【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において、判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間の業績は以下のとおりです。
(単位:千円)
前第2四半期
連結累計期間
当第2四半期
連結累計期間
増減
増減率(%)
売上高
6,610,479
5,751,389
△859,090
△13.0
営業利益
673,221
117,313
△555,908
△82.6
経常利益
633,642
91,009
△542,633
△85.6
親会社帰属四半期純利益
519,818
4,393
△515,425
△99.2
当第2四半期連結累計期間においては、主に国内の製薬業界の講演会の市場縮小の影響のほか、北米におけるリアル回帰による影響が続いていること、及び企業向けの防音型コミュニケーションブースの設置販売が一巡したことから、売上高は前年同期比で13.0%減の5,751,389千円となりました。
営業利益については、インフレや円安によるコスト増加の影響を受け前年同期比82.6%減の117,313千円となりました。
営業外損益及び特別損益においては、為替相場が第2四半期にかけて再び円安に向かったことで保有する外貨建資産の含み益が増加したことから、為替差益5,533千円(前年同期は為替差損13,101千円)及び投資有価証券評価益15,353千円(前年同期は発生なし)を計上したほか、支払利息23,207千円(前年同期比2.8%増)を計上いたしました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
Ⅰ.エンタープライズDX事業
(単位:千円)
前第2四半期
連結累計期間
当第2四半期
連結累計期間
増減
増減率
(%)
売上高
2,258,418
2,200,566
△57,852
△2.6
セグメント利益
377,480
345,943
△31,537
△8.4
エンタープライズDX事業は、主に企業や官公庁等を対象に、社内外のコミュニケーションにおけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するサービスを提供しております。
具体的には、自社開発の汎用Web会議システム「V-CUBE ミーティング」や「Zoom」の販売のほか、ディスカッションテーブル「V-CUBE Board」などの災害対策ソリューションやウェアラブルデバイスなど、企業向けのリモートコミュニケーションプロダクトを提供しております。また、顧客企業において映像組み込み型サービスの開発を容易にする「V-CUBE Video SDK」の提供やサービス開発及び運用支援をすることで、顧客企業におけるソリューション開発を支援しております。
当第2四半期連結累計期間のセグメント売上高は、前年同期比2.6%減の2,200,566千円となりました。これは前第2四半期連結累計期間にSDKの大型案件の検収があったためであり、SDKの従量課金やZoomの販売は堅調に推移しております。また、収益性の高い自社製品比率の低下に加え、円安に伴う海外製品の仕入価格の上昇によりセグメント利益率は16.7%から15.7%に減少し、セグメント利益は前年同期比8.4%減の345,943千円となりました。
Ⅱ.イベントDX事業
(単位:千円)
前第2四半期
連結累計期間
当第2四半期
連結累計期間
増減
増減率
(%)
売上高
2,862,687
2,275,838
△586,849
△20.5
セグメント利益
370,193
△261,036
△631,229
-
イベントDX事業は、様々な分野におけるイベント、セミナーのリモート化を支援する事業であります。
具体的には、Webセミナー配信サービス「V-CUBE セミナー」や「EventIn」などのセミナー配信プロダクトを提供するほか、イベント配信に係る運用設計、当日の配信サポートや後日のイベントデータ解析などの運用支援サービスを提供しております。
当第2四半期連結累計期間のセグメント売上高は、前年同期比20.5%減の2,275,838千円、セグメント損失は261,036千円(前年同期はセグメント利益370,193千円)となりました。これは、主に国内の製薬業界の講演会の市場縮小の影響のほか、北米におけるリアル回帰の影響が続いたためであります。
Ⅲ.サードプレイスDX事業
(単位:千円)
前第2四半期
連結累計期間
当第2四半期
連結累計期間
増減
増減率
(%)
売上高
1,489,373
1,274,984
△214,389
△14.4
セグメント利益
272,661
398,726
126,065
46.2
サードプレイスDX事業は、自宅や職場とは異なるサードプレイス(第3の場所)の提供や運用支援を行うことで、昨今日本に浸透しつつあるテレワークを1つのワークスタイルとして定着させることを目的とする事業であります。
具体的には、企業及び公共空間への防音型コミュニケーションブース「テレキューブ」の提供、公共空間におけるワークブースの管理運営システムの開発、「テレキューブ」において提供する関連サービスの開発を行っております。
当第2四半期連結累計期間では、セグメント売上高は前年同期比14.4%減の1,274,984千円となりました。これは、企業向けのワークブースの需要が一巡し、増加ペースが緩やかになったほか、第1四半期に集中する傾向のあった公共案件が年間を通じて平準化される傾向に変化したためであります。
また、セグメント利益は前年同期比46.2%増の398,726千円となりました。これは、前第1四半期連結累計期間においてテレビ及びWeb媒体を利用した広告宣伝活動を実施しており、当第2四半期連結累計期間においてはその発生がなかったためであります。
(2)財政状態の状況
(単位:千円)
前連結会計年度
当第2四半期
連結累計期間
増減
資産
16,891,863
18,352,543
1,460,680
負債
10,902,333
11,777,176
874,843
純資産
5,989,529
6,575,367
585,838
①資産
当第2四半期連結会計期間末において、資産残高は前連結会計年度末比1,460,680千円増の18,352,543千円となりました。これは、前期末に一時的に減少させていた借入金等のポジションを再度増額したことにより現金及び預金の残高が増加したこと、及び会社分割による事業承継を行ったことで当該事業に係るのれんが新たに発生したこと、及び主に既存出資先への追加出資により投資有価証券の残高が増加したことによるものであります。
②負債
負債残高は、前連結会計年度末比874,843千円増の11,777,176千円となりました。これは前期末に一時的に減少させていた借入金等のポジションを再度増額したことにより借入金残高が増加したためであります。
③純資産
為替レートが前期末よりも円安方向に動いたために為替換算調整勘定が増加したことで、純資産残高は前連結会計年度末比585,838千円増の6,575,367千円となりました。また、為替換算調整勘定が増加したことにより、自己資本比率は35.2%(前連結会計年度末は34.9%)に増加いたしました。
(3)キャッシュ・フローの分析
(単位:千円)
前第2四半期
連結累計期間
当第2四半期
連結累計期間
増減
営業活動によるキャッシュ・フロー
1,063,525
807,729
△255,796
投資活動によるキャッシュ・フロー
△1,090,123
△1,447,922
△357,799
財務活動によるキャッシュ・フロー
829,782
799,723
△30,059
現金及び現金同等物の四半期末残高
2,763,497
1,914,060
△849,437
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において営業活動により得られた資金は前年同期比255,796千円減の807,729千円となりました。これは主に前年同期と比較して営業利益が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果支出した資金は1,447,922千円となりました。これは、子会社株式への追加出資や既存投資先への追加出資を行ったほか、会社分割による事業の取得等を実施したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果得られた資金は799,723千円となりました。これは主に、前期末に一時的に減少させていた借入金等のポジションを再度増額したことによるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
#C3681JP #ブイキューブ #情報通信業セクター