【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の緩やかな改善がみられましたが、相次ぐ自然災害や消費税増税に加え、新型コロナウイルスの感染拡大により消費が落ち込むなど、景気の先行きは予断を許さない状況となっております。
海外経済においても、新型コロナウイルスの世界的な流行により、先行き不透明な状況が続いております。
外食産業におきましては、原材料費の高騰や人件費の上昇に加え新型コロナウイルスの感染拡大で急速に消費マインドが冷え込むなど、非常に厳しい経営環境が続くものと認識しております。
このような状況の中、当社グループは中期経営計画の定性目標でもある「真のグローバル企業へ」を実現すべく、海外での店舗展開と訪日観光客へのインバウンド対応に注力してまいりました。また、「既存店舗の売上予算達成」「国内及び海外における新規店舗の開業」「VISION 2020の達成に向けた取組み」について重点的に取り組んでまいりました。
新規出店につきましては、国内では「カプリチョーザ」を松戸市のテラスモール松戸に1店舗、「ハードロックカフェ」を京都市の祇園白川に1店舗、「ティム・ホー・ワン」を渋谷区の新宿サザンテラスに1店舗出店いたしました。また、「ウルフギャング・ステーキハウス」を港区の北青山に1店舗出店いたしました。加えて、国内新業態として台湾料理店「フージンツリー」を中央区のコレド室町テラスに1店舗出店いたしました。
海外においては、「ティム・ホー・ワン」を米国カリフォルニア州のアーバインに1店舗出店いたしました。
フランチャイズ展開につきましては、海外において「カプリチョーザ」をベトナムに1店舗出店いたしました。
以上の結果により、財政状態、経営成績及びセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
①財政状態
a.資産
当連結会計年度末における流動資産は5,248百万円となり、前連結会計年度末より286百万円減少いたしました。これは、預け金が378百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は7,638百万円となり、前連結会計年度末より109百万円減少いたしました。これは、投資その他の資産が232百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、資産合計は12,886百万円となり、前連結会計年度末より396百万円減少いたしました。
b.負債
当連結会計年度末における流動負債は4,941百万円となり、前連結会計年度末より730百万円減少いたしました。これは、未払金が340百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は5,206百万円となり、前連結会計年度末より1,015百万円増加いたしました。これは、長期借入金が1,010百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は10,148百万円となり、前連結会計年度末より285百万円増加いたしました。
c.純資産
当連結会計年度末における純資産合計は2,738百万円となり、前連結会計年度末より681百万円減少いたしました。これは、利益剰余金が685百万円減少したこと等によるものであります。
②経営成績
当連結会計年度における売上高は29,876百万円(前期比0.3%増)、営業利益は406百万円(前期比75.9%減)、経常利益は360百万円(前期比79.1%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は622百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益394百万円)となりました。
③セグメントごとの経営成績
a.日本
国内では、売上高は20,211百万円(前期比2.1%減)、営業利益は716百万円(前期比58.6%減)となりました。
b.北米
北米では、売上高は7,974百万円(前期比7.2%増)、営業利益は249百万円(前期比24.3%減)となりました。
c.ミクロネシア
ミクロネシアでは、売上高は1,460百万円(前期比2.9%増)、営業利益は80百万円(前期比27.0%減)となりました。
d.欧州
欧州では、営業損失は65百万円(前年同期は実績なし)となりました。
e.アジア
アジアでは、売上高は334百万円(前期比8.0%減)、営業利益は20百万円(前期比30.9%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、3,153百万円となり、前連結会計年度末より72百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により増加した資金は1,001百万円(前期は2,368百万円の増加)となりました。これは減価償却費899百万円等により増加した一方で、法人税等の支払額226百万円等により減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は1,512百万円(前期は1,275百万円の減少)となりました。これは有形固定資産の取得による支出1,282百万円等があった一方で、敷金及び保証金の回収による収入46百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により増加した資金は626百万円(前期は805百万円の減少)となりました。これは長期借入れによる収入3,720百万円等があった一方で、長期借入金の返済による支出2,684百万円、非支配株主への配当金の支払額316百万円等があったことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2018年3月期
2019年3月期
2020年3月期
自己資本比率(%)
18.1
19.6
14.8
時価ベースの自己資本比率(%)
78.2
81.7
69.3
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)
435.4
243.7
679.6
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)
26.3
46.8
19.3
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(3)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当社グループは、生産を行っていないため、該当事項はありません。
②受注実績
当社グループは、店舗においてお客様から商品の注文をいただき、その場で調理して直接お客様に提供しておりますので、受注実績について記載すべき事項はありません。
③販売実績
セグメント別の販売実績を示すと、以下のとおりであります。
報告セグメントの名称
前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年
同期比
(%)
売上高(千円)
構成比(%)
売上高(千円)
構成比(%)
日本
20,577,029
69.1
20,123,184
67.4
△2.2
北米
7,424,629
24.9
7,959,459
26.6
7.2
ミクロネシア
1,418,685
4.8
1,460,137
4.9
2.9
アジア
363,031
1.2
334,166
1.1
△8.0
合計
29,783,375
100.0
29,876,949
100.0
0.3
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.海外子会社においては、前連結会計年度(自2018年1月1日 至2018年12月31日)、当連結会計年度(自2019年1月1日 至2019年12月31日)としております。
3.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
事業部別の販売実績を示すと、以下のとおりであります。
事業部
前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年
同期比
(%)
売上高(千円)
構成比(%)
売上高(千円)
構成比(%)
ウルフギャング・ステーキハウス事業部
7,351,905
24.7
7,202,823
24.1
△2.0
カプリチョーザ事業部
5,281,188
17.7
5,083,325
17.0
△3.7
ハードロックカフェ事業部
2,605,483
8.7
2,717,387
9.1
4.3
ティム・ホー・ワン事業部
1,453,181
4.9
2,643,933
8.8
81.9
トニーローマ事業部
2,237,751
7.5
1,968,118
6.6
△12.0
その他事業部
10,853,865
36.5
10,261,360
34.4
△5.5
合計
29,783,375
100.0
29,876,949
100.0
0.3
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.海外子会社においては、前連結会計年度(自2018年1月1日 至2018年12月31日)、当連結会計年度(自2019年1月1日 至2019年12月31日)としております。
④店舗数推移
報告セグメントの名称
前連結会計年度
(2019年3月31日)
当連結会計年度
(2020年3月31日)
直営
フランチャイズ
合計
直営
フランチャイズ
合計
日本
78
70
148
79
69
148
北米
12
-
12
12
-
12
ミクロネシア
5
1
6
5
1
6
アジア
3
14
17
3
11
14
合計
98
85
183
99
81
180
(注)海外子会社が運営または管理する店舗については、前連結会計年度は2018年12月31日現在、当連結会計年度は2019年12月31日現在の内容であります。
(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、既存店舗の売上予算達成や国内及び海外における新規店舗の出店に注力してまいりました。しかしながら、2月以降は新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受ける結果となりました。
経営成績につきましては、売上高は新型コロナウイルス感染症の影響があったものの新店が寄与し29,876百万円(前期比0.3%増)、営業利益は2月、3月の新型コロナウイルス感染症の影響等により406百万円(前期比75.9%減)、経常利益は360百万円(前期比79.1%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は622百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益394百万円)となりました。
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、市場動向、フランチャイザー、原材料価格、海外事業等があります。
市場動向につきましては、他業界と比較すると参入障壁が低く、熾烈な競争が今後も展開されると予想されることから、当社グループを取り巻く経営環境は依然として厳しい状況で推移するものと認識しております。こうした中、当社グループは国内及び海外で多種多様なブランドを幅広く展開している強みを活かし、成長性と収益性を高めてまいります。
フランチャイザーにつきましては、自社で開発した業態以外のブランドをフランチャイズとして展開する場合、フランチャイザーと契約を締結しております。安定的な事業運営を進めるため、今後も友好的な関係を築いてまいります。
原材料価格につきましては、外的な要因により仕入価格が上昇するリスクがありますが、取引先との関係を強化し、従来以上に密接な情報交換を行い、さらなるコスト削減努力を行ってまいります。
海外事業につきましては、展開する国における様々な経済的及び地政学的リスクを伴いますが、海外の子会社と徹底した情報共有を行うなど、あらゆるリスクの低減に向けて取り組んでまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
新型コロナウイルス感染症による影響が長期化した場合のリスクに備え、借入枠の確保、人件費の削減、家賃やロイヤリティの減免交渉、新規投資の抑制等により、手許流動性を厚く保持することに取り組んでおります。
(財務政策)
当社グループは、運転資金及び投資資金につきましては、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分は有利子負債を調達しております。
長期借入金の調達につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境及び既存借入金の償還時期等を考慮の上、適宜判断して行っております。
③重要な会計方針の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産、負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響の仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
a.固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
b.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異および税務上の繰越欠損金について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
