【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績に関する説明
当第1四半期におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症による行動制限が大きく緩和され、経済活動が正常化するなか、雇用や所得環境の改善も見られ、景気回復の兆しが見える状況となりました。しかしながら、世界的な金融引締め継続による海外景気の下振れリスク及び地政学リスクによる資源価格の高騰や為替変動による
物価上昇などの影響によるコスト増などに注視が必要な状況にあります。
住宅市場においては、国内の新設住宅着工戸数が、賃貸住宅の増加により底堅い動きを見せているものの、持家の着工数は減少傾向にあり、引き続き予断を許さない状況にあります。
このような事業環境の下、当社グループでは、BESS事業において本質回帰を掲げ、LOGWAY等での感動を起点としたファンづくりをベースとする農耕型営業を推進するとともに、集客策としてSNS(YouTube、Instagram等)での発信を強化しました。当第1四半期における新規来場数は前年同期比116.9%と伸長し、また、連結契約(受注)高においては、2,320百万円(前年同期比36.7%増)となりました。しかしながら、期末契約(受注)残高は7,848百万円と前期末比で9.4%減少しており、引き続き契約(受注)増に向けて、集客/営業の両面で注力していきます。
具体的には、商品面で「栖(すみか)ログ」の魅力向上に向けた仕様等の見直しや新商品開発を進めるとともに、「梺(ふもと)暮らし」に関連し長野県小諸市と移住定住促進を軸とした提携協定を締結、さらに、BtoB事業(特建事業)において株式会社キッチハイクと北海道厚沢部町にて「栖ログ」をベースとした保育園留学の寮を共同プロデュースすることとなりました。
現在BESS MAGMAとして営業している東京都代官山の資産譲渡に係る引渡しが2023年4月25日に完了しました。なお、本譲渡での明渡しは2025年4月であり、それまでの期間は従来通り営業を継続します。
こうした状況のなか、当社グループの当第1四半期連結累計期間における連結売上高は3,262百万円と前年同期比4.6%の増加となりました。また、連結営業利益については、67百万円(前年同期は473百万円の損失)となりました。以下、連結経常利益が62百万円(同484百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が2,914百万円(同487百万円の損失)となっております。
セグメント別の状況は以下の通りであります。
① 直販部門
連結売上高の34.9%(外部顧客売上高ベース)を占める直販部門は、東京都・代官山の「BESS MAGMA」、東京都・昭島の「BESS多摩」及び神奈川県の「BESS藤沢」の直営3拠点で、東京・神奈川圏を中心とする顧客との直接の工事元請契約によるBESS企画型住宅等の提供を主要事業としております。
当第1四半期連結累計期間におけるセグメント売上高は、1,149百万円(前年同期比18.4%増)となり、セグメント利益は、183百万円(前年同期は11百万円の損失)となりました。
また、セグメント契約(受注)高は802百万円(同13.0%増)となりました。
② 販社部門
連結売上高の27.2%を占める販社部門は、全国の地区販社に対して、BESSブランドと販売システム等を提供するとともに、BESS企画型住宅の部材キット等を供給する事業を行っております。
当第1四半期連結累計期間におけるセグメント売上高は、1,409百万円(前年同期比4.2%減)となり、セグメント利益は、138百万円(前年同期は172百万円の損失)となりました。
また、セグメント契約(受注)高は、1,083百万円(同67.6%増)となりました。
③ 株式会社BESSパートナーズ(以下、BP社)
連結売上高の37.9%を占める国内連結子会社グループのBP社は、株式会社BESSパートナーズが運営する千秋(秋田県)、熊谷(埼玉県)、水戸、つくば(茨城県)、富士、浜松(静岡県)、東愛知(愛知県)、糸島(福岡県)、熊本(熊本県)に加え、その連結子会社である株式会社BESS札幌が運営する札幌(北海道)、同じく株式会社BESS岐阜が運営する岐阜(岐阜県)の合計11拠点のBESS LOGWAYによるグループであり、顧客との直接の工事元請契約によるBESS企画型住宅等の提供を主要事業としております。なお、千秋(秋田県)については2023年6月末に閉鎖しました。
当第1四半期連結累計期間におけるセグメント売上高は、1,263百万円(前年同期比9.8%増)となり、セグメント損失は、37百万円(前年同期は66百万円の損失)となりました。
また、セグメント契約(受注)高は、801百万円(同128.3%増)となりました。
(2)財政状態に関する説明
当第1四半期連結会計期間末の総資産は前連結会計年度末比で2,109百万円減少の9,085百万円、負債は同5,049百万円減少の5,264百万円、純資産は同2,939百万円増加の3,821百万円となりました。それぞれの主な増減要因につきましては、次の通りであります。
総資産につきましては、「有形固定資産」が2,722百万円の減少及び「繰延税金資産」が566百万円の減少に対し、「現金及び預金」が870百万円増加したこと等によります。
負債につきましては、「短期借入金」が2,894百万円の減少及び「1年以内返済予定長期借入金」が1,393百万円減少したこと等によります。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する四半期純利益2,914百万円を計上したこと等によります。
その結果、自己資本比率は42.1%となりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変
更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
・暮らすログ小屋「栖(すみか)ログ」の魅力向上
昨年8月の発売から半年以上を経過した栖ログについては、顧客からの反応を踏まえ、新たな空間提案で顧客の想像力を引き出し、また遊び心を広げるプランやアイテムを追加しました。
・新商品の開発
潜在BESSファンの感性を刺激するとともに、原価を躯体から見直し、マーケットプライスを実現できる新商品について、今秋の発売を目指し開発中にあります。
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は29百万円であります。
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