【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績に関する説明
新型コロナウイルス禍により大きく事業環境が変化する中、日本のみならず世界全体としてDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の波が押し寄せ、本格的なデジタル・ソーシャル時代が到来しようとしています。また当社グループが事業を展開するマーケティング領域におきましてもDXの流れは一気に加速しております。
このような背景のもと、当社グループでは、企業のマーケティングDXへの対応を支援するため、自社開発のマーケティングSaaSツールの提供やSNS活用を中心としたソリューション提供といった『顧客企業と人をつなぐ』BtoBビジネスを展開しております。
中期テーマとして「マーケティングDX支援企業として圧倒的ポジションの確立」を掲げており、今期2022年12月期は『来期以降の飛躍に向けてプロダクト・サービスを磨き上げ、グループ成長力の更なる向上を目指す』という方針のもと成長投資を実施しております。
当第3四半期連結累計期間においても新型コロナウイルスによる業績へのマイナスの影響はなく、むしろコロナ禍をきっかけとしたマーケティングDXの需要拡大は当社にとって追い風となっており、売上高・営業利益ともに第3四半期(7‐9月)で四半期過去最高を更新いたしました。また、ストック売上比率は60.6%(前年同期比20.9pt増)に拡大、SaaS ARR※は26.04億円(前年同期比2.0倍)と大幅に拡大しております。
※SaaS ARR:国内SaaS事業のARRと海外SaaS事業のARRの合計。
※ARR:Annual Recurring Revenueの略。年間経常収益。ストック売上に該当するSaaSツールにおける各四半期末の月次リカーリング売上高を12倍して算出。既存契約が更新のタイミングですべて更新される前提で、四半期末の翌月からの12ヶ月で得られると想定される売上高を表す指標。
当社の報告セグメントは、マーケティングDX支援事業の単一セグメントとしておりますが、事業区分ごとの概況は以下のとおりであります。
①国内SaaS事業
自社開発のマーケティングSaaSツールの提供及びSaaSで補いきれないマーケティングDX施策の提供、さらに はカスタマーサクセス人員がサポートすることによって、顧客企業のマーケティング人材の質的・量的な不足 を補い、効率的かつ効果的に成果を上げるための支援を行っております。ダイレクトマーケティングの成果向 上を実現するツール「Letro(レトロ)」、動画作成ツール「LetroStudio(レトロスタジオ)」、Twitterによるプロモーションを効率的に行うためのツール「echoes(エコーズ)」が主要ツールとなっております。
2022年戦略としては、『プロダクトの強化』、『提案メニューの拡充』、『カスタマーサクセスの強化』の3つを重点ポイントとし、人材を中心に成長投資を実施しております。また、競争優位性を確立した「Letro」を注力商材に据え、ストック売上の増加・月額顧客平均単価の向上を目指しております。
当第3四半期連結累計会計期間におきましては、今期戦略とおりに「Letro」の売上が前年同期比で約2倍に拡大いたしました。「Letro」上位顧客の従量課金売上の増加に加え、第3四半期(7‐9月)での高単価の大手新規獲得により、ストック売上における月額顧客平均単価が6四半期連続で上昇しております。また、2022年9月、「Letro」新機能として『レビュー項目設定機能』を追加するなど更なる機能強化をしております。
その結果、第3四半期(7‐9月)でストック売上が四半期過去最高を更新し、ストック売上比率は62.7%(前年同期比13.8pt増)に上昇、ARRは8.38億円(前年同期比38.4%増)に拡大にいたしました。Letro ARRについては5.26億円(前年同期比1.9倍)に成長しております。
②海外SaaS事業
シンガポールの連結子会社であるCreadits Pte. Ltd.(以下、「Creadits」という。)は、欧米を中心とし たグローバル市場において、高品質な広告クリエイティブ制作を低コストで効率的に行いたいゲーム会社を中 心とした企業に対し、独自に構築したグローバルなクリエイターネットワークを活用した広告クリエイティブ を制作・納品するサービス「Craft(クラフト)」を提供しております。
2022年戦略としては、『スキル特化型クリエイターの拡充・内製力強化の2軸での供給力を向上』、『カス タマーサクセス人材の拡充』、『新SaaSツール開発による生産性向上』の3つを重点ポイントとし、ストック 売上の増加・月額顧客平均単価の向上を目指しております。メタバース時代を牽引するゲーム業界における3D 動画クリエイティブ需要に応えるべく、人材を中心とした成長投資により供給量・供給スピードをさらに高めております。
当第3四半期連結累計会計期間におきましては、2022年5月、マレーシアの制作チームを吸収し、新たな拠点を増設した他、内部クリエイターを中心とした人材拡充など積極的な成長投資を実施いたしました。既存顧客の従量課金の堅調な推移により平均単価の上昇が続いている他、クリエイターのインハウス化がハイペースで進捗したことにより収益性が向上しております。
その結果、第3四半期(7-9月)において四半期過去最高売上を更新し、ストック売上比率は90.6%(前年同期比36.6pt増)に上昇、ARRは17.45億円(前年同期比2.6倍)に拡大するなど、『ゲーム業界×3Dクリエイティブ制作』にフォーカスした戦略によって高成長を続けており、2024年末のARR目標40億円の達成を目指してまいります。
③ソリューション事業
ファンの存在をマーケティングに活用し、ビジネスの成長を目指す概念が浸透しつつある中で、「SNS活用」 や「ファンとの関係構築・強化」をキーワードに、顧客企業のマーケティングDX課題において企画立案から施 策の実行までを包括的に支援する事業を行っております。「SNSアカウント運用」・「ファンベース実行支援」・「デジタル広告運用」といった既存事業に加えて、新規事業としては株式会社ネクストバッターズサークル(2021年4月設立の新会社)において、SNS運用に必要なリソースのシェアリングサービス『QUMIAI(クミアイ)』を2022年2月から提供開始しました。また、2022年8月にデジタル広告運用の強化を目的として、株式会社デジタルチェンジを子会社化しました。
2022年戦略としては、『旺盛な需要に応えるべく人材中心に成長投資を実施し、既存顧客との更なる取引拡 大』、『これまでの大企業中心の顧客構成に加え、新規事業における低額のSaaSツールをドアノック商材とし て中小企業にもアプローチすることで顧客層を拡大』の2つを重点ポイントとして事業を推進しております。
当第3四半期連結累計会計期間においては、人材を中心とした成長投資が順調に進捗いたしました。
④中国進出支援事業
近年急速に市場が拡大している越境ECへの出店による中国進出をしたい日本企業等に対し、日本の商品に愛 着のある在日中国人や中華圏で人気のある日本人インフルエンサーの発信力を活用したプロモーション等の支 援を行っております。インバウンド市場において訪日外国人をターゲットに商品やサービスを提供したい企業 への支援については、新型コロナウイルス禍において人の往来が制限されていることから縮小しております。
2022年の戦略としては、『インフルエンサーを拡充し中国越境EC支援における影響力の増加』、『美容・健康食品業に加えて新たに中国進出したい顧客層の開拓』の2つを重点ポイントとして事業を推進しております。
当第3四半期連結累計会計期間においては、SNS運営支援人材の拡充や、SNSにファンを増やすためのコンテンツ制作費・広告宣伝費の投下などの成長投資を実施いたしました。第3四半期(7-9月)においては中国ロックダウンに伴う物流停止などの影響が緩和され、物流の回復に伴い11月の中国最大のECイベント「独身の日」の事前プロモーションを想定以上に獲得するなど、越境EC支援の需要が回復基調となっております。また、2022年9月、連結子会社の株式会社オセロにおいて、日本人女性YouTuberとして国内最多チャンネル登録者数を誇る木下ゆうか氏と中国展開における独占マネジメント契約を締結するなど、インフルエンサーの拡充にも成功いたしました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は3,349,703千円となり売上総利益は2,593,466千円(前年同期比29.4%増)、営業利益は750,039千円(前年同期比30.2%増)となりました。経常利益は、為替差益及び持分法による投資損失を計上したこと等により969,730千円(前年同期比49.8%増)となり、また親会社株主に帰属する四半期純利益は、投資有価証券売却益等が前年同期と比較して減少したものの695,423千円(前年同期比20.5%増)となりました。
前第3四半期連結累計期間
(自 2021年1月1日
至 2021年9月30日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2022年1月1日
至 2022年9月30日)
前年同期比
売上高
4,535,517千円
3,349,703千円
-(注)
売上総利益
2,004,265
2,593,466
+29.4%
営業利益
575,851
750,039
+30.2%
(注)第1四半期連結会計期間の期首より、「収益認識に関する会計基準」等を適用しているため、当該基準適用前の前第3四半期連結累計期間の実績値に対する増減率は記載しておりません。
(2)財政状態に関する説明
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて667,951千円増加し4,496,393千円となりました。これは主に、現金及び預金が539,441千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて87,181千円増加し、1,436,135千円となりました。これは主に、新規の借入に伴い、長期借入金(1年内返済予定長期借入金を含む)が194,528千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べて580,769千円増加し、3,060,258千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことにより利益剰余金が676,304千円増加し、為替換算調整勘定が174,746千円減少したこと等によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
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