【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当社グループは、第1四半期連結会計期間の期首から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、2022年12月期第3四半期連結累計期間に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっており、対前年同期増減率は記載しておりません。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間(2022年1月1日~2022年9月30日)における世界経済を概観しますと、足元では半導体不足に緩和の動きが見られるものの、昨年来の資源高や半導体不足の影響に加え、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、エネルギー供給不安、サプライチェーンの混乱、高インフレおよびそれに伴う急激な利上げなどにより不透明感が続く状況となりました。
米国は個人消費や雇用環境は堅調さを維持している一方で、インフレは加速し、6月以降の政策金利の大幅利上げの継続実施等、先行きには警戒感も増しています。欧州はロシアのウクライナ侵攻の長期化に伴って、高インフレやエネルギー供給への懸念が企業活動や個人消費に影響し、停滞感の強い状況が続いています。中国はゼロコロナ政策による景気下押し、不動産不況が続いており、上海市のロックダウン解除後も景気回復が進んでいない状況となりました。日本は年後半に入り新型コロナウイルス感染拡大が落ち着き、半導体不足に一部緩和の動きもあり徐々に景気回復基調となりましたが、貿易収支では円安による輸入金額の大幅増加や中国向け輸出の回復の鈍さもあり、赤字幅は過去最大となりました。
当社グループ関連市場では、レンズ交換式カメラ市場は前年同期に比べて数量ベースでは微増、金額ベースでは円安効果もあり42%増の大幅増加となりました。内訳としては、一眼レフカメラが数量ベース、金額ベースともに減少となりましたが、ミラーレスカメラは数量ベースで24%増、金額ベースでは56%増と大幅増加となり好調に推移しました。交換レンズはカメラ市場の動向と同様、前年同期に比べて数量ベースでは微増となりましたが、高付加価値品への需要の継続により金額ベースでは34%増と大幅増加となりました。
平均為替レートにつきましては、前年同期比で米ドルは約20円の円安、ユーロは約6円の円安と大幅な円安基調が継続しました。
このような状況の下、当社グループの当第3四半期連結累計期間における経営成績は、主力の写真関連事業と第2の柱と位置付ける監視&FA関連事業の販売が好調に推移し、円安進行によるプラス影響もあったことから、売上高は477億16百万円となりました。
利益面につきましては、売上総利益率の高い写真関連事業の販売が好調に推移したことや、原価低減に注力した効果等による売上総利益率の向上により、営業利益は87億88百万円、経常利益は93億40百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は68億23百万円となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(写真関連事業)
自社ブランド製品は、2021年第3四半期以降に発売した高倍率ズームレンズ 18-300mm F/3.5-6.3 VC VXD(B061)、大口径望遠ズームレンズ 35-150mm F/2-2.8 VXD(A058)、大口径標準ズームレンズ28-75mm F/2.8 VXD G2(A063)等が好調に推移し、2022年第3四半期には富士フイルムXマウント用大口径標準ズームレンズ 17-70mm F/2.8 VC RXD(B070)、超望遠ズームレンズ 50-400mm F/4.5-6.3 VC VXD(A067)を発売した新製品投入効果もあり、ミラーレスカメラ用交換レンズの好調な販売が業績を牽引しました。なお、B061、A063、A058が欧州で権威のある写真・映像関連製品の賞「EISAアワード2022」を3機種同時に受賞し、これにより当社は17年連続受賞達成となりました。OEMは、一部生産調整の影響もありましたが、堅調に推移いたしました。
このような結果、写真関連事業の売上高は339億58百万円、営業利益は88億4百万円となりました。
(監視&FA関連事業)
監視やFA/マシンビジョン用レンズは先進国における販売が好調に推移し、高解像度を実現しながらもコンパクトサイズを達成したマシンビジョン用単焦点レンズシリーズの発売等、引き続き多様化する用途に応じたラインナップ強化を図りました。カメラモジュールもこれまでの製品開発注力等により好調に推移し、上期で増収に転じたTV会議用レンズも好調を維持しました。
このような結果、監視&FA関連事業の売上高は87億81百万円、営業利益は11億68百万円となりました。
(モビリティ&ヘルスケア、その他事業)
車載カメラ用レンズは、半導体不足等の影響もありましたが、センシング用途を中心に旺盛な需要を背景に好調を維持しました。一方でコンパクトデジタルカメラ用やビデオカメラ用レンズ、ドローン用レンズは市場の縮小や既存製品の伸び悩み等の影響を受けました。また、医療分野では、極小径レンズや薄膜技術等の開発、協業パートナーの開拓及び関係強化等、今後の事業拡大に向けた取り組みに引き続き注力いたしました。
このような結果、モビリティ&ヘルスケア、その他事業の売上高は49億75百万円、営業利益は7億80百万円となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は762億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ91億82百万円増加いたしました。うち、流動資産が74億22百万円増加し、560億20百万円となりました。これは主に、現金及び預金が25億96百万円、受取手形及び売掛金が15億38百万円増加したことによるものであります。固定資産は17億59百万円増加し、202億27百万円となりました。これは主に、建物及び構築物が4億21百万円、投資有価証券が4億79百万円それぞれ増加したことによるものであります。
また負債は156億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億73百万円増加いたしました。うち、流動負債が7億69百万円増加し、132億20百万円となりました。固定負債は3億3百万円増加し、23億81百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ81億8百万円増加し、606億45百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益が68億23百万円、円安が進み為替換算調整勘定が33億28百万円増加したことによるものであります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、38億90百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
