【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間における国内外の経済は、世界的な半導体供給不足、中国の新型コロナ感染者の急増、原材料価格の高騰、ロシア・ウクライナ情勢、急激な為替の変動等により厳しい状況が続いております。
このような状況の中、当第3四半期連結累計期間における売上高は、全セグメントで続く半導体供給不足、中国での上海ロックダウン影響等による減収を受け、依然として厳しい状況にあるものの、為替影響、新車効果、原材料価格等の高騰の販売価格転嫁が一部進んだこと等により前年同期比22.1%増の75,476百万円となりました。損益面では、日本・北米での増収影響、合理化による収益改善、販売価格転嫁が一部進んだものの、中国での減収影響、原材料価格や輸送費の高騰、半導体供給不足による直前での大幅減産に伴う生産ロスや北米の賃金上昇を受けた労務費の増加等により営業損失は1,590百万円(前年同期は854百万円の営業損失)、経常損失は1,107百万円(前年同期は599百万円の経常損失)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損失は1,997百万円(前年同期は958百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
① 日本
国内の売上高は、半導体供給不足の影響は続いているものの、新車効果、販売価格転嫁が一部進んだこと等により26,449百万円と前年同期に比べ6,681百万円(33.8%)の増収となりました。セグメント損失は、951百万円(前年同期は1,845百万円のセグメント損失)となりました。原材料価格や輸送費の高騰等により赤字となるものの、増収影響、前年度に減損損失を計上したことによる減価償却費の減少、合理化による収益改善、販売価格転嫁が一部進んだこと等により前年同期に比べ赤字幅縮小となりました。
② 北米
北米の売上高は、半導体供給不足の影響は続いているものの、為替影響、新車効果、販売価格転嫁が一部進んだこと等により28,411百万円と前年同期に比べ7,202百万円(34.0%)の増収となりました。セグメント損失は、1,633百万円(前年同期は1,043百万円のセグメント損失)となりました。増収影響、合理化による収益改善、販売価格転嫁が一部進んだものの、原材料価格や輸送費の高騰、半導体供給不足による直前での大幅減産に伴う生産ロスやアメリカでの賃金上昇を受けた労務費の増加等により前年同期に比べ赤字幅拡大となりました。
③ 中国
中国の売上高は、為替影響、販売価格転嫁が一部進んだこと等による増収はあるものの、半導体供給不足に加え、上海ロックダウンの影響等により18,044百万円と前年同期に比べ485百万円(△2.6%)の減収となりました。セグメント利益は、合理化による収益改善、販売価格転嫁が一部進んだものの、減収影響、原材料価格の高騰等により967百万円と前年同期に比べ885百万円(△47.8%)の減益となりました。
④ 東南アジア
東南アジアの売上高は、為替影響等により2,570百万円と前年同期に比べ267百万円(11.6%)の増収となりました。セグメント利益は、合理化による収益改善をはかるものの、原材料価格の高騰、車種構成差等により46百万円と前年同期に比べ245百万円(△84.1%)の減益となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、86,620百万円となり、前連結会計年度に比べ7,083百万円増加しました。これは有形固定資産の増加3,913百万円、受取手形及び売掛金の増加3,710百万円、原材料及び貯蔵品の増加1,060百万円及び現金及び預金の減少2,561百万円が主な要因であります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、56,814百万円となり、前連結会計年度に比べ4,655百万円増加しました。これは支払手形及び買掛金の増加2,024百万円、短期借入金の増加1,765百万円及び長期借入金の増加548百万円が主な要因であります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、29,806百万円となり、前連結会計年度に比べ2,428百万円増加しました。これは為替換算調整勘定の増加4,459百万円、利益剰余金の減少2,191百万円が主な要因であります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更等はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は1,265百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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