【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。(1)財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間(以下、当期)における我が国経済は、雇用・所得環境が改善するなかで、緩やかな回復が継続しました。世界経済は、各国の金融引き締め、及び中国の不動産不況による経済の先行きの懸念などの影響で、景気減速が懸念されております。 不動産市場においては、東京ビジネス地区(都心5区/千代田・中央・港・新宿・渋谷)の9月の平均賃料は19,750円(坪単価)と38カ月連続の下落(計3,264円/14.18%)、平均空室率は6.15%とほぼ横ばいで推移しており(民間調査機関調べ)、オフィス市況は、全般において依然軟調に推移しています。不動産投資市場においては、2025年の大型新築オフィスの大量供給を控え、先行きの不透明感が強くなっています。海外機関投資家等によるオフィスへの投資姿勢が慎重になっているものの、観光需要の回復によりホテルへの投資需要は増加しています。 当社グループの中核事業である不動産再生事業では、当期の販売件数は前年と同数ながら、比較的規模の大きい物件がお客様のご希望に合致したため、計画を前倒しして売却できたことにより、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加しました。利益率は、前年同期に利益率の高い物件の売却が多かったことにより低下したものの、高い水準を維持し、引き続き全社業績を力強く牽引しました。不動産サービス事業においては継続的に好調な業績を示しました。ホテル開発事業では、1軒のホテルの売却を完了したため、前年同期に比べ増収増益となりました。また、ホテル運営事業では、「全国旅行支援」や新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類に移行されたことなどに伴い、国内及び訪日外国人観光客の回復による観光需要がさらに増加し、売上高は前年同期に比べ伸長し、利益は黒字転換しました。
以上の結果、当期の業績は、売上高48,998百万円(前年同期比38.7%増)、営業利益12,022百万円(同49.4%増)、経常利益11,944百万円(同48.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益8,463百万円(同57.7%増)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。(不動産再生事業)不動産再生事業では、①リプランニング事業、②賃貸ビル事業を行っております。①リプランニング事業では、ビルの購入から、再生・活用企画、建設工事、テナント誘致、滞納賃料保証サービス、管理、販売、そして、その後のビル経営に至るまで、一貫した不動産サービスをワンストップで提供しております。当期においては、仕入れや販売を順調に進め、計画を上回るペースで進捗しました。商品化においても、オフィス事業の各部門と連携しながら、現場におけるお客様の真のニーズを商品に反映し、さらに地域密着のリーシング力を活かして、高稼働・高付加価値の不動産にバリューアップし、国内外のお客様に販売いたしました。また、米国ニューヨークでは、お客様の資産ポートフォリオ分散ニーズに応えるべく、物件の仕入れと販売に継続して注力しており、当期に1物件を販売しました。加えて、小口所有商品8号案件であるCompass練馬(認可保育園)の1次組成を行い、第4四半期に2次組成を予定しています。当期の業績は、販売件数が前年同期と同数の14件となり、前年同期と比べて売上高と利益は増加となりました。②賃貸ビル事業においては、ストック事業として安定した収益基盤を構築することを目的に、リプランニング事業における賃貸ビル物件数を拡大しつつ、不動産サービス部門で蓄積したオペレーション力を活かしながら、中長期的に賃料収入の増加を図っております。当期の業績は、棚卸資産として保有する物件数の増加により、前年同期と比べて売上高と利益は増加となりました。
以上の結果、不動産再生事業全体の売上高は31,984百万円(前年同期比21.8%増)となり、セグメント利益は9,543百万円(同4.0%増)となりました。
(不動産サービス事業) 不動産サービス事業では、①プロパティマネジメント事業、②ビルメンテナンス事業、③売買仲介事業、④賃貸仲介事業、⑤貸会議室事業、⑥滞納賃料保証事業等を行っております。①プロパティマネジメント事業においては、お客様のニーズに沿うビル管理によってテナント様の満足度を高めてまいります。同時に、賃貸仲介部門との協働によるテナント様誘致、適正賃料への条件改定等に取り組むことで、オーナー様が望む高稼働・高収益なビル経営をサポートさせていただいております。当期の業績は、受託棟数が前年同期末より34棟増加し、稼働率が前年同期末から0.1%pt改善したこともあり、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加しました。
2021年9月末
2022年9月末
2023年9月末
受託棟数
403棟
444棟
478棟
稼働率
91.6%
91.9%
92.9%
②ビルメンテナンス事業では、「東京を世界一美しい街に」を合言葉に、建物を維持・管理する為の点検、清掃、リニューアル工事や調査などの事業を行っております。ガラス清掃・外壁清掃・外壁補修等の工事を強みに、オフィス事業の各部門と協働しております。当期の業績は、新型コロナ関連による施設消毒業務の減少や不採算現場の解約等があったものの、受託管理棟数が増加したため、前年同期に比べ売上高は増加しました。しかし、利益は人件費の増加等により、減少しました。③買仲介事業においては、不動産コンサルティングの一環としてプロパティマネジメント事業や賃貸仲介事業をはじめとする他部門のお客様からの相談案件にスピード対応で取り組んでおります。オフィス事業が一体となってビルオーナー様のビル経営に寄り添って顧客層を拡大し、積み重ねてきた信任をベースに売買仲介の成約につなげております。当期の業績は、成約件数の減少により、売上高、利益ともに減少しました。④賃貸仲介事業では、都心を中心に10拠点のサービス網を展開し、地域のビルオーナー様に寄り添う身近な相談窓口として機能しております。また、リーシング現場でいち早く得たテナント様のニーズや変化を、オフィス空間の最適活用の研究や提案に活かすことで、リプランニング事業の商品企画において、お客様視点の新たな価値創出につなげております。当期の業績は、管理受託物件における入居テナントの賃貸仲介件数の増加により、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加しました。⑤貸会議室事業では、時代の変化を捉えたサービスを提供するとともに、データに基づいた集客が奏功し、地域密着でお客様のご要望にお応えするフレキシブルかつ機動的な提案営業を通して、継続利用や新規顧客層の需要を掴んでまいりました。当期の業績は、企業研修、検定試験等のイベント需要の増加、宿泊や飲食とのワンストップサービスの提供、加えて、当期に7つの拠点の新設や増床の影響により、受注が増加したため、前年同期に比べ、売上高、利益ともに増加しました。⑥滞納賃料保証事業である「TRI-WINS(トライウインズ)」は、オフィス・店舗における入居調査・審査・滞納保証・建物明渡訴訟・退去まで一貫して、ビルオーナー様に寄り添ったサービスを提供しております。一般的な賃貸保証と比較してサービスの領域が広範なものとなっており、ビルオーナー様・テナント様双方が抱えるリスクや課題を解決し、日本経済の成長や社会の安定に貢献していく「三方良し」=Win-Win-Winのサービスです。当期の業績は、全体の売上はほぼ横ばいながら、主たる事業である信用保証売上高は前年同期比7.4%の増加となっております。
以上の結果、不動産サービス事業全体の売上高は5,172百万円(前年同期比18.4%増)となり、セグメント利益は2,902百万円(同13.8%増)となりました。
(ホテル・観光事業) ホテル・観光事業では、①ホテル開発事業、②ホテル運営事業等を行っております。①ホテル開発事業では、分譲コンドミニアムホテル1区画及びホテル1軒の売却により、売上高、利益ともに大幅に増加しました。ホテル売却で回収した資金に加えて、2023年10月6日に払い込みが完了した転換社債の発行により調達した資金をもって、今後、「たびのホテル」ブランドと分譲型ホテルコンドミニアムを中心に、M&Aを含むホテル開発に再投資して事業を拡大してまいります。②ホテル運営事業では、現時点で合計22ホテル(2,476室)を運営しております。当期においては、国内観光需要の拡大が続き、インバウンド回復の効果もあり、当社グループの高付加価値戦略に基づく稼働率と客室単価の上昇が継続しました。その結果、前年同期に比べ、売上高、利益ともに大幅に増加しました。
以上の結果、ホテル・観光事業全体の売上高は11,329百万円(前年同期比148.8%増)となり、セグメント利益は3,397百万円(前年同期はセグメント損失334百万円)となりました。
(その他)その他事業では、①海外開発事業、②建設事業等を行っております。①海外開発事業においては、成長が期待できるベトナムへ進出し、日本の高度な施工技術によるマンション・住宅等を中心とした不動産開発を行い、ベトナムの方々に日本品質を体感いただくことに拘って事業を展開しております。当期の業績は売上高、利益ともに増加しました。②建設事業においては、事業用ビルのリニューアル企画や修繕・改修工事、内装仕上工事および電気通信工事等を行っております。当期の業績は、グループ子会社において大型工事の売上を計上したため、前年同期に比べ、売上高、利益ともに増加しました。
以上の結果、その他全体の売上高は996百万円(前年同期比60.7%増)となり、セグメント利益は131百万円(同51.6%増)となりました。
当四半期の取り組みは次のとおりであります。当社グループは、「東京を世界一スタートアップフレンドリーな都市へ」という想いのもと、スタートアップを支援する取り組みを推進しています。その取り組みの一つとして、「START-UP FRONTIER TOKYO」プロジェクトを始動し、9月15日に「FRONTIER PITCH TOKYO for Startups 2023」を開催しました。今後もスタートアップのさらなる成長を支援してまいります。また、当社グループは、社是(Credo)である利他の心を大切に、事業活動を通して持続可能な社会の実現に貢献していく、というサステナビリティ・ビジョンを掲げ、サステナビリティ経営を行っております。このビジョンの実現に向けて取り組むべき重要課題として「環境保護」「地域創生」「人財育成」の3つを特定し、具体的施策とKPIを設定しております。このうち、「地域創生」の取り組みとして、8月には「しま夢ジャズ・イン・佐渡2023」、9月には「2023佐渡国際トライアスロン大会」へ協賛し、地元の生活者と一緒になって、それぞれのイベントを支援しました。そして、「人財育成」の取り組みとしては、我が国の労働者不足の解決に貢献すべく、2023年10月6日に特定技能外国人等の就労を支援する「SFヒューマンサポート株式会社」を設立し、ベトナムを中心とするアジア諸国の優秀で意欲のある特定技能等の外国人の方々を支援し、国内産業の成長を担う人財の育成を通じて、社会課題解決に寄与してまいります。また、当社グループへのご理解をより一層深めていただくことを目的に、9月29日に「サンフロンティア サステナビリティレポート2023」を発行しました。創業以来大切にしてきた考え方や、当社グループの歩み、直近のサステナビリティ活動などをまとめております。
(2)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動による資金が8,496百万円増加、投資活動による資金が1,041百万円減少、財務活動による資金が2,563百万円減少した結果、期首残高に比べ5,194百万円増加し、当第2四半期連結累計期間末残高は47,108百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フロー及びそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動においては、8,496百万円の収入超過(前年同期は11,933百万円の収入超過)となりました。これは主に、棚卸資産の増加による支出2,637百万円、法人税等の支払額1,523百万円及び売上債権の増加による減少1,197百万円等があったものの、税金等調整前四半期純利益11,919百万円、減価償却費の計上額986百万円及び仕入債務の増加による収入374百万円等があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動においては、1,041百万円支出超過(前年同期は2,372百万円の支出超過)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入100百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出712百万円、差入保証金の差入による支出215百万円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動においては、2,563百万円の支出超過(前年同期は3,691百万円の支出超過)となりました。これは主に、長期借入れによる収入11,285百万円等があったものの、長期借入金の返済による支出12,580百万円、配当金の支払額1,216百万円等があったことによるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性について)当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、不動産再生事業に係る棚卸資産の仕入れであります。棚卸資産の仕入れは、個別の棚卸資産を担保とした金融機関からの借入金及び営業活動で獲得した資金によって行っております。当該棚卸資産は一年以内を目途に販売することとし、借入金は、月例約定返済を織り込みつつ、棚卸資産の販売時に一括返済することを基本方針としており、資金の流動性は十分に確保されております。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。 (4)研究開発活動該当事項はありません。 (5)生産、受注及び販売の実績当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績について著しい変動はありません。
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