【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1)経営成績の状況当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、行動制限の解除によって新型コロナウイルス感染症拡大の影響は緩和されてきたものの、長期化するウクライナ情勢や記録的な円安に伴う物価高騰の影響を受け、依然として不透明な状況が継続しております。当社グループを取り巻く事業環境につきましても、新型コロナウイルス感染症の影響を受け大きく変容しました。2021年10月に当社グループが実施した「新・フリーランス実態調査2021‐2022年版」(注1)によると、広義のフリーランス(注2)人口は新型コロナウイルス感染症流行前の2020年2月に実施した調査と比較し49%増の1,577万人にのぼり、経済規模は約24兆円となりました。さらに、自身の仕事への「プロ意識を持つフリーランス」が約8割存在し、高いスキルを持った人材がフリーランスに転身している動きが顕著とも言えます。また、仕事をしながら新たなスキルを習得したいという「学ぶ意欲」を持った人材がフリーランスの6割以上を占め、20~40代を中心にデジタルスキルの習得の需要が高まっています。今後さらに深刻化していくIT人材不足の課題の解消に対して、デジタルスキルを習得したフリーランスが貢献していくことが期待されます。当社グループはこのような環境において「個のエンパワーメント」をミッション、「すべてのビジネスを『ランサーの力』で前進させる」、「誰もが自分らしく才能を発揮し、『誰かのプロ』になれる社会をつくる」をビジョンとして、マッチングプラットフォームを通じた双方への価値提供を強化してまいりました。オンライン上でクライアント(企業)とランサー(個人)が直接マッチングするサービスである「Lancers」、クライアントのエンジニア・デザイナー・マーケター等の求人ニーズに対応して、エージェントを介してフリーランス人材を紹介するサービスである「Lancers Agent」を当社の主力事業に位置付け、堅調に事業を拡大しております。当第3四半期連結会計期間においては上期同様に、販管費の適正化と主力2事業の成長戦略を推進してまいりました。マーケットプレイス事業の主要サービスである「Lancers」においては、マーケティングやプロダクトの各施策効果が表出し、新規クライアント獲得課題の解決に向けて前進しました。今後もクライアントの利用促進に向け、プロダクトのアップデートに取り組んでまいります。一方、エージェント事業においては、一人あたり売上総利益の拡大に向け組織拡大をしてまいりましたが、営業組織を戦力化する仕組み構築が遅延しており、予想より成長が乖離しております。そのため、2023年4月にエージェント事業の主要サービスである「Lancers Agent」を運営するランサーズエージェンシー株式会社を当社に吸収合併し、これまでのデータベース連携に加え、マーケティング・営業組織の強化を図ることで成長を加速してまいります。さらに経営資源の効率化による収益改善を行ってまいります。また、第1四半期に子会社化した高度プロフェッショナル人材のマッチングプラットフォームを運営する株式会社ワークスタイルラボにおいても、ランサーズプラットフォームとの連携等を開始し、今後のさらなるシナジーの創出を目指し、エージェント事業の成長性及び収益性の改善に努めてまいります。 以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は3,470,214千円(前年同期比15.4%増)となり、営業損失は304,828千円(前年同期は営業損失232,601千円)、経常損失は299,940千円(前年同期は経常損失227,918千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は306,685千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失295,671千円)となりました。 なお、当社グループはプラットフォーム事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。
(注1)「新・フリーランス実態調査2021-2022年版」は、当社グループが株式会社マクロミルに依頼した、過去12か月に仕事の対価として報酬を得た全国の20歳以上の成人男女を対象にして2021年9月から10月にかけて実施した調査であり、3,094人から回答を得てまとめたものです。(注2)「広義のフリーランス」とは、特定の会社に属さずに報酬を得ている「専業フリーランス」に加え、専業フリーランスではないが直近1年間にフリーランスとしての報酬を得たことがある人(副業をしている一般の会社員等)を含んだグループを示します。「新・フリーランス実態調査2021-2022年版」ではフリーランスを①副業系すきまワーカー、②複業系パラレルワーカー、③自由業系フリーワーカー、④自営業系独立オーナーの4つに分類しており、広義のフリーランスにはこの4タイプのフリーランスが含まれます。
(2)財政状態の分析(資産)当第3四半期連結会計期間末における総資産につきましては、前連結会計年度末と比較して128,106千円増加し、2,968,566千円となりました。これは主に、流動資産において現金及び預金が307,078千円減少したものの、無形固定資産においてのれんが248,444千円、ソフトウェアが227,095千円増加したこと等によるものです。
(負債)当第3四半期連結会計期間末における負債につきましては、前連結会計年度末と比較して429,876千円増加し、2,081,909千円となりました。これは主に、流動負債において買掛金が116,176千円、固定負債において長期借入金が378,200千円増加したこと等によるものです。
(純資産)当第3四半期連結会計期間末における純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して301,770千円減少し、886,656千円となりました。これは主に、譲渡制限付株式報酬としての新株式発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ2,294千円増加したものの、親会社株主に帰属する四半期純損失を306,685千円計上したこと等によるものです。
(3)経営方針・経営戦略等当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、(6)に記載した事項を除き、重要な変更はありません。
(5)研究開発活動該当事項はありません。
(6)事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策当社グループは、「第2 事業の状況 1事業等のリスク」に記載のとおり、現時点において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。それに対し、当社グループは当該重要事象等を解消するべく、以下の対応策を講じることにより収益改善及び財務基盤の安定に取り組んでまいります。
①事業の選択と集中当社グループの事業ポートフォリオの見直しを行っております。具体的には、当連結会計年度においてマネージドサービス事業の完全撤退をすることで当社グループの収益性改善を図り、成長性・収益性の高いマーケットプレイス事業とエージェント事業の主力2事業への投資に集中し成長角度を上げていきます。さらに、2022年6月に子会社化した株式会社ワークスタイルラボとの連携や協業を強化していくことで事業シナジーを創出し、当社グループの競争力を強化してまいります。
②主力2事業の収益性の改善マーケットプレイス事業においては、前連結会計年度にプロダクト・マーケティング・新規サービス投資を強化したものの、投資効果が後ろ倒しとなっております。そのため、当連結会計年度においては、より規律ある投資を推進しております。具体的には、前連結会計年度において効果のあった施策への集中やテイクレート改善等当該事業の売上総利益の拡大及び収益安定化に向けた投資になります。2022年10月手数料改定の実施やプロダクトアップデートにより一定の効果が現れております。 また、エージェント事業については、組織拡大や付加価値の高いコンサルティング領域への職種拡大等売上総利益の拡大を推進するとともに、営業活動の効率化による一人あたり売上総利益を拡大することで収益性の改善も進めております。さらに、2023年4月に主要サービス「Lancers Agent」を運営するランサーズエージェンシー株式会社を吸収合併し、マーケティング・営業組織の強化を図り成長を加速させるとともに、経営資源の効率化による収益性改善にも着手してまいります。
③販管費のさらなる適正化 当社グループは、事業拡大のための先行投資が続いたことにより、販管費が増加しております。このような状況を鑑み、当社グループでは、当連結会計年度において、すべての販管費の見直しを行い、適正なコストコントロールができる状態に改善をしております。また、稟議等のワークフローのプロセス改善や組織体制の適正化・強化等の改善策も行い、生産性高く事業運営ができるようプロセス及び組織の整備を進めております。
④資金の確保 現金及び預金については、前連結会計年度末1,600,779千円から当第3四半期連結会計期間末は、1,293,700千円と減少しております。しかしながら、従来より主要取引銀行との当座貸越契約を締結することで、安定的な資金調達枠を確保し、それに加えてコミットメントライン契約も締結し、機動的な資金調達枠も確保しております。その結果、総額1,210,000千円の資金調達枠を確保しており、当社グループの事業運営資金について充分な水準を維持することが可能な状態となっております。
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