【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当第2四半期連結累計期間における経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における業績は、売上収益は2,495億円(1,712百万EUR、前年同四半期比14.4%増)、営業利益は226億円(155百万EUR、前年同四半期比27.5%増)、税引前四半期利益は197億円(135百万EUR、前年同四半期比21.0%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は149億円(102百万EUR、前年同四半期比32.0%増)となりました(EUR建表示は2023年1月から6月の期中平均レート145.8円で換算しております)。
第2四半期の連結受注額は、前年同期比7.9%減の2,758億円と、期初想定以上の受注水準となりました。5軸加工機、複合加工機などの工程集約機を中心に自動化、フルターンキー化、DX(デジタル・トランスフォーメーション)、GX(グリーン・トランスフォーメーション)を実現するMX(マシニング・トランスフォーメーション)への需要は引き続き堅調です。お客様への付加価値提案力が向上し、機械1台当たりの受注単価が56.8百万円(2022年度平均:49.8百万円)へと大きく上昇したことが主因です。また、連結受注の約20%を占めるサービス・補修部品の受注額も前年同期比15%増と寄与いたしました。
地域別受注額は、前年同期比、欧州(構成比:52%)が5%減、米州(同:18%)が13%減、日本(同:12%)が15%減、アジア他(同:6%)が22%減、となりました。一方、中国(同:12%)は3%増となりました。米州は受注の引合い件数は高水準を維持しております。産業別の需要は、宇宙・航空、医療、EV(電気自動車)、エネルギー関連が引き続き堅調に推移しております。
年度の連結受注見通しについては、当第2四半期の堅調な受注状況を踏まえ、期初計画の5,000億円から5,200億円へと増額修正しました。機械本体の受注残高は、2022年12月末の2,540億円から、2023年6月末には2,820億円まで増加いたしました。2023年12月末の受注残高は2,550億円程度を見込んでおり、豊富な受注残が、引き続き来期以降の業績安定に寄与します。
2023年~2025年を期間とする「中期経営計画2025」でも掲げているとおり、工程集約・自動化・DX・GXにより、お客様へより付加価値の高い製品、システム、サービスを提供することを、当社は目指しております。お客様の加工ニーズへのソリューションを一気通貫で提供できる企業としての基盤強化に取り組んでまいります。
当社は、基礎から5軸加工機での高度な加工まで幅広いトレーニングを提供する場として、DMG MORI ACADEMYを金沢及び浜松で開所いたしました。2025年にかけて、全国5か所に研修施設を新設する計画を進めており、今後仙台、岡山、福岡での開所を予定しております。各拠点で提供する実機でのトレーニングとデジタルアカデミーを組み合わせることで、より効果的な教育を実現することができます。工程集約や自動化によるDX、省資源化を進めるGXの実現に向け、MXを推進してまいります。
また、日本全国の高等専門学校と提携し、2023年8月より「デジタルものづくり実践講座」の提供を開始いたします。経済産業省の補助金により実現し、高専における最新の工作機械の知識や操作経験の不足に対応いたします。講義、自己学習、実習授業の3つの形式で構成され、高専生が工作機械業界の現状と未来や切削加工現場で安全に働くためのコツを学び、実際に加工・自動化体験を行います。また、VR技術を活用した心理的障壁の軽減も目指しています。本講座を通して、将来の製造業を担う人材育成を支援してまいります。
技術面では、コネクティビティサービス「DMG MORI GATEWAY」の提供を開始いたしました。このサービスは工場内の工作機械や周辺機器をネットワークに接続し、DXを実現します。また、お客様のネットワーク構築に関する専門知識や人材の不足に対応し、ハードウェアの提供からクラウドへの接続までワンストップで対応します。さらに、工場内のすべての設備を接続することで様々な情報のデータ化が可能となり、稼働状況の可視化や生産性向上が実現します。今後もより多くのお客様ニーズに応えるため、高機能かつ信頼性の高い商品を市場へ投入してまいります。
販売面では、9月にドイツ・ハノーバーで実施される「EMO HANNOVER 2023」への出展を予定しております。その他、小規模商談会「テクノロジーフライデー」も引き続きグローバルに開催しております。今後もデジタルとリアルの両方でお客様とつながり、お客様ニーズに沿ったご提案を行ってまいります。
また、当社では「よく遊び、よく学び、よく働く」をモットーに掲げ、従業員の心身の健康を重要視し、継続的な健康施策を展開しております。2021年に健康経営宣言を発表し、健康管理増進センターを通じて食育支援や運動教室などの取組みを行っております。さらに、有給休暇の積極的な取得を推進するなど、従業員の充実した生活をサポートするために、公私のバランスを重視した様々な制度を導入しております。2023年には経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人2023」の大規模法人部門 ホワイト500に認定されました。今後も、従業員の心身のさらなる健康向上に向けた取組みを全社的に進めてまいります。
さらに、当社は持続可能な社会を目指し、人と自然が共生できる社会、資源循環型の社会に向けた取組みを行っております。この度、当社グループ最大の生産拠点である三重県・伊賀事業所に自家消費型太陽光発電システムを導入いたしました。2023年2月から第1期の発電が開始しており、今後第2期、第3期の発電開始も予定しております。第3期の発電開始後には、伊賀事業所の年間電力需要量の約30%を賄い、年間約5,300トンのCO₂排出量を削減することができます。さらに、奈良事業所でも太陽光発電システムの導入を計画している他、CO₂フリー電力の購入やバイオマス熱電併給システムの稼働など、様々な取組みを行っております。今後も再生可能エネルギーの活用拡大を図るとともに、CO₂排出量の削減に貢献してまいります。
セグメントの動向及び業績は以下のとおりです。なお、以下の売上収益においては、セグメント間の取引を相殺消去しております。
マシンツールセグメントではエネルギー、航空・宇宙、EV関連向けの業績が好調に推移いたしました。その結果、売上収益は164,385百万円(前年同四半期比15.8%増)となり、セグメント損益は16,523百万円(前年同四半期比50.6%増)のセグメント利益となりました。
インダストリアル・サービスセグメントでは、部品販売、修理復旧の業績が好調に推移いたしました。その結果、売上収益は85,135百万円(前年同四半期比11.7%増)となり、セグメント損益は14,783百万円(前年同四半期比19.2%増)のセグメント利益となりました。
②資産、負債及び資本の状況
(ⅰ)資産
流動資産は、主として棚卸資産が39,142百万円、現金及び現金同等物が3,830百万円増加したことにより、335,384百万円(前期比41,398百万円の増加)となりました。
非流動資産は、主として有形固定資産が14,984百万円、その他の無形資産が9,851百万円、のれんが9,071百万円増加したことにより、427,650百万円(前期比41,301百万円の増加)となりました。
この結果、資産合計は763,035百万円(前期比82,700百万円の増加)となりました。
(ⅱ)負債
流動負債は、主として社債及び借入金が20,611百万円、契約負債が10,828百万円、引当金が8,219百万円増加したことにより、335,805百万円(前期比54,475百万円の増加)となりました。
非流動負債は、主としてその他の金融負債が3,230百万円、社債及び借入金が2,779百万円増加したことにより、157,118百万円(前期比8,488百万円の増加)となりました。
この結果、負債合計は492,924百万円(前期比62,964百万円の増加)となりました。
(ⅲ)資本
資本は、主としてその他の資本の構成要素が10,360百万円、利益剰余金が9,282百万円増加したことにより、270,110百万円(前期比19,736百万円の増加)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、40,822百万円(前年同四半期61,378百万円)となりました。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、14,377百万円の収入(前年同四半期36,183百万円の収入)となりました。主な増加要因は、税引前四半期利益19,696百万円、営業債権及びその他の債権の減少額12,661百万円、減価償却費及び償却費12,560百万円であり、主な減少要因は、棚卸資産の増加額23,507百万円であります。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、21,212百万円の支出(前年同四半期21,639百万円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出12,490百万円、無形資産の取得による支出6,586百万円であります。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、7,137百万円の収入(前年同四半期4,726百万円の支出)となりました。主な増加要因は、短期借入金の純増加額51,228百万円であり、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出34,322百万円、配当金の支払額5,011百万円であります。
(2) 経営方針・経営戦略等
当期上半期において、グローバルで受注が好調に推移したことから、前事業年度の有価証券報告書に記載した今期目標とする経営指標について、下記のとおり修正いたしました。
(単位:億円)
連結受注高
売上収益
営業利益
前事業年度有価証券報告書
5,000
5,000
500
今回修正
5,200
5,250
525
(注)1.為替レートにつきましては、米ドルレートは135.0円、ユーロレートは148.0円と想定しております。
2.連結業績予想につきましては、現時点で入手可能な情報に基づき判断した見通しであり、実際の業績等は業況の変化等により、予測数値と異なる場合があります。
なお、経営方針及び経営戦略について重要な変更はありません。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の無形資産に計上された開発費を含む研究開発費の金額は、13,252百万円となっております。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
