【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績に関する説明
新型コロナウイルス禍により日本のみならず世界全体としてDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の波が押し寄せ、本格的なデジタル・ソーシャル時代が到来し、当社グループが事業を展開するマーケティング領域においてもDXの流れは加速しております。
このような背景のもと、当社グループでは、企業のマーケティングDXへの対応を支援するため、自社開発のマーケティングSaaSツールの提供やSNS活用を中心としたソリューション提供といった『顧客企業と人をつなぐ』BtoBビジネスを展開しております。
中期テーマとして「マーケティングDX支援企業として圧倒的ポジションの確立」を掲げており、2023年12月期のグループ方針といたしましては、『2025年の連結売上高100億円突破に向けて、新規顧客獲得強化とグループの総合力による更なる成長』を掲げております。
前連結会計年度に引き続き、当第1四半期連結会計期間においてもコロナ禍による業績へのマイナスの影響はなく、むしろコロナ禍をきっかけとしたマーケティングDXの需要拡大は当社にとって追い風となっております。
しかしながら、海外SaaS事業のメインターゲットであるゲーム業界において、コロナ禍による巣ごもり需要の後退およびiOS/アンドロイドのプライバシー強化に伴うターゲティング精度の低下によって、2022年後半に売上が鈍化したことを受けて、当第1四半期に不採算タイトルや人員の整理を行う企業が多く、広告予算を大幅に縮小する動きが見られた結果、海外SaaS事業の売上高は一時的に大きく減少する形となりました。
それに伴い、当第1四半期連結会計期間における売上高は1,010,409千円(前年同期比3.0%減)、営業利益は37,720千円(前年同期比85.2%減)と、いずれも前年同期の実績を下回る結果となりました。なお、ストック売上比率は47.8%(前年同期比1.0pt増)、SaaS ARR※は16.47億円(前年同期比6.9%減)となりました。
※SaaS ARR:国内SaaS事業のARRと海外SaaS事業のARRの合計。
※ARR:Annual Recurring Revenueの略(年間経常収益)。ストック売上に該当するSaaSツールにおける各四
半期末の月次リカーリング売上高を12倍して算出。既存契約が更新のタイミングで全て更新される前提
で、四半期末の翌月からの12ヶ月で得られると想定される売上高を表す指標。
当社の報告セグメントは、マーケティングDX支援事業の単一セグメントとしておりますが、事業区分ごとの概況・戦略は以下の通りであります。
①国内SaaS事業
自社開発のマーケティングSaaSツールの提供及びSaaSで補いきれないマーケティングDX施策の提供、さらにはカスタマーサクセス人員がサポートすることによって、顧客企業のマーケティング人材の質的・量的な不足を補い、効率的かつ効果的に成果を上げるための支援を行っております。ダイレクトマーケティングの成果向上を実現するツール「Letro(レトロ)」、動画作成ツール「LetroStudio(レトロスタジオ)」、Twitterによるプロモーションを効率的に行うためのツール「echoes(エコーズ)」が主要ツールとなっております。
2023年戦略としては、引き続き競争優位性を確立した「Letro」の成長に注力し、提案メニューの強化(早期立ち上げ)・営業人材の拡充等によって新規獲得を強化する方針です。当第1四半期連結累計期間におきましては、「Letro」の新機能として「UGC薬機法チェック機能」を業界に先駆けて2023年2月より提供を開始いたしました。プロダクト強化・提案メニュー拡充等によってLetro ARRは5.27億円(前年同期比74.3%増)に成長しております。
その結果、当第1四半期の売上高は四半期過去最高の361,226千円(前年同期比7.3%増)、ストック売上比率は55.8%(前年同期比10.8pt増)、ARRは8.31億円(前年同期比35.1%増)に拡大にいたしました。2024年末のARR20億円の目標に向けて、2023年末にARR10億円の達成を目指してまいります。
②海外SaaS事業
シンガポールの連結子会社であるCreadits Pte. Ltd.(以下、「Creadits」という。)は、3D広告クリエイティブ制作における高品質・ハイスピード・低価格を実現する仕組みを提供するサービス「Craft(クラフト)」をグローバルに展開しております。顧客企業はメタバース時代を牽引する欧米のゲーム会社中心で、新興国分業体制による「リモートでつながったマイクロファクトリー(小型制作工場)」を構築していることが最大の強みとなっています。
当第1四半期連結累計期間におきましては、メインターゲットであるゲーム業界において、コロナ禍による巣ごもり需要の後退およびiOS/アンドロイドのプライバシー強化に伴うターゲティング精度の低下によって、2022年後半に売上が鈍化したことを受けて、当第1四半期に不採算タイトルや人員の整理を行う企業が多く、広告予算を大幅に縮小する動きが見られました。そのため、2022年12月(前期第4四半期)に発生した最大顧客の一時解約の影響に加え、イレギュラーな形での一時休止、解約発生・新規獲得苦戦となった当第1四半期の海外SaaS事業の売上高は一時的に大きく減少する形となりました。
その結果、当第1四半期の売上高は221,085千円(前年同期比33.5%減)、ストック売上比率は86.0%(前年同期比1.2pt増)、ARRは8.15億円(前年同期比29.3%減)で着地しております。
今後につきましては、ゲーム会社の収益性の高いタイトルへの予算は回復に向かう見通しであり、一時休止顧客の半数以上が第2四半期で取引再開の予定となっております。ゲーム会社のマーケティング広告制作はマーケット不況時に削られやすい予算であるため、下期からは、安定的な需要が見込まれる『ゲーム制作支援』を追加する予定である他、世界Top300のゲーム会社を中心に新規顧客獲得を強化する方針でございます。最大顧客の取引再開は未定であるものの、中長期的な成長シナリオには変更はなく、2024年末のARR40億円の目標に向けて、2023年末にARR20億円の達成を目指してまいります。
③ソリューション事業
ファンの存在をマーケティングに活用し、ビジネスの成長を目指す概念が浸透しつつある中で、「SNS活用」や「ファンとの関係構築・強化」をキーワードに、顧客企業のマーケティングDX課題において企画立案から施策の実行までを包括的に支援する事業を行っております。売上成長の柱として顧客企業のSNS活用を支援する受託プロジェクト(SNSアカウント運用とデジタル広告運用)を中心に展開しており、昨今では、受託プロジェクトの業務効率や企画制作力を向上させるSaaSツールの開発・提供、Z世代のデジタル人材育成も推進しております。
2023年戦略としては、企画提案の強化・営業人材の拡充によって受託プロジェクトのアカウント数の増加を目指す他、低額SaaSツールをドアノック商材として業種・社数を拡大させる方針です。強みであるクリエイティブ制作力をベースにTikTokやYouTubeなど広告媒体を拡大させており、成果・企画提案力が向上しております。また、当第1四半期は年度末需要も旺盛であったため、好調に推移いたしました。
その結果、当第1四半期の売上高は四半期過去最高の357,603千円(前年同期比17.9%増)で着地いたしました。ストック売上比率の高い事業性質ではないものの、ストック売上比率は23.5%(前年同期比7.0pt増)に拡大しております。
④中国進出支援事業
近年急速に市場が拡大している越境ECへの出店による中国進出をしたい日本企業等に対し、日本の商品に愛着のある在日中国人や中華圏で人気のある日本人インフルエンサーの発信力を活用したプロモーション等の支援を行っております。インバウンド市場において訪日外国人をターゲットに商品やサービスを提供したい企業への支援については、新型コロナウイルス禍において需要が縮小していたものの、人の往来制限が緩和されたことにより需要回復傾向となっております。
2023年の戦略としては、営業人員の拡充・WEBセミナーなど露出増加によって、越境EC支援・インバウンド支援ともに新規獲得を強化し、支援プロジェクト数の増加を目指しております。当第1四半期においては越境ECの強みである認知施策の需要が減少したものの、訪日旅行者の増加によりインバウンド支援の売上が増加いたしました。
その結果、当第1四半期の売上高は70,494千円(前年同期比2.5%増)となりました。ストック売上比率の高い事業性質ではないものの、ストック売上比率は10.0%(前年同期はストック売上の概念が無し)となっております。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は1,010,409千円(前年同期比3.0%減)となり、売上総利益は770,026千円(前年同期比4.9%減)、営業利益は37,720千円(前年同期比85.2%減)、経常利益は47,145千円(前年同期比84.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失は2,654千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益208,218千円)となりました。
前第1四半期連結累計期間
(自 2022年1月1日
至 2022年3月31日)
当第1四半期連結累計期間
(自 2023年1月1日
至 2023年3月31日)
前年同期比
売上高
1,041,145千円
1,010,409千円
△3.0%
売上総利益
809,768
770,026
△4.9%
営業利益
254,134
37,720
△85.2%
(2)財政状態に関する説明
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて125,653千円減少し、4,443,388千円となりました。これは主に、現金及び預金が192,688千円減少した一方で、受取手形及び売掛金が26,444千円、その他流動資産が23,121千円それぞれ増加したこと等によるものであります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて124,941千円減少し、1,225,498千円となりました。これは主に、未払法人税等が92,345千円、1年内返済予定長期借入金が36,664千円、長期借入金が22,716千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べて712千円減少し、3,217,890千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失2,654千円を計上したこと等によるものであります。
#C6081JP #アライドアーキテクツ #サービス業セクター
