【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
前連結会計年度
当連結会計年度
増減額
前期比(%)
総資産(千円)
11,800,453
12,604,321
803,868
106.8
負債(千円)
5,660,880
6,489,348
828,468
114.6
純資産(千円)
6,139,573
6,114,973
△24,599
99.6
自己資本比率(%)
52.0
48.5
△3.5
―
1株当たり純資産(円)
797.51
790.12
△7.39
―
総資産は、前連結会計年度と比べ803百万円増加して12,604百万円となりました。負債は、前連結会計年度と比べ 828百万円増加して6,489百万円となりました。純資産は、前連結会計年度と比べ24百万円減少して6,114百万円となりました。
②経営成績の状況
前連結会計年度
当連結会計年度
増減額
前期比(%)
売上高(千円)
10,897,603
12,084,138
1,186,535
110.9
営業損失(△)(千円)
△62,169
△92,403
△30,234
―
経常利益又は経常損失(△)(千円)
9,401
△25,562
△34,963
―
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)(千円)
△2,448,669
52,083
2,500,752
―
1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)(円)
△311.55
6.74
318.29
―
売上高は12,084百万円(前期比10.9%増)、営業損失は92百万円(前期は営業損失62百万円)、経常損失は25百万円(前期は経常利益9百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は52百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失2,448百万円)となりました。
セグメントの業績
不織布関連事業
前連結会計年度
当連結会計年度
増減額
前期比(%)
セグメント売上(千円)
5,935,686
6,701,739
766,052
112.9
セグメント利益(千円)
894,756
589,866
△304,890
65.9
紙関連事業
前連結会計年度
当連結会計年度
増減額
前期比(%)
セグメント売上(千円)
4,961,916
5,382,399
420,483
108.5
セグメント利益又はセグメント損失(△)(千円)
△131,871
70,727
202,599
―
不織布関連事業の当連結会計年度の売上高は6,701百万円(前期比12.9%増)、セグメント利益は589百万円(前期比34.1%減)となりました。紙関連事業の当連結会計年度の売上高は5,382百万円(前期比8.5%増)、セグメント利益は70百万円(前期はセグメント損失131百万円)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度
当連結会計年度
増減額
前期比(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー(千円)
67,371
446,903
379,531
663.3
投資活動によるキャッシュ・フロー(千円)
111,145
△140,268
△251,413
―
財務活動によるキャッシュ・フロー(千円)
△734,662
△77,053
657,608
―
現金及び現金同等物の期末残高(千円)
760,476
990,860
230,383
130.3
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より230百万円増加して990百万円となりました。営業活動により獲得した資金は446百万円(前期比379百万円増)、投資活動により使用した資金は140百万円(前期比251百万円減)、財務活動により使用した資金は77百万円(前期比657百万円減)となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
生産高(千円)
前期比(%)
不織布関連事業
5,354,884
123.6
紙関連事業
5,098,151
106.6
合計
10,453,035
114.7
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 金額は、製造原価によっております。
b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
受注高(千円)
前期比(%)
受注残高(千円)
前期比(%)
不織布関連事業
6,858,371
113.9
508,522
144.5
紙関連事業
5,453,927
110.7
269,452
136.1
合計
12,312,298
112.5
777,975
141.5
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 金額は、販売価格によっております。
c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売高(千円)
前期比(%)
不織布関連事業
6,701,739
112.9
紙関連事業
5,382,399
108.5
合計
12,084,138
110.9
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合
相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
ユニ・チャームプロダクツ株式会社
2,107,147
19.3
2,119,359
17.5
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態総資産は、前連結会計年度末と比べ803百万円増加して12,604百万円となりました。これは主に、現金及び預金が230百万円、電子記録債権が219百万円、売掛金が208百万円、原材料及び貯蔵品が115百万円、繰延税金資産が112百万円、受取手形が81百万円増加したこと、有形固定資産が102百万円減少したことによるものであります。 負債は、前連結会計年度末と比べ828百万円増加して6,489百万円となりました。これは主に、電子記録債務が579百万円、1年内返済予定の長期借入金が120百万円、支払手形及び買掛金が52百万円、未払金が41百万円増加したことによるものであります。純資産は、前連結会計年度末と比べ24百万円減少して6,114百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が14百万円増加したこと、利益剰余金が40百万円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は48.5%となりました。
b.経営成績当連結会計年度において、当社グループが主に製品を提供する外食産業市場につきましては、ライフスタイルの変化による需要の変動や原燃料価格の高止まり等により、引き続き厳しい状況で推移しました。また衛生材料市場におきましても、出生率の低下、海外における日本製の紙おむつの需要減少等により販売数量が伸び悩みました。一方、主要原材料であるパルプや化学系資材および電力等のエネルギー価格は、かつてない勢いで上昇を続けたうえに、円安の影響が重なり、収益を大きく圧迫しました。このような環境の中、当社グループは全社員が新型コロナウイルスの感染防止に注力しつつ、営業活動を積極的に展開し販売数量を確保するとともに、原材料等の上昇に見合った販売価格の修正、全拠点における品質改善・生産性向上・コスト削減等の抜本的改革を引き続き推進し、収益性を高めるべく、企業体質の強化を図ってまいりました。しかし、原材料価格の高止まりによる影響は当初の想定を大きく超えており、業績への効果は限定的となりました。この結果、当連結会計年度の売上高は12,084百万円(前期比10.9%増)、営業損失は92百万円(前期は営業損失62百万円)、経常損失は25百万円(前期は経常利益9百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は52百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失2,448百万円)となりました。
不織布関連事業パルプ不織布は、外食産業市場において回復の兆しが見られたこと等により、主力製品である業務用クッキングペーパーやおしぼり向け製品の販売が回復基調で推移するとともに、販売価格の修正を推し進めたことにより売上高は増加しました。一方で、販売価格の修正を上回る原材料価格の高止まり、および電力価格の上昇により、利益は減少しました。化合繊不織布は、新規販売先への拡販活動を積極的に展開しましたが、ベビー用紙おむつ向け製品の販売が減少したこと等により、売上高、利益ともに減少しました。この結果、当連結会計年度の売上高は6,701百万円(前期比12.9%増)、セグメント利益は589百万円(同34.1%減)となりました。
紙関連事業衛生用紙は、衛生材料市場における紙おむつの販売数量が低迷する中、外食産業市場においてテーブルナプキンやおしぼり向け製品の販売が回復基調で推移したことにより、売上高は増加しました。また、主要原材料であるパルプ価格が高止まり、燃料価格も高騰する中、これに見合った販売価格の修正や原価低減活動等を推し進めた結果、利益も増加しました。この結果、当連結会計年度の売上高は5,382百万円(前期比8.5%増)、セグメント利益は70百万円(前期はセグメント損失131百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より230百万円増加して990百万円となりました。a.営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動により獲得した資金は446百万円(前期比379百万円増)となりました。これは、仕入債務の増加631百万円、減価償却費217百万円、未収消費税等の減少97百万円等による資金の増加と、売上債権の増加507百万円による資金の減少によるものであります。b.投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動により使用した資金は140百万円(前期比251百万円減)となりました。これは、無形固定資産の取得による支出75百万円、有形固定資産の取得による支出70百万円等による資金の減少によるものであります。 c.財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動により使用した資金は77百万円(前期比657百万円減)となりました。これは、長期借入れによる収入600百万円による資金の増加と、長期借入金の返済による支出577百万円、配当金の支払額92百万円等による資金の減少によるものであります。
当社グループの資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料・燃料の購入のほか、製造に係る労務費・経費、販管費及び一般管理費、生産設備の取得および既存設備の改善等に係る投資であります。これらの資金需要に対し、当社グループでは、生産設備の取得および既存設備の改善等に係る資金の調達は主に金融機関からの長期借入れを基本としており、その他運転資金は主に自己資金を充当することを基本としております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積りおよび仮定にもとづく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。