【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態及び経営成績の状況当社グループは、「中期経営計画2023」の達成に向けた取り組みを推進し、事業構造改革のスピードを上げ、機能性材料メーカーへの転換を目指して初年度の計画実行に取り組んでおります。当社グループの当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高3,840百万円(前年同四半期比41.0%増)となりました。利益面は、営業利益997百万円(前年同四半期比173.3%増)、経常利益1,058百万円(前年同四半期比159.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益716百万円(前年同四半期比173.4%増)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
断熱材事業当事業は、連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司において、電子部品用副資材、耐火材料及び関連製品の開発・製造・販売を行っており、当社でも同社製品を中心とした輸入販売を行っております。国内は、高温窯道具である棚板などの販売が伸び悩んだこと等により、売上高が前年同四半期を下回りました。阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司は、異型成形品の販売が増加しました。特に太陽光発電パネル製造向け拡散炉用ヒーターモジュールが大幅に伸張しました。この増加する需要に対し、設備投資及び増員を行い対応した結果、前年同四半期の売上高を大幅に上回りました。以上により、断熱材事業の売上高は3,439百万円(前年同四半期比60.9%増)となりました。なお、今後も太陽電池関連の受注が拡大する見通しとなったことから、2023年8月18日付けで公表しました「中国子会社設立に関するお知らせ」のとおり、新たに中国子会社を設立することを決定し、2023年10月19日付けで公表しました「(開示事項の経過)中国子会社設立に関するお知らせ」のとおり、2023年10月16日に子会社・阿爾美(蘇州)科技有限公司の設立手続きが完了いたしました。
アーカイブ事業当事業は、重要な情報を長期に亘って保存及び利用するための長期保存用光ドライブと長期保存用光ディスクの販売を行う「アーカイブ」と、産業用及びAV機器用光ドライブの開発・製造・販売を行う「ストレージソリューション」が含まれます。アーカイブは、光ドライブの販売において、監視映像記録向け大型案件を受注し、前年同四半期を上回る数量を販売しました。一方で長期保存用光ドライブの販売は医療機器向けが前年同四半期を下回り、光ドライブ全体の販売としては前年同四半期を下回りました。また、写真プリント店の端末向けの販売は前年同四半期並みで推移しました。この結果、前年同四半期の売上高を下回りました。ストレージソリューションは、産業機器用光ドライブの販売において、米国向けで一部のモデルに引き続き在庫調整の動きがあったことや需要の減少等により、前年同四半期の売上高を下回りました。以上により、アーカイブ事業の売上高は345百万円(前年同四半期比38.2%減)となりました。なお、2023年10月19日付けで公表しました「光学ドライブ生産及び関連サービスの終了のお知らせ」のとおり、2024年6月末日をもって光学ドライブ生産及び関連サービスを終了することを決定いたしました。
インダストリアルソリューション事業当事業は、オーディオ・ビデオ機器やコンピュータ周辺機器等の規準及び調整用テストディスク等の開発・製造・販売を行っております。2023年7月20日付けで公表しました「テストメディア生産及び関連サービスの終了のお知らせ」のとおり、2024年3月末日をもってテストメディア生産及び関連サービスを終了いたします。これを受け、テストメディアの販売が、前年同四半期の売上高をわずかに上回りました。以上により、インダストリアルソリューション事業の売上高は21百万円(前年同四半期比2.8%増)となりました。
ナノマテリアル事業当事業は、ナノマテリアルの研究開発・製造及び販売を行っており、ナノサイズの繊維状炭素を製品化しております。有償でのサンプル品の販売を行い、複数の案件において良好な評価結果を受け、評価サイクルが早まった案件もあり、追加注文やサンプル出荷量が増加しております。また、塗料関係や放熱材関係の引き合いが増加しており、特に塗料関係は評価が進んでおります。この結果、前年同四半期の売上高を上回りました。以上により、ナノマテリアル事業の売上高は33百万円(前年同四半期比460.0%増)となりました。
当第2四半期連結会計期間末における財政状態については、以下のとおりであります。当第2四半期連結会計期間末における総資産は、断熱材事業の販売増加による現金及び預金並びに受注増加に伴う原材料及び貯蔵品の増加、また材料仕入代金の前払が増加したことによる流動資産のその他の増加、断熱材事業の受注増加に対応するための設備投資による有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末と比べて2,386百万円増加し、8,196百万円となりました。負債は、断熱材事業の受注契約の増加に伴う前受金の増加等により、前連結会計年度末と比べて1,569百万円増加し、3,990百万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末と比べて816百万円増加し、4,205百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは1,216百万円(前年同四半期は105百万円)となりました。これは主として断熱材事業の受注契約の増加に伴う前受金の増加、及び受注増加に伴う棚卸資産の原材料及び貯蔵品の増加、並びに税金等調整前四半期純利益の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは△908百万円(前年同四半期は△667百万円)となりました。これは主として定期預金の預入による支出及び事業用資産である有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは△15百万円(前年同四半期は329百万円)となりました。これは主として短期借入金の返済によるものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の四半期末残高は1,603百万円(前年同四半期は1,226百万円)となりました。
(3)研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は52,677千円であります。なお、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)従業員数連結会社の状況当第2四半期連結累計期間において、当社グループは業容の拡大に伴い、断熱材事業において104名増加しております。なお、従業員数は就業人員であります。
(5)生産、受注及び販売の状況当第2四半期連結累計期間において、連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司の売上高が大幅に伸長したことに伴い断熱材事業の販売実績が著しく増加しております。当該販売実績につきましては、上記「(1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
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