【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状況及び経営成績の状況 当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、ウィズコロナへ移行する中、経済社会活動における制約緩和が一層進み、個人消費や設備投資を中心に持ち直しの動きが見られました。世界経済は、ウクライナ問題の長期化観測、各国のインフレ及び利上げによる減速がもたらすスタグフレーションが懸念されています。 不動産市場においては、東京ビジネス地区(都心5区/千代田・中央・港・新宿・渋谷)の9月の平均賃料は20,156円(坪単価)と26カ月連続の下落(計2,858円/約12%)、同月の平均空室率は6.49%とほぼ横ばいで推移しており(民間調査機関調べ)、オフィス市況全般において軟調な状態は依然として続いています。一方、不動産投資市場は、機関投資家等による投資意欲は総じて強いものの、世界的な金融引き締め局面によって、先行きは予断を許さない状況が続いております。 当第2四半期連結累計期間においては、当社グループの中核事業である不動産再生事業において、前年同期に比べ、比較的規模の大きい物件の販売は減少したものの、販売棟数は前年同期と同数であり、今期も高収益・高品質の販売用不動産の売却を進めました。また不動産サービス事業においては引き続き安定的な業績を示しました。コロナ禍の影響を大きく受けてきたホテル運営事業では、経済社会活動における制約緩和に伴う需要増が続き、売上の回復も継続しました。10月から、国内の観光を促進する「全国旅行支援」の開始、海外からの個人旅行の解禁もあり、今後も事業環境が一層好転すると期待されます。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高35,333百万円(前年同期比22.0%減)、営業利益8,044百万円(同14.4%減)、経常利益8,035百万円(同13.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益5,368百万円(同8.4%減)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。(不動産再生事業)不動産再生事業では、①リプランニング事業、②賃貸ビル事業を行っております。 ①リプランニング事業では、ビルの仕入からバリューアップの企画、テナント様の入居斡旋、販売、そして販売後のサポートに至るまで、全てのプロセスを内製化しています。当期の販売については、投資家の旺盛な投資意欲を背景に順調に進捗しております。一方、仕入についてはマクロ経済の変動による不動産市況や金利動向への影響等を見極めつつ、選別しながらも積極的に物件購入を進めております。商品化においては、街やオフィス、働き方の変化を先取りしながら、ハイブリッドな働き方に対応し、新常態の中でも選ばれるオフィスづくりを目指しております。賃貸仲介部門との連携により、コロナ禍においてもテナント様の誘致を進め、高稼働・高付加価値の不動産商品に仕上げることで、国内外の幅広いお客様の期待に応える商品を販売いたしました。加えて、米国ニューヨークでの不動産再生事業において、お客様の資産ポートフォリオ分散ニーズに応えるべく、商品化を進めた1物件を売却。また、不動産特定共同事業の小口所有商品として、医療・教育モール(新築)の販売(3次組成)を行いました。ニューヨーク物件を含めて、リプランニング事業の当期の販売棟数は前年同期と同じ14件となりましたが、比較的規模の大きい物件の販売は前年同期に比べて減少しました。これにより、前年同期と比べて売上高と利益は減少しましたが、セグメントの売上高と利益は、過去のすべての第2四半期連結累計期間を通じて4番目に高い水準でした。 ②賃貸ビル事業においては、ストック事業として安定した収益基盤を構築することを目的に、リプランニング事業における賃貸ビル物件数を拡大しつつ、不動産サービス部門で蓄積したオペレーション力を活かしながら、中長期的に賃料収入の増加を図っております。当期の業績は、前年同期と比べて、短期的に保有する物件からの賃料収入の減少により、売上高と利益は減少しました。
以上の結果、不動産再生事業全体の売上高は26,255百万円(前年同期比29.9%減)となり、セグメント利益は9,181百万円(同17.6%減)となりました。
(不動産サービス事業) 不動産サービス事業では、①プロパティマネジメント事業、②ビルメンテナンス事業、③売買仲介事業、④賃貸仲介事業、⑤貸会議室事業、⑥滞納賃料保証事業等を行っております。これら各事業部門は、都心の中小型オフィスビル分野において、それぞれの専門性を持ち寄り協働しながら事業を展開しております。また現場における創意工夫を通して養った専門性を連鎖的に掛け合わせることで付加価値を生み出し、リプランニング事業における高い収益性を創出する基盤にもなっております。 ①プロパティマネジメント事業においては、きめ細やかなビル管理によってテナント様の満足度を高めるとともに、賃貸仲介部門との協働によるテナント様誘致、適正賃料への条件改定等に取り組むことで、高稼働・高収益なビル経営を実現させております。当期の業績は、受託棟数の伸長により、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加しました。
2020年9月末
2021年9月末
2022年9月末
受託棟数
403棟
403棟
444棟
稼働率
96.8%
91.6%
91.9%
②ビルメンテナンス事業では、「東京を世界一美しい街に」を合言葉に、建物を維持・管理する為の点検、美観や快適な空間を保つ清掃、リニューアル工事など、ビルのトータルメンテナンスを行なっています。ブランコによる外窓・外壁等の高所清掃、防水工事、外壁改修工事を強みに、プロパティマネジメント部門との協働を推進しております。当期の業績は、新規受託物件の増加等により、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。 ③売買仲介事業においては、不動産コンサルティングの一環としてプロパティマネジメント事業や賃貸仲介事業をはじめとする他部門のお客様からの相談案件にスピード対応で取り組んでおります。オフィス部門が一体となってビルオーナー様のビル経営に寄り添い、積み重ねてきた信任をベースに売買仲介の成約につなげております。当期の業績は、国内外の投資家への売買仲介が好調に推移し、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加いたしました。 ④賃貸仲介事業では、都心を中心に10拠点のサービス網を展開し、地域のビルオーナー様に寄り添う身近な相談窓口として機能しています。また、リーシング現場でいち早く得たテナント様のニーズや変化を、オフィス空間の最適活用の研究や提案に活かすことで、リプランニング事業の商品企画において、お客様視点の新たな価値観の創出につなげております。当期の業績は、成約件数の増加により、前年同期に比べ、売上高、利益ともに増加しました。 ⑤貸会議室事業では、時代の変化を捉えたサービスを提供するとともに、地域密着でお客様のご要望にフレキシブルかつ機動的な提案営業を徹底することで、継続利用や新規顧客層の需要を掴んでまいりました。当期は、経済社会活動における制約緩和が一層進む中、企業研修やセミナー等の需要回復が継続したため、前年同期に比べ売上高が増加し、新規会議室オープンに伴う一時的な費用増はあるものの、利益も増加いたしました。 ⑥滞納賃料保証事業では、テナント様の賃料滞納時に賃料保証のみならず明け渡しまでをサポートし、ビル経営における負担感を和らげるなど、ビルオーナー様に寄り添ったサービスを提供しております。コロナ禍における空室の増加やテナント様の信用懸念等によりビルオーナー様のご相談が増加した結果、新規保証の取り扱い件数が増加し、当期の業績は前年同期に比べ、売上高、利益ともに増加しました。
以上の結果、不動産サービス事業全体の売上高は4,367百万円(前年同期比15.6%増)となり、セグメント利益は2,551百万円(同19.8%増)となりました。
(ホテル・観光事業) ホテル・観光事業では、①ホテル開発事業、②ホテル運営事業等を行っております。 ①ホテル開発事業では、前年同期に分譲型コンドミニアムホテル「HIYORIオーシャンリゾート沖縄」の一部区画の販売を計上しましたが、当期は、物件の販売がなかったため、前年同期に比べ、売上高、利益ともに減少しました。なお、8月末に売却を発表いたしました3ホテルのうち、2ホテルの引渡しを10月末に行いました。この取引に伴う売上高と利益については、第3四半期累計期間に計上いたします。本件による当社連結業績に与える影響につきましては、2022年5月13日付「2022年3月期 決算短信」にて発表した2023年3月期の連結業績予想値に織り込んでおります。 ②ホテル運営事業では、「四条河原町温泉 空庭テラス京都」「四条河原町温泉 別邸 鴨川」を6月に開業し、11月10日時点で合計22ホテル(2,612室)を運営しております。当期においては、経済社会活動における制約緩和に伴い、国内観光需要の回復が一層進む中、稼働率と客室単価の上昇が継続しております。その結果、前年同期に比べ、当期の売上高は増加し、損失額は縮小しました。
以上の結果、ホテル・観光事業全体の売上高は4,553百万円(前年同期比37.9%増)となり、セグメント損失は334百万円(前年同期はセグメント損失970百万円)となりました。
(その他) その他では、①海外開発事業、②建設事業等を行っております。 ①海外開発事業においては、成長が期待できる東南アジアへ進出し、日本の高度な施工技術によるマンション・住宅等を中心とした不動産開発を行い、アジアの方々に日本品質を体感いただくことに拘って事業を展開しております。当期は、ベトナムでのマンション管理収入等の売上があるものの、前年同期に計上したベトナム及びインドネシアでの物件売却の反動により前年同期比で売上減となり、インドネシアでの棚卸資産の評価損により損失を計上しました。 ②建設事業においては、事業用ビルのリニューアル企画や修繕・改修工事、内装仕上工事および電気通信工事等を行っております。当期の業績は、前年同期に比べ、受注減に伴う手持ち工事減少等により減収となりましたが、粗利益率の高い一部電気通信工事の増加等により増益となりました。
以上の結果、その他全体の売上高は620百万円(前年同期比40.9%減)となり、セグメント利益は86百万円(同0.2%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動による資金が11,933百万円増加、投資活動による資金が2,372百万円減少、財務活動による資金が3,691百万円減少した結果、期首残高に比べ6,040百万円増加し、当第2四半期連結累計期間末残高は35,992百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フロー及びそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動においては、11,933百万円の収入超過(前年同期は18,060百万円の収入超過)となりました。これは主に、法人税等の支払額3,183百万円、売上債権の増加による減少266百万円等があったものの、税金等調整前四半期純利益8,114百万円、棚卸資産の減少による収入5,447百万円、仕入債務の増加による収入1,801百万円、減価償却費の計上額976百万円等があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動においては、2,372百万円支出超過(前年同期は7,662百万円の支出超過)となりました。これは主に、関係会社株式の売却による収入125百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出1,664百万円及び連結の範囲の変更に伴う子会社株式の取得による支出478百万円等があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動においては、3,691百万円の支出超過(前年同期は1,339百万円の支出超過)となりました。これは主に、長期借入れによる収入6,163百万円等があったものの、長期借入金の返済による支出8,629百万円、配当金の支払額1,121百万円等があったことによるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性について)当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、不動産再生事業に係る棚卸資産の仕入れであります。棚卸資産の仕入れは、個別の棚卸資産を担保とした金融機関からの借入金及び営業活動で獲得した資金によって行っております。当該棚卸資産は一年以内を目途に販売することとし、借入金は、月例約定返済を織り込みつつ、棚卸資産の販売時に一括返済することを基本方針としており、資金の流動性は十分に確保されております。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。 (4)研究開発活動該当事項はありません。 (5)生産、受注及び販売の実績当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績について著しい変動はありません。
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