【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、景気は緩やかな回復が続いております。その一方で、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念、海外景気の下振れリスク等、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような経営環境のもと、当社グループは「TPS(トータル・パッケージング・ソリューション)提案」により顧客満足を徹底的に追求するとともに、全社をあげてイノベーション活動に取り組み、業績向上に努めてまいりました。
その結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は、各主要製品での数量減はあったものの、原燃料価格の高騰に対処するための販売価格修正の効果に加え、衛生材料向け及び自動車向けキャストフィルムの拡販、パルプモウルド製食品用容器の拡販等により、108億11百万円(前年同期比0.7%増)と増収となりました。また、営業利益は5億66百万円(前年同期比20.3%減)、経常利益は7億17百万円(前年同期比19.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億8百万円(前年同期比3.5%減)となりました。減益の主な要因は、販売数量減少と製造固定費増加等によるものであります。また、2023年3月に発生した当社八戸工場火災にかかる受取損害保険金として1億72百万円の特別利益を計上しております。さらに、訴訟終結による役員退職慰労金の一部不支給に伴う役員退職慰労金返還額57百万円を特別利益に計上しております。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(緩衝機能材事業)
パルプモウルド部門は、業務用鶏卵トレー、および青果物トレーが販売数量減となりましたが、食品用容器および鶏卵パックが堅調に推移したこと、および販売価格の修正により増収となり、パルプモウルド部門の売上高は30億33百万円(前年同期比9.0%増)となりました。
段ボール部門は、販売価格の修正も販売数量減となり、売上高は15億29百万円(前年同期比1.3%減)となりました。
成型部門は、売上高は樹脂成型品と宙吊り式包装容器(ゆりかーご)をあわせて5億82百万円(前年同期比7.1%増)となりました。
その結果、当事業の売上高は51億44百万円(前年同期比5.5%増)となり、セグメント利益は5億1百万円(前年同期比4.0%増)となりました。
(包装機能材事業)
フィルム部門は、食品容器用ポリスチレンフィルムは販売数量減となりましたが、販売価格の修正および衛生材料、自動車向けキャストフィルムの拡販により、売上高は22億10百万円(前年同期比1.4%減)となりました。
重包装袋部門は、国内は、販売数量は減少しましたが、販売価格の修正により増収となりました。海外は、飼料向けおよび化学薬品向けの数量減により減収となり、重包装袋部門の売上高は32億95百万円(前年同期比4.3%減)となりました。
その結果、当事業の売上高は55億6百万円(前年同期比3.1%減)となり、セグメント利益は4億42百万円(前年同期比20.2%減)となりました。
(その他)
売上高は1億60百万円(前年同期比7.6%減)となり、セグメント利益は16百万円(前年同期比29.0%減)となりました。
(注)「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、情報関連事業、デザイン関連事業、不動産賃貸事業等を含んでおります。
また、財政状態については、当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて35百万円増加し、255億80百万円となりました。
流動資産については、受取手形、売掛金及び契約資産、原材料及び貯蔵品の減少等により、前連結会計年度末に比べて9百万円減少しております。固定資産については、機械装置及び運搬具、投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に比べて45百万円増加しております。
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は83億5百万円となり、前連結会計年度末に比べて6億89百万円の減少となりました。流動負債については、電子記録債務、その他の流動負債の減少等により、前連結会計年度末に比べて6億74百万円減少しております。固定負債については、その他の固定負債、長期借入金の減少等により、前連結会計年度末に比べて14百万円減少しております。
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は172億75百万円となり、前連結会計年度末に比べて7億25百万円の増加となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ15百万円増加し、74億33百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、7億64百万円(前年同期比29百万円の増加)となりました。主な収入項目は、税金等調整前四半期純利益8億73百万円、主な支出項目は、仕入債務の減少額3億72百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、4億69百万円(前年同期比15百万円の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出4億53百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2億97百万円(前年同期比1億37百万円の増加)となりました。これは主に、配当金の支払額1億26百万円、短期借入金の純減少額1億17百万円等によるものであります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は90百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。