【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策を講じる中で、各種政策の効果や海外経済の改善により、持ち直しの動きが続くことが期待された一方、金融資本市場の変動等のリスクがあるなど、先行きの見通せない不透明な状況で推移しました。
このような状況の中にあって当社グループは、営業部門におきましては、営業活動の効率化と高度化を推進し、売上拡大に鋭意努力してまいりました。
生産工場及び工事工場におきましては、安全第一のもと、技術の伝承を進めると共に品質の向上や作業の効率化を推し進めてまいりました。
研究開発などの技術部門におきましては、新技術、新製品、新装置の開発ならびに既存技術の向上に取り組んでまいりました。
また、海外子会社におきましては、販売体制の強化を進めてまいりました。
その結果、当第3四半期連結会計期間末の財政状態及び当第3四半期連結累計期間の経営成績は、以下のとおりとなりました。
①財政状態
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、10,730百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,082百万円増加しました。これは、現金及び預金296百万円の減少がありましたが、商品及び製品190百万円、受取手形、売掛金及び契約資産385百万円、有形固定資産827百万円の増加が主な要因です。
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、3,910百万円となり、前連結会計年度末に比べ515百万円増加しました。これは、短期借入金130百万円、未払法人税等104百万円、賞与引当金100百万円の減少がありましたが、長期借入金612百万円の増加が主な要因です。
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、6,819百万円となり、前連結会計年度末に比べ567百万円増加しました。これは、利益剰余金529百万円の増加が主な要因です。
この結果、自己資本比率は63.1%(前連結会計年度末は64.4%)となりました。
②経営成績
当第3四半期連結累計期間の売上高は7,354百万円(前年同四半期比16.8%増)となりました。損益面におきましては、営業利益は724百万円(同52.8%増)、経常利益は738百万円(同37.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は586百万円(同52.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
工事施工は、積極的な提案型営業と高度技術の提供、徹底したコスト削減の実行により、受注拡大に努めました結果、トッププレート工事、電力関連現地機械加工工事の受注は減少しましたが、粉砕ミル工事、連続鋳造ロール肉盛工事、鉄鋼関連の保全工事の受注が増加したことにより、売上高は5,387百万円(前年同四半期比15.3%増)、セグメント利益は935百万円(同34.3%増)となりました。
溶接材料は、直販体制の優位性を活かし、新規顧客の開拓と既存顧客の更なる深耕による販売力強化に努めました結果、当社の主力でありますフラックス入りワイヤなどの製品の売上高は369百万円(前年同四半期比0.5%減)となりましたが、商品のアーク溶接棒、TIG・MIGなどの溶接材料の売上高は634百万円(同15.3%増)となり、溶接材料の合計売上高は1,003百万円(同8.9%増)、セグメント利益は150百万円(同14.0%増)となりました。
環境関連装置は、アルミインゴットの省エネ型加熱装置、自動車産業用粗材冷却装置の受注が増加したことにより、売上高は539百万円(前年同四半期比87.1%増)、セグメント利益は57百万円(同63.1%増)となりました。
その他は、自動車関連のアルミダイカストマシーン用部品の受注が増加したことにより、売上高は424百万円(前年同四半期比2.2%増)、セグメント利益は24百万円(同40.2%増)となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、42百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、除売却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
① 新設
事業所名
(所在地)
セグメント
の名称
設備の内容
投資予定金額
資金調達方法
着手及び完了予定年月
完成後の増加能力
総額
(千円)
既支払額
(千円)
着手
完了
加古川本社工場
(兵庫県加古川市)
工事施工
溶接材料
その他
統括業務施設、
溶接材料生産設備及び研究開発設備
2,329,200
763,746
自己資金
及び借入金
2022年8月
2023年10月
生産能力
約30%増加
② 除売却等
名古屋駐車場(土地)の売却は、2022年4月に完了いたしました。