【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当第2四半期連結累計期間の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の分析当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中、感染者数の減少により景気回復の動きが期待される一方、ロシア・ウクライナ情勢長期化による資源価格の高騰、それに伴う物価高の懸念、急激な円安の進行等、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループの属する医療業界では、新型コロナウイルス感染症「第7波」による発熱外来の逼迫や医療従事者の感染増加等により、医療提供体制が一時困難な状況に陥ったこともあり、引き続き新型コロナウイルス感染症等にも対応できる効率的・効果的で質の高い医療提供体制の構築が求められております。このような状況の下、当社グループにおきましては、トータルパックプロデュース事業のプロジェクト案件が順調に推移し、新たにキングラン株式会社が当社グループに参画した一方、全事業に共通してエネルギー価格や原材料価格高騰の影響を受けました。以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は263,520百万円(前年同四半期連結累計期間比12.3%増)、営業利益は7,971百万円(前年同四半期連結累計期間比5.0%増)、経常利益は7,498百万円(前年同四半期連結累計期間比1.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,143百万円(前年同四半期連結累計期間比0.6%増)となりました。
セグメントごとの業績を示しますと次のとおりであります。
a トータルパックプロデュース事業トータルパックプロデュース事業におきましては、引き続きメーカー系で電装部品調達難や原材料価格の高騰の影響を受けた一方で、プロジェクト案件の完成及び新規受注が堅調に推移いたしました。また、本年4月から保険適用対象部位が拡大したことにより重粒子線がん治療施設における新規外来受診者数及び治療件数が増加いたしました。この結果、売上高は48,651百万円(前年同四半期連結累計期間比40.2%増)、セグメント利益(営業利益)は2,684百万円(前年同四半期連結累計期間比20.7%増)となりました。
b メディカルサプライ事業メディカルサプライ事業におきましては、感染症対策補助予算等による案件は減少いたしましたが、新規SPD施設稼働が順調に推移したことに加え、手術症例数が増加したこと等により診療材料需要が回復いたしました。この結果、売上高は184,681百万円(前年同四半期連結累計期間比6.5%増)、セグメント利益(営業利益)は2,687百万円(前年同四半期連結累計期間比1.6%増)となりました。
c ライフケア事業ライフケア事業におきましては、給食事業において食材高騰の影響を受けるとともに、新規M&A関連費用等を計上いたしました。一方で、介護事業では引き続き高い入居率を維持するとともに経営効率化が進捗いたしました。この結果、売上高は15,472百万円(前年同四半期連結累計期間比23.7%増)、セグメント利益(営業利益)は1,111百万円(前年同四半期連結累計期間比10.4%減)となりました。
d 調剤薬局事業調剤薬局事業におきましては、小規模のM&Aや経営効率化等を実施いたしましたが、薬価改定の影響及び新規出店に伴う先行費用の計上等により業績は低調に推移いたしました。この結果、売上高は14,715百万円(前年同四半期連結累計期間比4.5%増)、セグメント利益(営業利益)は1,419百万円(前年同四半期連結累計期間比8.2%減)となりました。
② 財政状態の分析当第2四半期連結会計期間末の資産は360,355百万円となり、前連結会計年度末と比べて25,280百万円増加いたしました。その主な要因は、「受取手形、売掛金及び契約資産」が3,928百万円減少した一方、「のれん」が7,115百万円、「現金及び預金」が5,549百万円、「建物及び構築物」が3,152百万円及び「商品及び製品」が2,715百万円増加したこと等によるものであります。負債は235,087百万円となり、前連結会計年度末と比べて22,331百万円増加いたしました。その主な要因は、「支払手形及び買掛金」が1,449百万円減少した一方、「短期借入金」が9,302百万円、「長期借入金」が5,142百万円、「電子記録債務」が1,466百万円増加したこと等によるものであります。純資産は125,267百万円となり、前連結会計年度末と比べて2,949百万円増加いたしました。その主な要因は、配当の支払いにより「利益剰余金」が3,868百万円減少した一方、「親会社株主に帰属する四半期純利益」により「利益剰余金」が4,143百万円、「その他有価証券評価差額金」が1,357百万円増加したこと等によるものであります。以上の結果、当第2四半期連結会計期間末の自己資本比率は33.6%(前連結会計年度末比1.7ポイント減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは7,046百万円の収入(前年同四半期連結累計期間比4,515百万円収入増)となりました。これは主に、「法人税等の支払額」が4,648百万円、「仕入債務の減少額」が4,078百万円あった一方、「売上債権の減少額」が7,582百万円、「税金等調整前四半期純利益」が7,543百万円あったこと等によるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは5,021百万円の支出(前年同四半期連結累計期間比2,833百万円支出増)となりました。これは主に、「連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入」が382百万円あった一方、「連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出」が2,998百万円、「有形固定資産の取得による支出」が1,395百万円あったこと等によるものであります。財務活動によるキャッシュ・フローは2,514百万円の収入(前年同四半期連結累計期間比7,825百万円収入増)となりました。これは主に、「配当金の支払額」が3,868百万円、「長期借入金の返済による支出」が2,763百万円あった一方、「短期借入金の純増加額」が8,830百万円あったこと等によるものであります。以上の結果、当第2四半期連結累計期間における「現金及び現金同等物」の残高は、前連結会計年度末に比べて4,680百万円増加し、77,484百万円となりました。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は174百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動に重要な変更はありません。
(5) 従業員数連結会社の状況当第2四半期連結累計期間において、キングラン㈱及びその子会社11社を連結子会社としたことにより、トータルパックプロデュース事業において従業員数が526名、ライフケア事業において従業員数が334名、それぞれ増加しております。なお、従業員数は就業人員数であります。
(6) 主要な設備当第2四半期連結累計期間において、キングラン㈱及びその子会社11社を連結子会社としたことに伴い、設備が増加しております。 2022年9月30日現在
会社名
事業所名(所在地)
セグメントの名称
設備の内容
帳簿価額(百万円)
従業員数(名)
建物及び構築物
土地(面積㎡)
賃貸不動産(面積㎡)
その他
合計
キングラン・メディケア㈱
本社他(東京都千代田区他)
トータルパックプロデュース事業
事務所他
203
468(10,614)
―(-)
2,096
2,769
179
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