは減少しましたが、看護師派遣全体のニーズは高い水準で推移していることから業績は堅調に推移しました。また、保育士派遣も引き続き旺盛なニーズを背景に増収となりました。
これらの結果、人材サービス事業の売上高は6,854百万円(前年同四半期比8.1%増)となりましたが、待遇改善による人件費の増加等により、営業利益は2,918百万円(同1.8%減)となりました。
(リクルーティング事業)
リクルーティング事業では、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う行動制限の緩和等を背景に、飲食業や宿泊業、サービス業の採用ニーズが拡大しました。また、慢性的な人手不足に悩む医療・福祉分野でも企業の採用ニーズは引き続き旺盛でした。
こうした中、注力商品のIndeedに加え、新卒採用メディアは順調に推移しました。一方で、競合企業との競争激化に伴い、アルバイト・パート及び派遣スタッフ採用メディアがほぼ横ばい、中途採用のための正社員採用メディアは厳しい状況となりました。
求人広告取り扱い以外のサービスは、新卒採用のためのインターンシップや会社説明会のプログラム作成等のコンサルティング領域はほぼ横ばいで推移しましたが、採用サイトや会社案内等の制作領域が低調でした。
この結果、リクルーティング事業の売上高は749百万円(前年同四半期比1.8%減)となり、さらに待遇改善による人件費の増加等に伴い、営業利益は75百万円(同56.3%減)となりました。
(情報出版事業)
情報出版事業では、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い顧客の販促マインドがさらに回復したことで、飲食店やショップ等をはじめとして販促広告の取り扱いが拡大しました。また、北陸及び新潟の旺盛な求人需要を背景に求人広告の取り扱いも好調だったこと等により、生活情報誌全体の業績は堅調でした。
また、各家庭に配布する折り込みチラシ等のポスティングサービスは住宅やリフォーム、スクール関連のチラシの取り扱いを中心に、配布対象の全エリアで増収となり好調でした。
さらに、「ココカラ。」ブランドで展開するコンサルティングサービスは、北陸及び新潟での旺盛な採用ニーズに加え、北陸におけるメーカーの工場新設や増床に伴うスタッフの採用ニーズ等にも対応したことで、転職領域が大きく増収となりました。その他、Indeedの取り扱いやWeb制作をはじめとするWeb関連サービスの業績も順調に推移しました。
この結果、情報出版事業の売上高は643百万円(前年同四半期比17.3%増)となり、待遇改善による人件費の増加等を吸収し、営業利益は114百万円(同76.0%増)となりました。
(HRプラットフォーム事業)
HRプラットフォーム事業において、「日本の人事部」関連サービスに関するマーケットは、HR領域の課題解決に向けた業務の効率化やDX化のための設備投資、採用や育成に関するサービス等へのニーズが堅調に推移している状況です。人事労務に関する研修やセミナーへの集客ニーズも継続しているものの、人事ポータルサイト「日本の人事部」の広告売上高は、コロナ禍において積極的に販促活動を展開していた一部大口顧客の広告出稿抑制の影響を受けました。一方、2023年5月に開催したオンライン人事イベント「HRカンファレンス2023-春-」は売上高やエントリー総数が過去最高を更新する等、引き続き好調でした。
この結果、HRプラットフォーム事業の売上高は378百万円(前年同四半期比38.2%減)となり、さらに待遇改善による人件費の増加等に伴い、営業利益は203百万円(同37.3%減)となりました。
なお、2022年10月に㈱クロノスの全株式を譲渡したことにより、当第1四半期連結累計期間には同社の業績が含まれておらず、前第1四半期連結累計期間との業績に差異が生じております。
(海外事業)
海外事業において、米国では引き続き旺盛な採用ニーズに加え、2022年1月に拠点を開設したダラスの運営が軌道に乗ってきたこと等から、人材紹介、人材派遣ともに増収となりました。また、メキシコでもコロナ禍の収束に伴う経済の回復に加え、日系企業の新規進出、米中問題の影響による中国からメキシコへの工場移管等による通訳及び翻訳、管理者等の採用ニーズの高まりを背景に大きく増収となり、黒字転換を果たしました。
英国では、企業の採用ニーズは旺盛な状況が続く等、依然として転職マーケットが好調な中、人材派遣が順調に推移しました。一方、人材紹介は、より優秀な人材を獲得したい企業が増えたことで採用活動が長期化するケースが増えたことに加え、ビザ取得の長期化による入社日の遅れ等により、業績はほぼ横ばいとなりました。
中国では、ゼロコロナ政策終了後、企業の営業活動の再開が進む中、個人情報保護法等の人事労務に関する法令変更に伴うリスク管理の重要性の高まりから、相談顧問サービスをはじめとする人事労務コンサルティングの業績が拡大しました。一方、人材紹介は、ゼロコロナ政策終了に伴う感染再拡大を受け、企業の採用活動及び求職者の転職活動が停滞したことで減収となりました。また、ベトナムでも製造業や商社における対外輸出の鈍化、建築・不動産業界におけるプロジェクト停止等の影響による国内景気の減速に伴い、企業の採用ニーズが減退していることから、業績は厳しい状況となりました。タイでは、景気及び企業の採用ニーズの回復が進む中、採用強化によるマンパワーの充実や採用ニーズの高い企業の開拓及び営業強化に取り組んだことで増収となりました。
この結果、海外事業の売上高は356百万円(前年同四半期比25.5%増)、営業利益は46百万円(同6.4%増)となりました。
②財政状態
当第1四半期連結会計期間末における総資産は19,977百万円となり、前連結会計年度末と比較して202百万円減少しました。主な要因は、現金及び預金、投資有価証券は増加しましたが、受取手形及び売掛金、繰延税金資産が減少したこと等によるものであります。
負債合計は4,763百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,690百万円減少しました。主な要因は、未払法人税等、賞与引当金が減少したこと等によるものであります。
純資産合計は15,213百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,488百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加であります。なお、自己資本比率は76.1%と前連結会計年度末と比較して8.1ポイント改善しました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
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