【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)における我が国経済は、4~6月期は個人消費や設備投資の回復を主因としてプラス成長となりましたが、その後感染第7波や物価高で個人消費は足踏み、中国の都市封鎖による供給制約の影響が剥落されたものの輸出が伸び悩み7~9月期の成長率は鈍化する予想が散見されます。
鉱工業生産指数については4月と5月は中国での都市封鎖の影響を受けて低下しましたが、6月に都市封鎖の解除などを受けて上昇に転じました。7月と8月は部材供給不足の影響が緩和したことなどから上昇していましたが、9月はその反動などから低下しました。
当社グループの主要事業は国内生産動向の影響を受けやすい産業用包装資材の製造・販売であり、当第2四半期連結累計期間の業績も、内外の工業生産動向を反映したものになりました。また、資源価格は一時に比べれば騰勢が弱まりましたが依然として高値圏で推移しております。連結売上高は11,734百万円で前年同期に比して885百万円の増収でした。原材料やエネルギー価格などの高騰による原価率上昇の抑制を行いましたが、営業利益638百万円(前年同期比103百万円の減益)、経常利益756百万円(同70百万円の減益)、親会社株主に帰属する四半期純利益530百万円(同46百万円の減益)となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
○重包装袋
重包装袋部門の主力製品であるクラフト紙袋は、業界全体の当第2四半期連結累計期間出荷数量(ゴミ袋を除く)は、前年同期を2.5%下回りました。農水産物、塩、砂糖・甘味、製粉用途は増加しましたが、合成樹脂、化学薬品、セメント用途が大きく減少しました。重包装袋の主原材料であるクラフト紙の価格は、原燃料費の急騰を背景に、春以降は値上がり基調が続いています。
当社の売上数量は前年同期比1.0%減少しました。業界の傾向と同じく、合成樹脂用途が大きく減少しました。塩、砂糖・甘味、製粉の用途は増加しました。化学薬品用途は業界の傾向に反して増加しました。
子会社の九州紙工㈱は、米麦袋の減少を一般袋で補い、売上数量は前年同期から6.9%増加しました。タイ昭和パックス㈱の当第2四半期連結累計期間(1~6月)は、従業員の新型コロナウイルス感染者発生による製造数の減少と、輸送コンテナー不足による出荷の繰り越し、また一部の主要顧客の減産が影響して、売上数量は前年同期と比べ10.7%の減少となりました。山陰製袋工業㈱の当第2四半期連結累計期間(1~6月)は、主力の両底貼袋、および米麦袋が減少したことで、売上数量は前年同期比0.4%の微減となりました。
当セグメントの当第2四半期連結累計期間売上高は6,967百万円で前年同期に対し2.3%の増収となりました。
○フィルム製品
フィルム製品の業界全体の当第2四半期連結累計期間の出荷量は、前年同期から産業用は減少、農業用は増加で、全体では0.7%増加しました。主原材料であるポリエチレン樹脂の価格は、原油およびナフサ価格の変動を受けて値上げが繰り返されました。
当社の売上数量は、産業用が減少、農業用は増加で、合計では前年同期比+1.1%でした。産業用で熱収縮包装フィルム「エスタイト」、農業用でハウスフィルム「バーナルハウス」、サイレージ用フィルム「エスラップ・グリーン」が増加しました。産業用の「アスベスト隔離シート」は減少しました。
当セグメントの当第2四半期連結累計期間売上高は2,031百万円で前年同期に対して13.7%の増収となりました。
○コンテナー
粒状内容物の大型輸送用ワンウェイ・フレコンは、業界の出荷量は、国内生産品と海外生産品を合わせると、化学工業品、合成樹脂用途が増加、食品用途は減少しました。全体では前年同期から僅かながら増加となりました。海外からの輸入量も前年から増加しています。
当社のワンウェイ・フレコン「エルコン」の売上数量は、前年同期比+3.0%でした。大型ドライコンテナー用インナーバッグ「バルコン」、液体輸送用1,000ℓポリエチレンバッグ「エスキューブ」、液体輸送用コンテナーライナー「エスタンク」は減少しました。
当セグメントの当第2四半期連結累計期間売上高は1,248百万円で前年同期に対して10.6%の増収となりました。
○不動産賃貸
賃貸契約内容に変動はありません。当セグメントの当第2四半期連結累計期間売上高は前年同期から横ばいの127百万円でした。
(2)財政状態
(資産)
当社グループの当第2四半期連結会計期間末総資産は30,281百万円で、前連結会計年度末に比べて885百万円増加しました。主な増加要因は現金及び預金491百万円、受取手形及び売掛金517百万円、電子記録債権143百万円および有形固定資産248百万円です。主な減少要因は投資有価証券684百万円です。
(負債)
負債合計は9,803百万円で、前連結会計年度末に比べて484百万円増加しました。主な増加要因は支払手形及び買掛金239百万円、電子記録債務314百万円およびその他の流動負債245百万円です。主な減少要因は繰延税金負債220百万円です。
(純資産)
純資産合計は20,477百万円で、前連結会計年度末に比べて400百万円増加しました。主な増加要因は親会社株主に帰属する四半期純利益530百万円および為替換算調整勘定389百万円です。主な減少要因はその他有価証券評価差額金479百万円です。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて514百万円増加して8,108百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は678百万円(前年同期比662百万円の収入減)となりました。主な内訳は税金等調整前四半期純利益753百万円、減価償却費291百万円、売上債権の増加△612百万円、仕入債務の増加501百万円ならびに法人税等の支払△224百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は251百万円(同367百万円の支出減)となりました。主な内訳は有形固定資産の取得による支出223百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は103百万円(同8百万円の支出増)です。主に配当金の支払による支出93百万円です。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は135百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当第2四半期連結累計期間において、当社の経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。