【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、全体としては徐々に回復基調へと変わりつつあり、今後も一層の回復が見られると期待されます。
このような状況の中、当社グループにおいては、前年度が好調だった家庭用エアコン市場や工作機市場にその反動が見られ、主要顧客の生産調整などで受注環境は低迷しました。一方で、半導体不足が解消されつつある自動車部品事業は、既存品の苦戦が続く中、成長領域としている電動化領域も前年同期比の受注水準を維持するに留まりました。
この結果、当グループの売上高は2,738百万円(前年同期比11.8%減)、営業損失は172百万円(前年同期:営業利益188百万円)、経常損失は71百万円(前年同期:経常利益295百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は112百万円(前年同期:親会社株主に帰属する四半期純利益177百万円)となりました。
なお、特に円ドル為替が想定を超える大きな変動となりましたが、当社グループの経営成績に対しては増益要因となりました。
主な用途別売上高は、次のとおりです。
(自動車部品事業)
電動化領域においては、当社製品の採用車種の拡大によりASEAN・インド向け、および、北米向けは大きく増収となりましたが、メイン市場である中国向けが低迷しました。また、既存品については、主要顧客の生産再開の影響を受け緩やかな回復基調となり、前第4四半期比では増収に転じました。
この結果、事業全体では前年同期比2.4%減となりました。
(空調・カスタム部品事業)
空調関係においては、好調に推移した前年度の反動もあり市場需要および顧客需要の双方の観点から生産調整の局面となりました。カスタム関係においても同様に主要顧客の生産調整の影響で減収となりました。
この結果、事業全体では前年同期比15.3%減となりました。
(エレメント部品事業)
既存品、および、光通信分野の双方において、顧客の在庫調整の影響により減収となりました。国内向け、および、欧州向けは好調を維持しましたが、主力市場である中国での受注が大きく減少しました。
この結果、事業全体では前年同期比44.9%減となりました。
(2)財政状態に関する説明
① 資産 12,317百万円(前連結会計年度末比 85百万円増加)
売上の減少により売上債権は減少しましたが、短期借入金の増加による現金及び預金等の増加等により流動資産が前連結会計年度末に比べて75百万円増加しました。また、固定資産はリース資産の増加等により前連結会計年度末に比べて10百万円増加しました。
② 負債 7,924百万円(前連結会計年度末比 168百万円増加)
短期借入金及び前受金等の増加により流動負債が前連結会計年度末に比べて223百万円増加しました。一方で、固定負債は長期借入金の減少等により前連結会計年度末に比べて55百万円減少しました。
③ 純資産 4,393百万円(前連結会計年度末比 82百万円減少)
為替換算調整勘定が96百万円増加しましたが、配当金の支払い74百万円及び親会社株主に帰属する四半期純損失112百万円の計上により減少しました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、112百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。