【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況 経営成績は、次のとおりであります。当第2四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルスによる行動制限が緩和され、経済活動の正常化に向けた動きが見られました。一方、半導体の需給逼迫、世界的なインフレの進行やウクライナ情勢長期化による原材料・物流費等の高騰もあり、景気については先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの関連する自動車産業におきましては、半導体不足、中国のロックダウン等の影響によって生産台数の回復には至らず、引き続き予断を許さない状態が続いております。
このような状況下において当社グループの売上高は、総じて生産は減少したものの鋼材価格の上昇や円安に伴う換算の影響により、前年同期比19.8%増の71,966百万円となりました。営業利益は、生産の減少や物価の上昇影響があったものの生産量に合わせた「寄せて止める」生産体制を徹底したことなどにより、前年同期比95.7%増の542百万円となりました。経常利益は前年同期比153.3%増の779百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期の129百万円の損失から314百万円の利益となりました。 なお、連結決算における海外子会社損益の円換算には、各子会社決算期の平均レートを使用しており、当第2四半期連結累計期間の米ドルレート(1~6月)は、123.20円/ドル(前第2四半期連結累計期間は107.82円/ドル)であります。
当社グループを取り巻く事業環境は、グローバルレベルでの価格競争力はもとより、グローバル供給能力、システム化/モジュール化製品供給能力でのサバイバルな選別がますます加速されております。 そのような状況下にありまして、ますます製品開発力及び技術力並びに品質システムにおいて競合他社を凌駕することが経営成績に大きく影響を与えるものと認識しております。また、当社グループの経営成績における海外依存度は年毎に増しております。これは、海外戦略の効果の表れであり、国内需要の低迷を海外でカバーしているためであります。
セグメントの状況は、以下のとおりであります。
①日本 売上高は、生産の増加に加え金型売上やロイヤルティ収入の増加などにより、前年同期比32.6%増の21,741百万円となりました。営業利益は、海外からのロイヤルティの増加などにより、前年同期比1,099百万円増の977百万円となりました。
②米州 売上高は、生産は減少したものの、円安に伴う換算の影響などにより前年同期比14.2%増の27,035百万円となりました。営業損益は、主に米国での収益改善などにより前年同期比117百万円増はしたものの429百万円の損失となりました。
③アジア 売上高は、鋼材価格の上昇や円安に伴う換算の影響などにより、前年同期比17.9%増の26,545百万円となりました。営業損益は、生産が減少したことや物価の上昇影響などにより前年同期比867百万円減の137百万円の損失となりました。
財政状態は、次のとおりであります。(資産の部) 流動資産は、前連結会計年度末と比べ9,261百万円増加の75,737百万円となりました。これは、「仕掛品」が2,399百万円、「現金及び預金」が2,189百万円、「その他」が1,892百万円、「受取手形及び売掛金」が1,413百万円、「部分品」が1,307百万円増加したことなどによります。 固定資産は、前連結会計年度末と比べ3,188百万円増加の70,705百万円となりました。これは、「機械装置及び運搬具」が2,085百万円、「建物及び構築物」が1,188百万円増加したことなどによります。 この結果、総資産は前連結会計年度末と比べ12,450百万円増加の146,443百万円となりました。(負債の部) 流動負債は、前連結会計年度末と比べ6,702百万円増加の51,295百万円となりました。これは、「その他」が3,662百万円、「支払手形及び買掛金」が1,026百万円、「電子記録債務」が735百万円増加したことなどによります。 固定負債は、前連結会計年度末と比べ1,346百万円減少の17,674百万円となりました。これは、「退職給付に係る負債」が752百万円増加したものの、「長期借入金」が1,896百万円減少したことなどによります。 この結果、負債合計は前連結会計年度末と比べ5,355百万円増加の68,969百万円となりました。(純資産の部) 純資産合計は、前連結会計年度末と比べ7,095百万円増加の77,473百万円となりました。これは、「退職給付に係る調整累計額」が634百万円減少したものの、「為替換算調整勘定」が6,664百万円、「非支配株主持分」が1,033百万円増加したことなどによります。
キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。当第2四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前第2四半期連結累計期間末に比べ 318百万円減少し、29,131百万円となりました。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間の営業活動により増加した資金は5,122百万円であり、前第2四半期連結累計期間に比べ5,547百万円(52.0%)の収入減少となりました。 営業活動によるキャッシュ・フローの前年同期比における主な増減は次のとおりであります。
「売上債権の増減額」に伴う収入減少
5,294百万円
「仕入債務の増減額」に伴う支出減少 3,415百万円 「その他の資産の増減額」に伴う収入減少 1,007百万円
「その他の負債の増減額」に伴う収入減少
1,335百万円(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間の投資活動により減少した資金は814百万円であり、前第2四半期連結累計期間に比べ3,087百万円(79.1%)の支出減少となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローの前年同期比における主な増減は次のとおりであります。 「有形固定資産の取得による支出」の支出減少
1,021百万円
「定期預金の預入による支出」の支出減少 1,750百万円
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間の財務活動により減少した資金は5,233百万円であり、前第2四半期連結累計期間に比べ1,954百万円(27.2%)の支出減少となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローの前年同期比における主な増減は次のとおりであります。
「長期借入金の返済による支出」の支出減少
839百万円 「長期借入れによる収入」の収入増加
815百万円 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。 運転資金需要の主なものは、素材や部分品などの原材料の他製造労務費・経費、販売費及び一般管理費などの営業費用であります。投資資金需要の主なものは、製造のための基本設備、汎用及び専用設備などの設備投資であります。国ごとに異なる事業運営を、必要な資金の流動性と源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は、グループ内余資の有効活用を前提とした自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、調達環境、資本コスト、負債・資本バランスを考慮した長期性資金の調達を基本としております。現時点での長期性資金は、金融機関からの長期借入により調達しております。なお、当第2四半期連結会計期間末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は32,823百万円となっております。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,643百万円(対売上比率2.3%)であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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