【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の活動制限の緩和を受け、持ち直しが見られました。しかしながら、7月以降の新型コロナウイルス感染症の急拡大、半導体の供給不足、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化及び記録的な円安等、引き続き先行き不透明な状況が続いており、下振れリスクには十分注意する必要があります。
このような経済環境の中、当社グループは、お客様の持続的成長に必要不可欠なデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現するトータルITサービス「HARMONIZE」(2021年4月発表)で、多くのお客様のDXの実現を支援してまいりました。「HARMONIZE」は、超高速開発、クラウド、セキュリティ、クラウドデータ連携を中心に、お客様の経営や業務の課題に寄り添った提案と、確かな技術力で、導入後もお客様のDXの道のりに伴走することで多くのお客様から支持を得てまいりました。「HARMONIZE」1年目となる前年度の成果、実績を礎に、2年目となる当連結会計年度はさらなる躍進を目指し、グループ一体での提案・営業力および技術力の強化に努めております。「HARMONIZE」のブランドメッセージである「“一番欲しい”を最速で」の下、お客様が“一番欲しい”ものを素早く提供できるよう日々挑戦を続けております。
当第2四半期連結累計期間においては、「HARMONIZE」の中心的なソリューション&サービスであり、注力事業として位置付ける超高速開発、クラウド、セキュリティ、クラウドデータ連携がそれぞれ順調に伸長いたしました。これは、安定した収益基盤となるクラウド、セキュリティのストックビジネスが拡大したこと、また、超高速開発においては、安定した開発案件の獲得に加え、従来の開発手法から独自の付加価値の高い開発手法である超高速開発へのシフトチェンジが着実に進んだためです。2021年10月に設立された超高速開発センターが順調に機能し、グループ全体での開発体制が強化され、440件を超える超高速開発実績のアセット化・部品化の活用が徹底される等、開発生産性が大幅に向上したことも高品質かつ短期間でのシステム開発の実現につながっています。
この結果、売上高28,889百万円(前年同期比4.8%増)、営業利益2,048百万円(前年同期比22.8%増)、経常利益2,171百万円(前年同期比22.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,505百万円(前年同期比19.8%増)となりました。前年度よりスタートした中期経営計画「HARMONIZE 2023」の目標として掲げる“継続的成長”の実現に向けて推進してきた事業構造の変革が成果として表れ、当第2四半期連結累計期間において売上高がプラス成長へと転じました。利益については第1四半期から継続して二桁増を達成しております。
当第2四半期連結累計期間における事業分野別の概況は、以下の通りです。
[情報ソリューション]
情報ソリューション分野では、システム開発(SI)、サービス及びシステムに分類し、「HARMONIZE」の注力事業である超高速開発、クラウド、セキュリティを中心に伸長を続けております。
システム開発(SI)については、超高速開発へのシフトが着実に進み、SI全体の売上高に占める超高速開発の割合は60.7%(対前年同期比7.8ポイント増)に高まりました。超高速開発は従来の開発手法と比較して手戻りの発生を抑え、高い品質と圧倒的なスピードでシステムの提供を可能にし、40%を超える高い利益率を実現しております。
サービスについては、「HARMONIZE」の注力事業であるクラウド及びセキュリティを中心に順調に伸長を続けております。クラウドサービスでは、お客様のクラウドに対する一番の課題である”コスト削減”に着目し、クラウドへの最適移行を提案する“ITモダナイゼーションクリニック”(注1)を展開しております。790社以上に実施してきた豊富な知見から、既存のインフラ投資額と比較してクラウドの利用コストを平均30%削減可能にする等、お客様の期待を上回る提案が高く評価され、多くのお客様のクラウド移行を実現しております。また、DXワークショップ(注2)では業務の課題や目的別にメニューを取り揃え、実際にクラウドの効果を実感しながら具体的な解決方法をご提案しており、これらのお客様の課題に寄り添った伴走型サービスへの取り組みの結果、クラウドビジネスの売上高は2,250百万円(対前年同期比61.1%増)となりました。また、上記の取り組みと実績が評価され、「Microsoft Japan Partner of the Year 2022」においてアワードを受賞いたしました(注3)。セキュリティサービスでは、マルチクラウドのセキュリティに対応できる高い技術力を強みとしております。お客様システムのクラウドへの移行及びテレワーク環境の強化に伴い、クラウドへのアクセス制御サービスやクラウドの環境設定に対する監査・診断サービス等、クラウドセキュリティ分野が伸長しております。また、企業にとって大きな脅威となるサイバー攻撃に対し、セキュリティインシデント(セキュリティ上の脅威となる事象)対応の重要性を訴求する提案を強化し、継続してビジネス拡大をしております。これらの取り組みの結果、セキュリティビジネス全体として売上高 1,756百万円(対前年同期比45.8%増)の大幅成長となりました。
システムについては、お客様のクラウド利用へのシフトに伴いハードウェア販売は引き続き縮小傾向にあり、売上の減少幅は微減となりました。
以上の結果、情報ソリューションの売上高は、27,897百万円(対前年同期比4.9%増)となりました。
[製品開発製造]
製品開発製造分野では、当社グループ独自のソフトウェア、クラウドサービス及びプリンター等の情報機器の開発・製造・販売を行っております。
「HARMONIZE」のクラウド連携プラットフォーム「Qanat Universe」(注4)を中心に、安定的かつ継続的な収益基盤となるサブスクリプション型のサービス提供にシフトしております。従来のSaaS間のデータ連携に加え、新たに適応領域としたIoTデバイスとのデータ連携案件(電子錠等)が着実に伸長し、累計契約本数は1,279本(対前年同期比411.6%増)となりました。また、オリジナルの生産管理システムであるR-PiCSについては、基幹システム老朽化の入れ替え需要に対し、R-PiCSとクラウドサービスであるkintone(注5)を組み合わせた複合提案をする等、クラウドサービスから業務システム、ハードウェア等、多岐に渡る技術力により多様化する顧客ニーズに応え、受注拡大につなげています。
ハードウェアは、引き続き縮小傾向にありますが、主力サービスである「Qanat Universe」および生産管理システムによりソフトウェア(クラウドサービス含む)の伸長が売上を押し上げました。
以上の結果、製品開発製造の売上高は992百万円(対前年同期比0.9%増)となりました。
[事業分野別の状況] (単位:百万円)
2022年3月期
第2四半期
連結累計期間
2023年3月期
第2四半期
連結累計期間
前年同期比
情報ソリューション
システム開発(SI)
売上高
6,970
7,970
+14.3%
売上総利益
2,375
2,850
+20.0%
%
34.1%
35.8%
サービス
売上高
12,969
13,410
+3.4%
売上総利益
4,012
4,108
+2.4%
%
30.9%
30.6%
システム
売上高
6,648
6,517
△2.0%
売上総利益
1,457
1,317
△9.6%
%
21.9%
20.2%
合計
売上高
26,587
27,897
+4.9%
売上総利益
7,845
8,276
+5.5%
%
29.5%
29.7%
製品開発製造
売上高
983
992
+0.9%
売上総利益
582
636
+9.3%
%
59.2%
64.1%
合計
売上高
27,571
28,889
+4.8%
売上総利益
8,427
8,913
+5.8%
%
30.6%
30.9%
(注1)ITモダナイゼーションクリニックとは、経験豊富なITドクターによる診断で、お客様の用途や状況に応じた最適なITインフラ環境のデザインや、TCO(導入や、管理維持に関わるすべてのコスト)削減レポートだけでなく、性能分析、今後のリソース利用状況可視化等改善点を洗い出すサービスの総称。お客様の課題に応じて、クラウド(IaaS)クリニック、仮想化/Storageクリニック等、各種最適なサービスを提供している。
(注2)DXワークショップとは、経理財務、人事総務、業務や営業といった現業部門(LOB:Line Of Business)に対し、お客様との双方向のディスカッションを通じて、業務課題やニーズを整理し、個々の企業に合わせた”デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現”に向けてのロードマップ策定や具体的なアクション項目を明確にする手法のこと。
(注3)最適なクラウド活用を推進する取り組みと実績が評価され、当社グループの中核事業会社であるJBCC株式会社は「Microsoft Japan Partner of the Year 2022」において、Solution Assessmentsアワード(Microsoft Azure関連)を2年連続で受賞、加えてEmployee Experienceアワード(Microsoft 365関連)も受賞するダブル受賞となった。
(注4)Qanat Universeとは、基幹/業務システムやクラウドのサービス、PC、モバイルの他、IoTデバイスなど、社内(オンプレミス)、クラウド上の様々なシステムやサービスをシームレスにつなぐ、当社グループのJBアドバンスト・テクノロジー株式会社が開発・販売するクラウド連携プラットフォームのこと。「Qanat Universe」を利用することで、利用者は接続先を意識せず、素早く、低コストでシステムの連携と業務の自動化が実現できるようになるため、ソフトウェアメーカーに自社製品との連携プラットフォームとして採用されている。
(注5)kintoneとは、サイボウズ株式会社が提供する業務改善プラットフォームのこと。開発の知識が無くても自社の業務に合わせたシステムを簡単に作成できるクラウドサービスになっている。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ30百万円増加し、33,290百万円となりました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が2,570百万円、固定資産のうちその他に含まれている敷金保証金が236百万円増加し、確定拠出年金制度への完全移行に伴う移管金の払込み及び賞与の支払いにより現金及び預金が2,889百万円減少したことなどによるものです。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,069百万円減少し、14,173百万円となりました。これは主に未払法人税等が417百万円増加した一方、確定拠出年金制度への完全移行に伴い移管金の払込みを行っていることから固定負債のうちその他に含まれている長期未払金が1,339百万円減少したことなどによるものです。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,099百万円増加し、19,116百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益により1,505百万円増加したことなどによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末に比べ2,889百万円減少し、9,221百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は、以下の通りであります。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動による資金の減少は1,691百万円(前年同期は730百万円の増加)となりました。増加要因としては、主に税金等調整前四半期純利益2,200百万円、減少要因としては、主に売上債権及び契約資産の増加2,577百万円、長期未払金の減少1,339百万円、未払費用の減少369百万円、法人税等の支払323百万円によるものです。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動による資金の減少は388百万円(前年同期は14百万円の減少)となりました。減少要因としては、主に敷金及び保証金の差入245百万円、有形固定資産の取得175百万円によるものです。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動による資金の減少は811百万円(前年同期は525百万円の減少)となりました。減少要因としては、主に配当金の支払い501百万円によるものです。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事実上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は176百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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