【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間における世界経済は、経済社会活動の正常化が一段と進むなかで景気は緩やかな回復の動きが続きました。しかしながら、国際情勢の不安定化等を背景とする資源価格の高止まりに加え、世界的な金融引き締めや中国経済の先行き不安等による影響が懸念されるなど不透明な状況での推移となりました。また、当社グループが最も影響を受ける自動車業界におきましては、半導体等の部品不足に伴う供給制約の緩和により、グローバルでの生産・販売は堅調な推移となっています。このような経営環境のもと、当社グループの当第2四半期連結累計期間の経営成績につきましては、半導体等の部品不足等に起因した生産調整の解消に伴う受注回復や為替換算の円安効果等に加え、原材料・エネルギー価格上昇分の販売価格への反映等により前年同期に比べ大幅な増収となりました。この結果、売上高は、248億41百万円(前年同期比22.0%増)となりました。損益面につきましては、前年同期に比べ大幅な増益となりました。売上高の増加や生産効率の改善等による原価低減効果等により、売上原価率は前年同期の88.2%から、当第2四半期連結累計期間は86.8%と、1.4%減少しております。また、販売費及び一般管理費につきましても、対売上高率は前年同期の10.1%から、当第2四半期連結累計期間は8.9%と、1.2%減少しております。なお、通貨別の為替の変動につきましては、当社の連結子会社のある国では、前年同四半期と比べ、人民元が円高に進み、米ドル・ポーランドズロチ・インドルピー・タイバーツ・ベトナムドン・インドネシアルピア・台湾ドルが円安に進みました。この結果、営業利益は10億68百万円(前年同期比201.1%増)となりました。営業外収益は、前年同期と比べ39百万円増加し、3億50百万円となりました。営業外費用は、前年同期と比べ6百万円増加し、1億14百万円となりました。この結果、経常利益は13億4百万円(前年同期比133.8%増)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億23百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失45百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(小型エンジンバルブ)国内事業は、半導体等の部品不足に起因した生産調整の解消に伴う受注回復等により四輪車用エンジンバルブは前年同期に比べ増収となりました。二輪車用エンジンバルブは、レジャー・中大型向け製品の生産調整等の影響により、前年同期に比べ減収となりました。海外事業は、タイ子会社において受注量が若干減少したものの、生産調整の解消に伴うアジア、北米、欧州の各地域・各拠点における受注回復、為替換算の円安効果および北米子会社における販売価格の改定等により、前年同期に比べ増収となりました。汎用エンジンバルブは、船外機・農機用製品の好調等により、前年同期に比べ増収となりました。損益面につきましては、受注回復に伴う増収効果や為替換算の円安効果に加え、販売価格の改定や生産効率の改善による国内事業および北米子会社の損失幅縮小等により増益となりました。この結果、売上高は、205億61百万円(前年同期比26.0%増)、セグメント利益(営業利益)は、7億62百万円(前年同期比102.9%増)となりました。
(舶用部品)舶用部品につきましては、海外顧客向け製品の一部で生産調整の影響を受けましたが、国内顧客向けの高単価な船舶用補用部品の好調や販売価格の改定等により、前年同期に比べ増収となりました。損益面につきましては、受注増加に伴う増収効果や販売価格の改定等により増益となりました。この結果、売上高は、19億97百万円(前年同期比9.5%増)、セグメント利益(営業利益)は、31百万円(前年同期比517.9%増)となりました。
(歯車)歯車につきましては、自動車用製品は海外向け製品の販売不振等により本格的な受注回復に至らず、前年同期に比べ減収となりました。産業機械用製品は建機用部品の受注が増加し、前年同期に比べ増収となりました。損益面につきましては、依然として損失計上であるものの、販売価格の改定や生産効率の改善等により損失幅が縮小しました。この結果、売上高は、12億56百万円(前年同期比4.3%減)、セグメント損失(営業損失)は、40百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)1億48百万円)となりました。
(PBW)PBWにつきましては、海外向け製品の販売不振等により販売数量は減少したものの、販売価格の改定等により前年同期に比べ増収となりました。損益面につきましては、販売価格の改定や生産効率の改善等により、前年同期に比べ増収となりました。この結果、売上高は、6億54百万円(前年同期比20.8%増)、セグメント利益(営業利益)は、1億47百万円(前年同期比250.2%増)となりました。
(その他)バルブリフターにつきましては、一部製品の転注等により減収となりました。可変動弁につきましては、補用品の減少により減収となりました。工作機械につきましては、グループ内部での取引増加により増収となりました。ロイヤルティーにつきましては、グループ内部での取引増加および為替換算の円安効果等により増収となりました。農作物につきましては、販路拡大等により増収となりました。この結果、当セグメントの売上高は、12億29百万円(前年同期比37.7%増)、セグメント利益(営業利益)は、65百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)15百万円)となりました。なお、当セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高又は振替高8億58百万円を含んでおります。
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、620億35百万円となり、前連結会計年度末と比較して51億28百万円の増加となりました。資産の部の流動資産は、274億87百万円となり、前連結会計年度末と比較して27億91百万円の増加となりました。この主な要因は、現金及び預金が11億84百万円、受取手形及び売掛金が8億70百万円増加したことなどによるものであります。固定資産は、345億48百万円となり、前連結会計年度末と比較して23億36百万円の増加となりました。この主な要因は、機械装置及び運搬具(純額)が2億35百万円減少した一方、投資有価証券が20億59百万円、建設仮勘定が2億18百万円増加したことなどによるものであります。負債の部の流動負債は、145億5百万円となり、前連結会計年度末と比較して19億64百万円の増加となりました。この主な要因は、その他に含まれるもののうち未払金が16億90百万円増加したことなどによるものであります。固定負債は、113億36百万円となり、前連結会計年度末と比較して53百万円の減少となりました。この主な要因は、繰延税金負債が6億39百万円増加した一方で、長期借入金が7億21百万円減少したことなどによるものであります。純資産の部は、361億94百万円となり、前連結会計年度末と比較して32億16百万円の増加となりました。この主な要因は、その他有価証券評価差額金が13億18百万円、為替換算調整勘定が10億34百万円、利益剰余金が3億37百万円増加したことなどによるものであります。なお、通貨別の為替の変動につきましては、当社の連結子会社のある国では、前連結会計年度末と比べ、全ての通貨が円安に進みました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は80億10百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により、42億81百万円の資金増加(前年同四半期は、27億60百万円の資金増加)となりました。この資金増加は主に、非資金取引である減価償却費23億5百万円の計上や税金等調整前四半期純利益12億99百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により、16億97百万円の資金減少(前年同四半期は、11億79百万円の資金減少)となりました。この資金減少は主に、有形及び無形固定資産の取得による支出16億64百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により、18億86百万円の資金減少(前年同四半期は、19億99百万円の資金減少)となりました。この資金減少は主に、長期借入金の返済による支出9億43百万円や非支配株主への配当金の支払額6億19百万円によるものであります。
(3) 研究開発活動 当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は328,557千円であります。
#C6493JP #NITTAN #輸送用機器セクター