【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
2023年3月期
第2四半期
(前年実績)
2024年3月期
第2四半期
(実績)
前年比
売上高
4,297,344千円
4,386,936千円
2.1%
営業利益又は営業損失(△)
△62,251千円
111,978千円
-
経常利益又は経常損失(△)
△52,011千円
112,444千円
-
経常利益率
-%
2.56%
-
親会社株主に帰属する四半期純利益又は親会社株主に帰属する四半期純損失(△)
△309,739千円
69,705千円
-
当第2四半期連結累計期間における日本国内の経済環境は、新型コロナウイルス感染症の5類移行により経済活動が正常化に向かっており、人流は増加傾向、個人消費やインバウンド需要は徐々に持ち直しがみられます。しかしながら、原材料・エネルギー価格の高騰や円安による物価上昇、ウクライナや中国経済等の国際的な情勢不安の影響により、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
こうした経営環境の中、当社グループは、2024年3月期から新中期経営計画(2024年3月期から2026年3月期)をスタートいたしました。「製品価値向上」「サロン価値向上」「新しい価値の創造」という3つの重点課題を掲げ、再成長を目指してまいります。
また、新中期経営計画の策定と合わせ、激変する社会環境と価値観の変化にしなやかに対応し、未来に向けた新しい「美」を追求、提案し、必要とされる企業であり続けるために、ブランディングプロジェクトを始動いたしました。2024年の新社屋竣工、2026年の創業60周年に向けて、サスティナブルな社会に貢献する企業を目指してまいります。
直営店舗に関しては、前期に引き続き、新規顧客の獲得を重要な経営課題と位置付け、コロナ禍以降縮小していたイベントプロモーション※1をはじめとする新規集客活動を活発化させております。加えて、当社のサロンにおけるアフターサービス※2の価値を実感していただくために、新規入会時の購入金額に応じて、入会後にビューティーアップ・ポイント(以下、BP)を消化することなくアフターサービスを受けることができる期間限定のプラン等を実施した結果、新規顧客への購入単価が増加しており、新規顧客への売上高は前年同期比112.0%と伸長いたしました。
加えて、ロイヤル顧客の醸成、拡大を図るため、新中期経営計画とともにスタートしたブランディングプロジェクトに合わせ、店舗改装を順次進めており、ロイヤル専用ルームの設置等、サービスの充実を図っております。また、今期より新たに設置したロイヤルカスタマー専用デスクにて、ロイヤル顧客との強固な繋がりを醸成するとともに、意見や要望を反映し、ロイヤル顧客となることへの魅力やその価値向上のための各種施策を実施してまいります。
提供するサービスの多様化や、昨今の原材料価格等の高騰を受け、10月より会員規約を一部改定し、主にフェイシャル等の施術に係るアフターサービスへの利用ポイント数を増加いたしました。また、顧客がポイントを利用する際の利便性向上を図るため、従来、ホワイトステージの場合、10,000円ごとに1BPに換算していたものを、1,000円ごとに1BP換算とし、BP換算金額及び利用単位が小さくなることで、ポイントが今までよりも「貯まりやすく、使いやすい」規約といたしました。併せて、3BPで受けられるデコルテケア等、少ないポイントで追加できるオプションケアメニューを新設しております。今後もBPで交換できる商品のバリエーションの増加等、ポイントの利用方法の拡充を進め、より顧客にご満足いただけるサービスを目指してまいります。
なお、会員規約改定の影響により、一部の顧客においては9月中に商品を多く購入する動きがあり、9月の購入単価が上昇いたしました。その反動を受け、下期序盤に購入単価が低下する懸念があるものの、当初計画の達成に向けて10月には3品の新製品を販売しており、影響を抑えるべく施策を実施してまいります。
海外事業においては、前期より新たにパートナーシップを締結し、中国での認知度向上に努めてまいりましたが、ALPS処理水の海洋放出による、中国での日本企業の化粧品の不買運動等の影響を受け、下期の受注が見通せない状況にあります。当初予想との差異を埋めるべく、中国以外の地域への販路拡大等を、検討・実行してまいります。
当第2四半期の製品におきましては、新たに以下の製品を発売いたしました。
7月
「シーボン トータルエンハンサー」新発売
スキンケアの効果を底上げさせる肌環境の仕込みとして、後に続くスキンケアがより浸透 するよう肌をやわらかく解きほぐす導入化粧液
8月
「シーボン コンセントレートプラス ディープクリアフォーム アロマ〈プルメリアの香り〉」数量限定発売
きめ細かくクリーミーな濃密泡で肌を浄化する洗顔料
9月
「シーボン マスクアウェイクン」新発売
毛穴周りの古い角質や汚れの蓄積による積層汚れを取り去り、毛穴の目立ちにくい、ふっくらとしたなめらかな肌へ導くスクラブ入りパック
この結果、当第2四半期連結累計期間における連結売上高は4,386,936千円(前年同期比2.1%増)となりました。当第2四半期連結累計期間に計上を予定していたブランディング費用の一部が第3四半期以降に後ろ倒しとなったことに加え、店舗改装計画の一部店舗の後ろ倒し等もあり、当第2四半期連結累計期間は販売費及び一般管理費が当初想定に比べ圧縮されたため、利益面におきましては、営業利益は111,978千円(前年同期は営業損失62,251千円)となり、経常利益は112,444千円(前年同期は経常損失52,011千円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は69,705千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失309,739千円)となりました。
※1イベントプロモーション
:新規顧客獲得のために、サロンにおけるトライアルプランにご予約いただけるように、イベントブース等で
簡易の肌チェックを通じてシーボンをご紹介するプロモーション活動
※2アフターサービス
:化粧品をご購入いただいたお客様に対して、スキンケアに関するアドバイスはもちろん、定期的な肌チェッ
クや東洋式フェイシャルケアなど、美肌づくりのための様々なサポートを行うサービス
(2) 財政状態の分析
(流動資産)
当第2四半期連結会計期間末の流動資産は5,901,732千円となり、前連結会計年度末に比べ66,253千円減少いたしました。その主な要因は、現金及び預金の減少(前連結会計年度末比149,656千円減)、商品及び製品の減少(前連結会計年度末比22,553千円減)、その他流動資産の減少(前連結会計年度末比33,504千円減)があった一方で、受取手形及び売掛金の増加(前連結会計年度末比149,786千円増)によるものであります。
(固定資産)
当第2四半期連結会計期間末の固定資産は2,885,826千円となり、前連結会計年度末に比べ15,081千円増加いたしました。その主な要因は、建物及び構築物の増加(前連結会計年度末比18,881千円増)、その他有形固定資産の増加(前連結会計年度末比12,588千円増)があった一方で、投資その他の資産の減少(前連結会計年度末比16,982千円減)によるものであります。
(流動負債)
当第2四半期連結会計期間末の流動負債は2,554,743千円となり、前連結会計年度末に比べ105,230千円減少いたしました。その主な要因は、買掛金の減少(前連結会計年度末比35,811千円減)、未払法人税等の減少(前連結会計年度末比25,134千円減)、流動負債その他の減少(前連結会計年度末比106,311千円減)があった一方で、契約負債の増加(前連結会計年度末比62,021千円増)によるものであります。
(固定負債)
当第2四半期連結会計期間末の固定負債は455,909千円となり、前連結会計年度末に比べ12,655千円減少いたしました。その主な要因は、固定負債その他の減少(前連結会計年度末比11,290千円減)によるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末の純資産は5,776,904千円となり、前連結会計年度末に比べ66,714千円増加いたしました。その主な要因は、利益剰余金の増加(前連結会計年度末比69,705千円増)によるものであります。
この結果、自己資本比率は65.7%(前連結会計年度末は64.6%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前四半期純利
益が100,890千円となりましたが、売上債権の増加及び法人税等の支払額等により、前連結会計年度末に比べ149,656千円減少し、当第2四半期連結会計期間末には3,817,364千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、営業活動の結果使用した資金は82,174千円となりました。これは主に、減価償却費65,200千円、税金等調整前四半期純利益100,890千円、売上債権の増加149,752千円、未払金の減少52,269千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、投資活動の結果使用した資金は64,189千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出53,345千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、財務活動の結果使用した資金は4,888千円となりました。これは主に、リース債務の返済による支出1,613千円と長期借入金の返済による支出2,900千円によるものであります。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、71,332千円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況について重要な変更はありません。
(8) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。
(9) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。なお、当社においては、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行2行とコミットメントライン契約を締結しております。