【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態及び経営成績の状況
わが国経済は、社会経済活動の正常化が進み、設備投資や企業収益等に持ち直しの動きがみられました。しかしながら、物価上昇に加え、世界的な金融引締め等、引き続き景気を下押しするリスクが存在しており、依然として先行き不透明な状況にあります。
当社グループを取り巻く経営環境は、電力業界の設備投資抑制等により引き続き厳しい状況にありますが、脱炭素社会の実現と経済成長の両立に向け、「GX推進法」「GX脱炭素電源法」が成立、省エネの推進、再エネの主力電源化、原子力の活用等の具体的な道筋が示されたことは、当社グループにとってビジネス領域を拡大する好機であると考えております。また、電力需給ひっ迫対応と脱炭素電源による供給力等の確保を目的とした長期脱炭素電源オークションの導入により、既設火力発電所の改造工事やLNG火力発電所の新設工事等、脱炭素電源への設備投資が見込まれております。
このような状況の中、当社グループは、中期経営計画(2021年度~2023年度)の最終年度である2023年度において、最重点課題として掲げている「基盤事業の強靭化と新事業領域の更なる拡大による企業価値の向上」を果たすため、数値目標達成に向けて取り組んでおります。
具体的には、火力・原子力発電所の建設・点検・保守、福島第一原子力発電所の廃止措置関連業務や福島復興関連業務、原子力発電所の安全対策工事といった基盤事業に加えて、カーボンニュートラル社会実現に向けた再生可能エネルギー事業(バイオマス・太陽光・地熱・小水力等)をはじめとする新事業領域にも戦略的に進出してまいりました。
また、従来からの請負工事に留まることなく、エネルギービジネスにおけるバリューチェーン全体を手掛ける総合エンジニアリング企業として、お客さま・地域の脱炭素ニーズにワンストップで応えるソリューション提案や、長期脱炭素電源オークション案件、脱炭素先行地域関連案件、地域レジリエンス案件への営業活動を全国各地で精力的に展開し、中・長期的な受注・売上の拡大と利益の創出に鋭意取り組んでまいりました。
この結果、財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
①財政状態
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて8億91百万円減少し、1,076億22百万円となりました。これは主に現金預金が減少したことによるものであります。
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末と比べて18億81百万円減少し、406億93百万円となりました。これは主に支払手形・工事未払金等が減少したことによるものであります。
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べて9億90百万円増加し、669億29百万円となりました。これは主にその他有価証券評価差額金の増加によるものであります。
②経営成績
当第2四半期連結累計期間の受注高につきましては、大型公共施設の電気設備工事や変電所新設工事、太陽光・蓄電池設備設置工事、バイオマス燃料販売等の受注があったことから、277億90百万円(前年同期比9.6%増)となりました。
売上高は、バイオマス発電所の建設工事や製鉄所向け大型発電設備の更新工事、福島第一原子力発電所の廃止措置関連業務の進捗に加えて、昨年10月に営業運転を開始した当社グループ自前のバイオマス発電所の売電収入も貢献し、413億44百万円(前年同期比9.5%増)となりました。
次期繰越高は、1,084億22百万円(前年同期比6.5%減)となりました。
利益面につきましては、売上高の増加があったものの、柏崎刈羽原子力発電所6号機固定式消火設備配管溶接部の溶接不良に伴う再施工費用等の工事損失引当金の計上や原価回収基準を適用した工事の進捗等により原価率が高くなったことから、営業利益は10億2百万円(前年同期比28.9%減)となりました。経常利益は、為替変動に伴う為替差益やデリバティブ評価益の計上等により、17億28百万円(前年同期比19.1%増)となりました。また、四半期純利益から非支配株主帰属分を除いた結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は8億18百万円(前年同期比7.7%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(設備工事業)
受注高、売上高ともにエネルギー・産業部門や原子力部門の増加により、それぞれ250億20百万円(前年同期比1.5%増)、386億36百万円(前年同期比4.0%増)となりました。
セグメント利益は、36億69百万円(前年同期比4.9%減)となりました。
(その他の事業)
受注高は、27億68百万円(前年同期比303.0%増)となりました。
売上高は、27億5百万円(前年同期比340.2%増)となりました。
セグメント利益は、1億3百万円(前年同期はセグメント損失86百万円)となりました。
参考:セグメントの名称に対応した部門等の名称
セグメントの名称
部門等
設備工事業
グリーンエネルギー事業部門、エネルギー・産業部門、電力部門、原子力部門、溶接・検査センター、海外事業部
その他の事業
発電事業、不動産事業、リース・レンタル事業、保険代理業、製造・販売事業、卸売業
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて43億14百万円減少し、88億60百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローにより、資金は期首から28億12百万円の減少(前年同期は44億75百万円の資金増加)となりました。これは主に売上債権及び契約資産の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローにより、資金は期首から39億12百万円の減少(前年同期は23億55百万円の資金減少)となりました。これは主に投資有価証券の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローにより、資金は期首から23億81百万円の増加(前年同期は10億39百万円の資金減少)となりました。これは主に短期借入れによるものであります。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について、重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は44百万円であります。
