【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスに対する行動制限が解除され、経済活動は緩やかに回復しつつあります。しかし、不安定な国際情勢、原材料価格、およびエネルギーコストの高騰による消費の冷え込み懸念から、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
このような事業環境の中、医薬品卸売事業の株式会社ほくやくでは4月に空知支店の移転新築工事が始まりました。この建物には、ほくやく空知SPDセンター、竹山空知支店、マルベリーさわやかセンター空知が入居し、グループ事業のシナジー効果向上を目指します。稼働は2024年5月を予定しております。
介護事業の株式会社マルベリーでは6月、介護関係者や一般の方に福祉用具や介護ロボットを体験して頂けるよう、新川業務センター(札幌市)内に、常設展示場として「介護のひろば」をオープンいたしました。今後も増える海外からの視察や教育現場からのニーズに対応する予定です。
また4月には、「グループの経営情報」、「主要な活動状況」の共有や「社員の双方向コミュニケーションツール」として電子版社内報をスタートしました。「つなぐ・つながる」「知る」をテーマに、従業員エンゲージメント向上の一つとして取り組んでおります。
以上の状況のもと、当第1四半期連結累計期間における売上高は680億5百万円(前年同期比6.2%増)、営業利益は5億77百万円(同1.6%増)、経常利益は8億18百万円(同0.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億97百万円(同40.1%減)となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
(医薬品卸売事業)
医薬品卸売事業におきましては、2023年4月に薬価引き下げが実施されました。5類に移行後も新型コロナウイルス感染拡大防止による営業活動の制限は現在も続いております。また、長期収載品の売上減少に加え、後発医薬品における供給面での混乱が未だに継続している状況です。このような厳しい環境ではありますが、新型コロナ治療薬の売上が増加したことと、抗がん剤など新薬の販売にも積極的に取り組んだ結果、売上全体では前年を上回る結果となりました。また、利益については、品目ごとのきめ細かい価格管理に取り組んだ結果、売上増加の影響もあり増益となりました。
その結果、売上高は502億35百万円(前年同期比8.3%増)、営業利益は4億13百万円(同20.2%増)となりました。
(医療機器卸売事業)
医療機器卸売事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響は収まり、手術や検査などの件数は回復傾向となりました。加えて新規開業案件を含む大型機器および一部新型コロナ補正予算等による感染症関連機器の案件もあり、売上につきましては前年同様の結果となりました。利益につきましては4月の診療報酬改定に伴う医療材料の価格交渉などの影響もあり減益となりました。
その結果、売上高は158億3百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益は2億61百万円(同16.3%減)となりました。
(薬局事業)
薬局事業におきましては、5月から新型コロナウイルス感染症の位置付けが「2類相当」から「5類」へ変わった影響もあり、処方箋枚数は前年対比で2.8%増加となっております。売上は、毎年行われる薬価改定の影響による薬剤料のダウンはありましたが、ほぼ計画通りとなりました。利益につきましては薬剤納入価格交渉中のため、前年度に引き続き営業損失となりました。
その結果、売上高は33億21百万円(前年同期比0.3%減)、営業損失は21百万円(前年同期は営業損失50百万円)となりました。
(介護事業)
介護事業におきましては、福祉用具のレンタル・販売および住宅改修と介護ロボットの普及推進における営業員の増員・育成の強化を図りました。また、福祉用具サービス計画の作成提案から納品後のモニタリングの徹底まで、一貫した顧客重視の方針により、売上・利益ともに安定的に推移しました。サービス付き高齢者向け住宅では、3月に開設した新棟の入居者の募集に取り組みましたが、営業利益は前年実績を下回る結果となりました。
その結果、売上高は10億3百万円(前年同期比3.2%増)、営業利益は25百万円(同62.4%減)となりました。
(ICT事業)
ICT事業におきましては、医療機関向けビジネスでは、オンライン資格確認関連の前期からの受注残やレセプトコンピュータの入替え案件を堅調に受注いたしました。一般企業向けのビジネスでは、当社パッケージ製品「販盛」の法令対応(インボイス)や、コンピュータ機器の設備投資案件を順調に受注しております。また、グループ会社向けビジネスでも前期からの受注残に加え、新規開発案件を堅調に受注いたしました。
その結果、売上高は4億12百万円(前年同期比12.2%増)、営業利益は18百万円(同127.9%増)となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)財政状態の状況
当第1四半期連結累計期間末の資産、負債及び純資産は、前連結会計年度末との比較において以下のとおりとなりました。
総資産は1,443億57百万円(前連結会計年度末は1,379億37百万円)となり、64億20百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が29億65百万円、受取手形及び売掛金が19億4百万円、土地16億77百万円、投資有価証券で16億6百万円増加した一方、商品及び製品が9億81百万円減少したことによるものです。
負債は856億39百万円(前連結会計年度末は804億94百万円)となり、51億44百万円増加しました。これは主に、支払手形及び買掛金ならびに電子記録債務の支払債務が38億88百万円、賞与引当金が5億33百万円、繰延税金負債が2億79百万円増加した一方、未払法人税等が1億43百万円減少したことなどによるものです。
純資産は、587億18百万円(前連結会計年度末は574億43百万円)となり、12億75百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が2億23百万円、その他有価証券評価差額金が10億47百万円増加したことによるものです。
(4)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ29億65百万円増加し、209億88百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は49億24百万円(前年同期比61.1%増)となりました。これは、増加要素として税金等調整前四半期純利益8億17百万円(同31.9%減)、減価償却費2億55百万円(同0.6%減)、仕入債務の増加38億88百万円(同142.5%増)、棚卸資産の減少9億78百万円(同306.2%増)、賞与引当金の増加5億33百万円(同4.5%増)、未収入金の減少3億62百万円(同59.2%減)、未払消費税等の増加3億44百万円(前年同期は1億24百万円の減少)などがありましたが、減少要素として売上債権の増加18億88百万円(前年同期比318.4%増)、法人税等の支払額6億52百万円(同21.2%減)があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は17億14百万円(前年同期は61百万円の獲得)となりました。これは主に、有形・無形固定資産の取得により16億51百万円(前年同期比272.5%増)、投資有価証券の取得による支出65百万円(同2.3%増)によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は2億44百万円(前年同期比27.7%増)となりました。これは主に配当金の支払2億22百万円(同28.1%増)およびリース債務の返済20百万円(同24.5%増)があったことによるものです。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりであります。
① 基本方針の内容
当社は、永年にわたって構築してきた営業ノウハウを活用することによって顧客満足度を最大限に高めることを経営の基本施策としており、経営の効率性や収益性を高める観点から、専門性の高い業務知識や営業ノウハウを備えた者が取締役や執行役員に就任して、法令や定款を遵守しつつ当社の財務および事業の方針の決定につき重要な職務を担当することが、会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものと考えており、このことをもって会社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針としております。
② 不適切な支配の防止のための取り組み
現在のところ、不適切な支配についての具体的な脅威が生じているわけではなく、また当社としても、そのような買付者が出現した場合の具体的な取り組み(いわゆる「買収防衛策等」)を予め定めるものではありませんが、株主から付託を受けた経営者の責務として、当社株式の取引や株主の異動状況を常に注視するとともに、有事対応の初動マニュアルを作成するほか、株式の大量取得を企図する者が出現した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置を講じます。具体的には、社外の専門家を交えて当該買収提案の評価や株式取得者との交渉を行い、当該買収提案(または買付行為)が当社の企業価値および株主共同の利益に資さない場合には、具体的な対抗措置の要否および内容等をすみやかに決定し、対抗措置を実行する体制を整えます。
③ 不適切な支配の防止のための取り組みについての取締役会の判断
当社は、株式の大量保有取得を目的とする買付けなどの不適切な支配が行われる場合において、それに応じるか否かは、最終的には株主の判断に委ねられるべきものと考えており、経営支配権の異動を通じた企業活動の活性化の意義や効果についても、何らこれを否定するものではありません。しかしながら、当社の基本理念や企業価値、株主を始めとする各ステークホルダーの利益を守るのは、当社の経営を預かる者として当然の責務であると認識しております。
また、株式の大量保有取得を目的とする買付け(または買収提案)等に対しては、当該買付者の事業内容、将来の事業計画や過去の投資行動等から、当該買付行為(または買収提案)が当社の企業価値および株主共同の利益に与える影響を慎重に検討し、判断する必要があるものと認識しております。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 当第1四半期連結累計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当第1四半期連結累計期間は、新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことで、行動抑制が解除となり、原料・エネルギーコストの高騰等の影響を受けつつも景気は緩やかに回復の兆候をみせております。そのような状況ではありますが、2023年4月の薬価改定をはじめ後発医薬品使用促進による医療費抑制策の影響を受け、引き続き厳しい事業環境での推移となりました。
このような中での当第1四半期連結累計期間の経営成績等としましては、売上高は680億5百万円(前年同期比6.2%増)と増収となりました。これは、当社グループを構成する5事業のうち、薬局事業を除く4事業(医薬品卸売事業、医療機器卸売事業、介護事業、ICT事業)で前年の売上を上回ったことによるものであります。
営業利益につきましては5億77百万円(同1.6%増)で前年同期比で増益となりました。事業セグメント別では、医療機器卸売事業、介護事業の2事業において前年同期比で減益となったものの、医薬品卸売事業、ICT事業の2事業で前年同期比増益となり、薬局事業においても前年同期比で赤字幅が縮小したことによるものであります。
経常利益におきましては8億18百万円(同0.8%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、投資有価証券売却益の減少により4億97百万円(同40.1%減)となりました。
当第1四半期連結累計期間では、薬価改定の影響も大きく、また、医薬品卸売事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後も営業活動の制限は現在も続き、今後の業績に与える影響も不透明であります。
セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
医薬品卸売事業におきましては、2023年4月に薬価改定が行われたことに加え、5類に移行後も新型コロナウイルス感染症拡大防止による営業活動の制限は現在も続き、厳しい市場環境となりました。後発医薬品における供給面での混乱が未だ続いている状況ですが、新型コロナ治療薬の売上増加と抗がん剤など新薬の販売に積極的に取り組んだ結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は502億35百万円となり、前年同期比で8.3%上回りました。
価格競争により、利益状況は依然厳しい状況が続いている中、租税公課、物流委託費などの経費増加もありましたが、営業利益は4億13百万円(同20.2%増)となりました。第1四半期における計画対比では、売上計画・利益計画ともに達成しました。また、同事業における利益率が年々厳しい状況にある中、コスト率の改善も重要課題として取り組んでおり、目標としているコスト率「5%未満」を達成した4.56%となり、前年同期比でも0.27ポイント下回る結果となりました。
医療機器卸売事業におきましては、感染症拡大防止の影響は収まり、医療機関での手術、検査の件数は回復傾向となりました。また、前年に続き、開業案件を含む大型機器の売上に加え、新型コロナ補正予算等を利用した感染症関連機器の需要もあったことにより、売上高は158億3百万円(前年同期比0.5%増)と前年同様の結果となったものの、診療報酬改定に伴う医療材料の価格交渉などの影響もあり、営業利益は2億61百万円(同16.3%減)となりました。第1四半期における計画対比では、売上計画は未達となりましたが、減益ではあるものの利益計画は達成しました。
薬局事業におきましては、2023年4月の薬価改定により引き続き厳しい事業環境となりました。処方箋枚数は前年同期と比較して2.8%増加したものの、薬価改定による薬剤料単価低下の影響を受けたことと単価の低い処方箋枚数の増加により、全体の処方箋単価としては低下することとなりました。その結果、売上高は33億21百万円となり、前年同期比では0.3%の減収となりました。また、利益面におきましては、薬剤納入価格交渉中のため赤字幅は縮小したものの営業損失21百万円(前年同期は営業損失50百万円)となりました。第1四半期における計画対比では、売上計画・利益計画ともに達成しました。
介護事業におきましては、レンタル・販売部門での営業力増強や介護ロボットの普及推進での営業員の増員・育成の強化が奏功し、売上は安定的に推移しました。また、サービス付き高齢者向け住宅の部門におきましては新棟開設もあり、第1四半期連結累計期間における売上高は10億3百万円で、前年同期比3.2%の増収となりました。しかしながら、新棟の運営経費が先行している影響等により営業利益は25百万円となり、前年同期比62.4%の減益となりました。第1四半期における計画対比では、売上計画・利益計画ともに未達となりました。
ICT事業におきましては、医療機関向けビジネスでは、オンライン資格確認関連の前期からの受注残やレセプトコンピュータの入替え案件を堅調に受注し、一般企業向けのビジネスでは、当社パッケージ製品「販盛」の法令対応(インボイス)や、コンピュータ機器の設備投資案件を順調に受注しております。また、グループ会社向けビジネスでも前期からの受注残に加え、新規開発案件を堅調に受注いたしました。
その結果、売上高は4億12百万円(前年同期比12.2%増)、営業利益は18百万円(同127.9%増)となりました。第1四半期における計画対比では、売上計画・利益計画ともに達成しました。
② 資本の財源および資金の流動性
a.キャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(4)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.財務政策
当社グループは、これまでキャッシュ・フロー重視の経営を行ってきており、運転資金および設備資金につきましては、基本的には手元流動性資金により賄うことを基本方針としております。この方針は今後も継続することとしておりますが、子会社個々の資金ポジションや拠点設備の狭窄化・老朽化に伴う設備投資が集中して到来した場合は、一時的に資金が不足することも考えられます。そうした場合には、金融機関からの一時的な借入等も合わせて検討していく予定であります。
c.資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。
