【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態の状況当第2四半期連結会計期間末における連結財政状態は、資産合計が2,093億62百万円(前連結会計年度末比153億82百万円増)となりました。これは棚卸資産が減少した一方で、現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、有形固定資産などが増加したことによるものであります。負債合計は、1,300億58百万円(同116億84百万円増)となりました。これは主に営業債務、借入金、退職給付に係る負債が増加したことによるものであります。資本合計は、793億3百万円(同36億97百万円増)となりました。これは主に為替相場の円安によるその他の資本の構成要素の増加によるものであります。親会社の所有者に帰属する持分比率は36.7%(同0.9ポイントのマイナス)となりました。
(2) 経営成績の状況① 事業全体の状況当第2四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く経営環境は、世界経済に関しては、新型コロナウイルス感染抑制と経済活動の両立がさらに進む一方、中国での主要都市の封鎖や、半導体をはじめとする部品供給不足によるサプライチェーンの混乱、長期化するウクライナ問題に起因した資源・エネルギー価格の高騰など先行き不透明な状況が続いております。日本では、日米の金融政策の違いによる金利差を背景とした円安の進行が原材料価格の高騰とインフレの進行に拍車をかけるなど、景気回復への影響が危惧される状況となりました。自動車業界においては、依然として部品調達が安定せず、各自動車メーカーは工場の稼動を一時停止するなど、当社グループにおいても生産調整をせざるを得ない状況が続きました。そのような中での当第2四半期連結累計期間の経営成績は、主力得意先向けの自動車フレームの生産台数が前年同四半期と比べ3.2%減少したものの、為替相場が前年同四半期に比べ円安水準にあったことや、金型設備等の販売が前年同四半期を上回ったことなどから売上収益が1,100億27百万円(前年同四半期比37.7%増)となりました。利益面では、付加価値の増加などにより売上総利益が82億59百万円(同60.4%増)となり、販売費及び一般管理費の増加やその他の損益が悪化しましたが、営業利益は41百万円(前年同四半期は営業損失13億11百万円)、金融損益が悪化したものの持分法による投資利益の改善があり税引前四半期利益が1億79百万円(前年同四半期は税引前四半期損失11億42百万円)となりました。親会社の所有者に帰属する四半期利益は59百万円(前年同四半期は親会社の所有者に帰属する四半期損失7億32百万円)となりました。 ② セグメント情報に記載された区分ごとの状況(日本)主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前年同四半期に比べて増加したことや専用設備回収が増加したことから売上収益が236億8百万円(前年同四半期比22.1%増)となりました。利益面では、製造コストの増加や第1四半期連結会計期間における土地売却益の剥落から税引前四半期損失34百万円(前年同四半期は税引前四半期利益2億6百万円)となりました。(北米)主力得意先向けの自動車フレームの生産量は前年同四半期に比べ減少しましたが、円安効果や設備取引の増加などから売上収益は467億48百万円(前年同四半期比55.9%増)となりました。利益面では、製造コストの増加などもあり税引前四半期損失6億66百万円(前年同四半期は税引前四半期損失14億35百万円)となりました。(中国)主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前年同四半期に比べて減少したものの、円安効果などから売上収益は312億13百万円(前年同四半期比18.6%増)となり、税引前四半期利益14億23百万円(同67.0%増)となりました。なお、当第2四半期連結会計期間から武漢愛機新能源汽車有限公司を連結子会社に含めております。(アジア・大洋州)主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前年同四半期に比べて増加したことに加え円安効果などから売上収益は125億14百万円(前年同四半期比46.2%増)、税引前四半期損失は5億41百万円(前年同四半期は税引前四半期損失6億86百万円)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況 当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、有形固定資産の取得による支出、長期借入金の返済による支出等の資金の減少要因があった一方、減価償却費及び償却費、棚卸資産の減少、短期借入金の増加、長期借入による収入等の資金の増加要因によって110億25百万円(前年同四半期比63億円増)となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、前年同四半期に比べ44億89百万円(66.7%)増加の112億25百万円となりました。これは主に営業債権及びその他の債権の増加や営業債務の減少があった一方、税引前四半期利益の増加や棚卸資産の減少によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は、前年同四半期に比べ4億85百万円(6.2%)減少の73億78百万円となりました。これは主に土地売却による収入の剥落やその他の金融資産の取得による支出の増加があった一方、有形固定資産の取得による支出が減少したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果支出した資金は、2億80百万円(前年同四半期は22億5百万円の稼得)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出の増加によるものであります。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の優先的に対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は12億45百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 生産、受注及び販売実績当第2四半期連結累計期間において、北米及びアジア・大洋州の生産、受注及び販売実績が著しく変動しております。その内容などについては「(2) 経営成績の状況」をご覧ください。