【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。
詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、米州の景気は緩やかな持ち直しが続いていますが、金融引き締め政策の強化において下振れリスクの高まりに留意が必要であります。また、ロシアによるウクライナ侵攻を起因としたエネルギー・食品等の価格高騰や供給不安、高インフレ状況の長期化による景気後退リスクなど依然として先行きが不透明な状況にあります。
わが国経済においては、緩やかな経済活動の正常化が進む中、個人消費や設備投資を中心に持ち直しの動きが見られたものの、7月以降の新型コロナウイルスの感染再拡大や、資源価格の高騰及び急速な円安進行を背景とした物価上昇が家計や企業活動へ与える影響が懸念されるなど、予断を許さない状況が続いております。
このような経営環境の中、当社グループにおきましては、部材調達リードタイムが長期化していることに加え、ウクライナ情勢悪化に伴う欧州顧客の生産調整などの影響を受けながらも、環境対応車の市場拡大と共に需要が増加している電流センサを中心に車載向け製品が引き続き好調に推移したことなどにより、前年同期比で増収増益となりました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の当社グループの売上高は17,090百万円(前年同四半期比8.0%増)となりました。利益面では営業利益が売上高の増加から3,065百万円(前年同四半期比20.7%増)となり、経常利益は売上高の増加と為替差益の影響から3,976百万円(前年同四半期比34.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は昆山工場の収用に伴う補償金収入や諸費用の発生により4,975百万円(前年同四半期比137.3%増)となりました。
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ5,189百万円増加し50,009百万円となりました。その主な要因は、売上高の増加などにより受取手形及び売掛金が825百万円増加したことや部材調達リードタイムの長期化に対応するため、原材料が1,116百万円増加したことなどによります。
当第3四半期連結会計期間末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ27百万円増加し11,571百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,985百万円増加し8,480百万円となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金が1,435百万円増加したことなどによります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,230百万円増加し53,100百万円となりました。その主な要因は、自己株式が取得により2,352百万円増加、為替換算調整勘定が1,888百万円増加したことなどによります。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前四半期純利益7,118百万円や仕入債務の増加1,658百万円などのキャッシュ増加要因がありましたが、法人税等の支払額1,142百万円などのキャッシュ減少要因により5,029百万円の収入(前年同四半期3,291百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、定期預金の純額3,529百万円の支出、有形固定資産の取得による1,390百万円の支出などにより4,914百万円の支出(前年同四半期2,563百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、当社による配当金の支払2,504百万円、自己株式の取得による2,352百万円の支出により5,003百万円の支出(前年同四半期3,911百万円の支出)となりました。
以上の項目に換算差額を調整した結果、当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は4,588百万円減少し14,742百万円(前年同四半期18,603百万円)となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は774百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)資本の財源及び資金の流動性について
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(7)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。