【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における当社グループの事業環境は、ロシア・ウクライナ情勢等の影響によるエネルギー・原材料価格の上昇、欧米におけるインフレ加速に伴う政策金利の引き上げの継続などにより景気の減速がみられ、また中国のゼロコロナ政策や、米中の貿易摩擦激化など先行き不透明な状況が続いています。
このような環境のもと、半導体・電子デバイス・プリント基板市場においては、5Gの実用化やIoT・AIの活用進展により生産の稼働は高水準で推移し、設備投資は好調であった一方で、フラットパネルディスプレイ市場ではモバイルやモニター向けなどの液晶パネル需要の一巡に伴い、液晶パネルメーカー各社では在庫調整のための稼働の引き下げが続いています。また、映像関連市場においては、ゼロコロナ政策を実施してきた中国市場を除き、世界全般で映画館の営業再開や稼働の回復が進みました。
当第3四半期連結累計期間の平均為替レートは、米ドルが前第3四半期連結累計期間に比べ、25円円安の136円となりました。
その結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は1,283億6千2百万円(前年同期比17.0%増)、営業利益は135億2千7百万円(前年同期比25.2%増)、経常利益は180億3千9百万円(前年同期比43.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は120億7千8百万円(前年同期比18.6%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(光源事業)
[放電ランプ]
露光用UVランプについては、為替の円安による増収効果に加え、5Gの実用化やIoT・AIの活用進展などを背景とした半導体や電子デバイス向け需要が堅調に推移したものの、液晶パネルディスプレイ向け需要がパネルメーカー各社の生産調整に伴い減少し、UVランプ全体で減収となりました。
シネマプロジェクター用クセノンランプについては、中国でのゼロコロナ政策による行動制限継続の影響を受けつつも、全世界的に映画館の営業再開や稼働の回復が進んだことから、リプレイスランプの販売が増加しました。その結果、放電ランプ全体としては、前年同期比で増収となりました。
[ハロゲンランプ]
OA用ハロゲンランプについては、セットメーカーの部材不足問題の解消が進みOA機器需要が回復したことから、販売が増加しました。また、半導体市場活況の動きに伴い、半導体製造工程で使用される熱処理用ランプの販売が増加しました。その結果、ハロゲンランプは、前年同期比で増収となりました。
また、主に欧米市場向けに複数用途で販売していたナトリウムランプにて、急速な固体光源化の影響を背景にランプ需要が縮小し、棚卸資産の評価損が発生しました。
以上の結果、光源事業の売上高は475億5千9百万円(前年同期比9.9%増)、セグメント利益は72億4千7百万円(前年同期比3.6%増)を計上いたしました。
(光学装置事業)
半導体・電子デバイス・プリント基板市場においては、5Gの実用化やIoT・AI進展に伴うデータセンター向けサーバー需要等の高まりが継続していることから、最先端ICパッケージ基板向け分割投影露光装置、パッケージ・プリント基板向け直描式露光装置の販売が増加しました。一方で、液晶パネル需要が一巡したことにより関連する設備投資が縮小し、液晶パネル向け装置の販売は減少しました。また、EUVリソグラフィマスク検査用EUV光源については、前期以前に販売した光源の稼働が好調に推移したことから保守メンテナンスの販売は増加したものの、光源の販売は需要の一時的な調整局面にあり減少しました。
以上の結果、光学装置事業の売上高は416億3千9百万円(前年同期比17.7%増)、セグメント利益は62億8千5百万円(前年同期比78.4%増)を計上いたしました。
(映像装置事業)
シネマ分野では、欧米を中心に映画館の営業再開や稼働の回復が進み、設備投資需要も回復傾向にあるなかで、半導体等の部材不足の影響を受け、デジタルシネマプロジェクターの販売は減少しましたが、為替の円安効果により増収となりました。一般映像分野においては、イベント等の再開の動きなどにより北米市場を中心に需要の回復が進み映像関連製品の販売が増加したことや、為替の円安効果により増収となりました。一方で、映像装置事業全体で、部材不足問題が長期化していることから、部材調達コストが増加傾向にあります。
以上の結果、映像装置事業の売上高は362億8千9百万円(前年同期比26.3%増)、セグメント損失は2億3千9百万円(前年同期はセグメント利益9千6百万円)を計上いたしました。
(その他事業)
新型コロナウイルス感染症再拡大の影響から後ろ倒しとなっていた各種成型機などを中心に投資の回復が進み、販売が増加しました。
以上の結果、売上高は29億1千6百万円(前年同期比18.1%増)、セグメント利益は1億3千8百万円(前年同期比49.2%増)を計上いたしました。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、3,177億6千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ33億2千7百万円減少いたしました。主な減少要因は、外部借入の返済、配当支払、納税及び自己株式購入等による現金及び預金の減少であります。一方、主な増加要因は、光学装置等の受注増加による棚卸資産の増加であります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債は、787億4千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ71億4千7百万円減少いたしました。主な減少要因は、外部借入の返済による1年内返済予定の長期借入金の減少であります。一方、主な増加要因は、材料等の仕入増加に伴う支払手形及び買掛金の増加であります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、2,390億2千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億1千9百万円増加いたしました。主な増加要因は、当第3四半期連結会計期間末にかけて円安が進行したことによる為替換算調整勘定の増加及び親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことによる利益剰余金の増加であります。一方、主な減少要因は、配当支払による利益剰余金の減少及び自己株式の増加であります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、85億1百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
