【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当第2四半期連結累計期間における世界経済は、ロシアのウクライナ侵攻に伴う資源価格の高騰、インフレ抑制のための欧米各国の金融引き締めに伴う景気悪化懸念、中国のゼロコロナ政策堅持による経済低迷等により、低調に推移しました。新型コロナ感染症の影響がまだ残る中、独裁的な国々と民主主義を堅持する国々、その他の自国の利益を優先する国々との間での分断や綱引きが進み、1年前とは環境が大きく変わり、先行きの不透明感は増しています。国内経済につきましては、金融引き締めに動く米国をはじめとした多くの国に対して金融緩和継続を連呼する日本との金利差拡大が意識されて歴史的な円安水準となり、折からの資源高も重なったダブルパンチが経済の足を引っ張り、低調に推移しました。円安と資源高により物価が上昇し、デフレに慣れた日本でも様々な物の値上げが頻繁に行われるようになり、今後は国内での消費活性化よりもコロナ規制緩和に伴う外国人旅行者等によるインバウンド消費に期待することになりそうです。当社が属する自動車業界につきましては、コロナ禍での生産減によるバックオーダーを膨大に抱えているものの部品供給が回復せず、増産を計画しながら減産となる状況が繰り返され、低調に推移しました。このような状況の中、当社グループの連結売上高は、10,488百万円(前年同期比2.2%増)と微増となりました。営業利益は178百万円(前年同期比81.6%減)と原材料他の価格上昇による経費増と減産下での生産効率低下により大幅に減少しました。経常利益は為替差益486百万円により737百万円(前年同期比31.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は416百万円(前年同期比44.8%減)と減少となりました。
当第2四半期連結累計期間における報告セグメントの業績は、次のとおりであります。① 金属関連部品当第2四半期連結累計期間の当事業の売上高は、9,043百万円(前年同期比0.7%増)となりました。当社個別の売上は客先各社の減産等により減少したものの、円安により海外子会社の円換算売上が増加したこと、製品立上りに伴い中国子会社MTXHの売上が増加したこと、タイ子会社3MTが第65期の第3四半期連結累計期間から連結対象となったこと等により増加しました。② 樹脂関連部品当第2四半期連結累計期間の当事業の売上高は、864百万円(前年同期比2.8%増)となりました。いがり産業では客先の減産を受けて売上が減少しましたが、タイ子会社ISK-Tの売上が増加したことにより増加しました。③ その他当第2四半期連結累計期間の当事業の売上高は、581百万円(前年同期比32.3%増)となりました。海外は住宅需要が旺盛で、米国と欧州、カナダ、南米、韓国で増加しました。国内はトラック減産の影響がありましたが、建築向けの新規販売が貢献して増加しました。
(2)財政状態の状況当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比1,297百万円増加し、28,657百万円となりました。当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ340百万円増加し、8,386百万円となりました。当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ957百万円増加し、20,271百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、457百万円減少し5,780百万円(前連結会計年度末比7.3%減)となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、使用した資金は51百万円(前年同四半期は849百万円の収入)となりました。これは税金等調整前四半期純利益736百万円、減価償却費637百万円などの資金の流入があったものの、為替差益491百万円、売上債権の増加311百万円、仕入債務の減少183百万円、法人税等の支払額424百万円などの資金の流出があったことによります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は1,284百万円(前年同四半期比4.1倍)となりました。これは有価証券の償還による収入100百万円などの資金の流入があったものの、有形固定資産の取得による支出936百万円、投資有価証券の取得による支出383百万円などの資金の流出があったことによります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、得られた資金は204百万円(前年同四半期は1,268百万円の使用)となりました。これは長期借入れによる収入344百万円などの資金の流入があったものの、配当金の支払額132百万円などの資金の流出があったことによります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は46百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績当連結累計期間の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当第2四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)
前年同期比(%)
金属関連部品事業(千円)
8,825,467
96.9
樹脂関連部品事業(千円)
850,336
101.6
報告セグメント計(千円)
9,675,803
97.3
その他(千円)
556,420
161.2
合計(千円)
10,232,224
99.5
(注) 1.金額は販売価格によっております。
② 受注状況当社グループは受注より出荷までの期間が極めて短いため、得意先の生産計画に基づく週単位、旬単位、月単位での内示情報と、過去の流動傾向を基にした見込生産を行っているため、該当事項はありません。
③ 販売実績当連結累計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当第2四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)
前年同期比(%)
金属関連部品事業(千円)
9,043,015
100.7
樹脂関連部品事業(千円)
864,371
102.8
報告セグメント計(千円)
9,907,387
100.9
その他(千円)
581,182
132.3
合計(千円)
10,488,569
102.2
(注) 1.最近2連結累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
前第2四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年9月30日)
当第2四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
トヨタ自動車株式会社
1,382,252
13.4
1,269,300
12.1
株式会社アイシン
1,119,692
10.9
1,033,180
9.8
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